◎ MIRANDA CAMERA K. K. (ミランダカメラ) AUTO MIRANDA 50mm/f1.8《後期型》(MB)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
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※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、国産は
モランダカメラ製標準レンズ・・・・、
AUTO MIRANDA 50mm/f1.8《後期型》(MB)』です。


 

  ЯПОНІЯ З УКРАЇНОЮ!    Слава Україні!  Героям слава!  

上の文は「日本はウクライナと共に! ウクライナに栄光あれ! 英雄に栄光を!」の一文をウクライナ語で国旗色を配って表現した一文です。現地ウクライナでは民衆が「ウクライナに栄光あれ!」と自らの鼓舞を叫ぶとそれに応えて民衆が「英雄に栄光を!」と返すようです。

Slava UkrainieieGeroyam Slava

ご落札頂きましたぁ〜!(涙)
メチャクチャ嬉しいです・・!(涙)

どうしてそんなに嬉しいのかと言うと、やはり当方自身がその写りに魅力を感じていて (収差凄くてメッチャ楽しい!) 惹かれる想いが強く、然しながらそれでいて決して収差だけに堕ちてしまったモデルとの認識ではないからです。

ミランダカメラの創業者はもちろん社員の皆様方全員の「昭和に賭けた熱き想い!」を感じられるオールドレンズ達やカメラに心を躍らされるのがとても楽しいのです・・。

そのような同じ感覚、近い想いの方こそ・・きっとご落札頂けるハズと信じていたから嬉しいのです!(涙)
ありがとう御座います!(涙)
オーバーホールして・・本当に良かったなぁ〜!(涙)

確かに当方は『転売屋/転売ヤー』ですが(笑)、単なるオークションではなく、いえそれだけで終わらせずにこのようなブログという形式を採り、それらオールドレンズ達に馳せた想いを語れる事こそが「新たなオークションの世界観」にならないか、いえ到達できたら良いなぁ〜との思いで必死にオーバーホール作業しています (何しろ技術スキル低いので11年経っても未だに真剣モードで取り組んでいて余裕なんか全くありません!)(笑)

もちろんやっとの事で手に入れたオールドレンズなら余計に愛着も沸くものと思いますが、実は「手に入れる前から既に愛着が沸いてしまっている」のがホントの狙いです!

それはそのオールドレンズが係る時代背景や歴史的出来事、或いは内部構造のいろいろと共に明かされる様々な工夫や意地、そして何よりもそのオールドレンズが吐き出す実写の数々・・完全解体するからこそ掴める「真の光学系のカタチ」など、それらを事前に知ることは決してムダにならないとの当方の身勝手な思いだけで/勢いだけで進めている次第です(笑)

当方はスマホを上手く使いこなせず(恥)、さらにSNSもいまだに全く馴染めませんが(笑)、それでも昭和世代の端くれとして少なからず「想いの共有」が叶えばとの、たったそれだけの話しで御座います(笑)

・・もう一度・・ありがとう御座います!!!(涙)

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今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体は当方がオーバーホール作業を始めた11年前からの累計で当時のMIRANDA製標準レンズ「50mm/f1.950mm/f1.8」の括りで捉えると累計で13本目にあたりますが、今回扱ったモデル「50mm/f1.8《後期型》」だけでカウントすると僅か2本目です。しかし実は過去に扱った1本目がオーバーホール/修理ご依頼分だったのでオーバーホール済でヤフオク! 出品するのは今回が初めてになります。

当方は基本的に「カメラ音痴」なのでフィルムカメラの細かい機構部の話やその駆動方法などにほとんど興味関心がありません(笑) そもそもフィルムを入れて撮影する事に抵抗感があると言うか、今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼でサクッと撮影できてすぐに (現場で) 確認できるほうがありがたいです (撮影したフィルムを現像してプリントするのが面倒くさい/時間をかけるのが好きではない)(笑) いわゆるフィルムから現像するまでの時間をあ〜だこ〜だ楽しむ傾向に興味がないので、オールドレンズと言えども今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼で使うほうが自分には向いています。

ところがどう言うワケかこの「MIRANDAシリーズ」のフィルムカメラ本体だけは以前から興味があり、特にそのボディラインの美しさと完成度の高さにド素人にもかかわらず感銘を受けたりします。手にしてシックリ来ると言うか撫で回したくなる感覚を「MIRANDAシリーズ」で初めて体験したようなフレッシュ感も伴っていたのを覚えていますね(笑)

但しそうは言ってもフィルムを入れて撮影してと言う流れ自体好きではない為、基本的に数多く製造されてきたモデルの違いについていちいち探求していく気概がそもそもありません。

そこで仕方ないのでネット上で最も詳しく解説しているミランダカメラ研究会様の解説を参考に情報を得ています。

wikiによると戦後すぐの1948年 (昭和23年) に創設された「オリオン精機産業有限会社」が前身にあたりますが、その創設者は「荻原彰」氏 (東京帝国大学工学部航空工学科卒) になり、合わせて後輩の「大塚新太郎」氏が1962年頃までフィルムカメラ本体の設計など担当していたようです。

しかし当方自身が小学生の頃に叔父から聞いた戦争の話を思い出すにつけ、ビルマ (現在のミャンマー) 戦線での熾烈で過酷な状況を聞いているが故になかなか複雑な思いのままです (叔父は大日本帝国陸軍に入隊しビルマに出征)。荻原彰氏は次に示す黎明期のロケット推進兵器の開発/研究にも携わっていたようです。

1944年に当時のドイツより大日本帝国海軍に技術提供されたロケット推進技術を基に、同年5月に開設された1081海軍航空隊に転向してきた太田正一海軍特務少尉が、当時の陸軍が既に供与技術を基に開発/研究していた無線誘導方式の遠隔操作によるロケット推進対艦誘導爆弾 (事実上現在の空対艦誘導ミサイルに該当) の設計概要を聞きだし、その開発計画先の三菱重工業名古屋発動機製作所製「イ号一型甲」のジャイロ安定装置と無線遠隔操作機器の不具合から計画断念された事実を知り、そこに着想を得て「人間が操縦する1発必中の特攻兵器桜花」の開発が進んだと言う事です。しかし実際は陸軍は川崎航空機工業にも「イ号一型乙」の開発/研究を発注しており、何と実用化が適い終戦までに150機量産されていたと言うので・・今回調べて初めて知りオドロキを隠せません(驚)

さらに他にも陸軍は川崎航空機工業に「ケ号自動吸着弾 (赤外線自動追尾式)」や「イ号一型丙自動追尾誘導弾 (音響自動追尾式)」まで開発に取りかかっていたと言うので、何とも海軍と陸軍が入り混じって既に現代の誘導弾に匹敵する着想と開発を現実に行っていた事実にまさに驚愕しました (当時海軍/陸軍ともに航空隊を抱えていた為)。しかも終戦までに実戦に供しなかったとは言え150機もの誘導弾を完成させていた事実は相当なオドロキでした! どうりで終戦後すぐに米軍の特に空軍技術将校が必死になって調査していた事実を以前知り、そのような技術が既に日本で開花していた事でようやく納得できた次第です。もしもまだ終戦が長引いて相応な製産体制を守り抜けるチカラが残っていたなら、それこそ「ホーミング魚雷」や「空対艦誘導ミサイル」或いは下手すればちょっとした長距離の「巡航ミサイル」まで造っていたのかも知れませんね・・オドロキです。実際「桜花」は終戦間際にカタパルト射出が適いその基地まで用意されていたようで、僅か1年でそんな開発/製造体制を進められていた技術力に本当に脱帽です。

ちなみに特攻兵器たる「桜花」は機首部に600kg〜1200kgもの徹甲炸薬弾を搭載し1人で操縦するロケット推進爆弾ですが、1.6トン〜2.2トンもの重量があり、且つその航続距離は当初の11型が37kmと短い為に母機が必要になり、当時の海軍一式陸上攻撃機 (後に銀河や連山にも搭載) に搭載して敵艦の近くまで飛行してから直前で切り離しロケット推進で特攻を試みる兵器だったようです。

終戦時までに「桜花登場員55名」が特攻任務で戦死していますが、結局その母機たる爆撃機のほうは「一式陸攻 (7名)・銀河 (3名)・連山 (7名)」など登場員数が多いので、例えば「桜花」の初陣1945年3月の沖縄戦での特攻任務では母機たる「18機の一式陸攻が桜花を抱いて出撃し全滅」しており、それだけでも126名の一式陸攻登場員が戦死している計算になります。胴体下部に桜花を抱いて出撃した為に速度で10%減、航続距離30%減、運動性能の大幅な低下を招き (そもそも桜花により積載重量を大幅に超過している) 護衛戦闘機が護らない限り桜花の射出さえできなかったのが現実のようです(涙)

結局終戦までに「桜花登場員55名」及び「一式陸攻登場員365名」が戦死しており、これら420名の命とはいったい何だったのか・・いまだに考え込んでしまいます。

話が反れましたが、然し当方にしてみれば終戦間際での特攻兵器たる「桜花」の開発/研究に携わっていた東京帝国大学工学部航空工学科には僅か9人しか在籍していなかったと言う超エリート集団だった事からも、いくら戦争とは言えだからと言って民間組織まで軍部の言いなりになっていたワケではないので、いったいどのような経緯で「桜花」開発に至ったのかを知りたいところです。実用化したのは軍部だとしてもそれを創り出したのは技術者達だったハズで、今ドキ日本の「軍事転用の問題意識」と比較して、はたして本人達の心の中は幾許か内心を吐露してほしかったですね・・なかなか複雑な思いです。

ネット上での解説に目を向けるとそのような戦時中のロケット推進技術者の手によるフィルムカメラメーカーと、その卓越した技術力とセンスに脚光を当てていますが、残念ながら当方の正直な気持ちは「むしろそのような技術者だった事を褒め称える気持ちには到底なれない」のがホンネです。それが自分の叔父からの伝聞を基に抱いた戦争に対する想いでもあり、大好きな「MIRANDAシリーズ」と言えどもなかなか納得できずにいるのが辛いところなのです(涙)

またさらにネット上での「MIRANDA製オールドレンズ達への評価」をチェックすると、凡そ好ましい表現で褒めているサイトは極少数で、多くのサイト (と言ってもそもそも解説サイト自体が大変少ない)(笑) が貶しはしないものの喜ばしい評価も与えていません。

MIRANDA製オールドレンズ大好き人間!」たる当方としてはとても心許ない状況で哀しいばかりですが(涙)、それでも今回の個体を初めて扱う機会を得て「ちゃんと感動した実写が在る」ことを知らしめたい思いでいっぱいです・・と言うか本当は逆で「感動した実写が在ったからこそ初めて扱いたくなり状態が良さげな個体をず〜ッと探し続けていた」のが本当のところです(笑)

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↑上の一覧はミランダカメラ研究会様の解説を参考にして時系列で一覧にまとめていますが、冒頭のとおり当方が「極度のカメラ音痴」なのでまとめているつもりでも的ハズレだったりします(笑) また以下フィルムカメラの写真は海外オークションebayなどからサンプル写真を手に入れて載せています (その関係で装着オールドレンズは本来発売時点のセットレンズではない場合が多々ある)。








何しろ当方自身がMIRANDA製オールドレンズのモデルを扱う際に四苦八苦している状況なので、スパッと分かる発売時期の把握材料としてこのようなまとめ一覧が欲しかったのです (つまりそのくらいのド素人レベルの意)(笑)

きっと多くの方がフィルムカメラのほう/ボデイ側の機能や操作性、或いは駆動音やシャッターボタン押し込み時の振動など、凡そ興味関心が尽きないのでしょうが残念ながら当方は「一にも二にも三にも四にも、とにかくオールドレンズしか興味ない」のです(笑)

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↑上の写真はFlickriverで、このオールドレンズの特徴的な実写をピックアップしてみました。
ピックアップした理由は撮影者/投稿者の撮影スキルの高さをリスペクトしているからです
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています/上記掲載写真はその引用で
転載ではありません。

一段目
ここからはネット上で調べられる実写をご案内しつつ当方がいったいこのオールドレンズの何処に惹かれまくったのかを説明していきたいと思います。少なくともネット上の酷評とは真逆で対極的な評価を与えている次第で(笑)、正直「やッぱり好きだなぁ〜MIRANDA!」なのが全てです(笑)

そもそも光学系が4群6枚の典型的なダブルガウス型構成なので、そもそも真円でのシャボン玉ボケ表出などが大の苦手です(笑) しかしよ〜く実写を観ると「とても繊細で細目のエッジ表現で円形ボケを表出できている」ことからも、飢えにピックアップしたこれら実写の多くが当時のフィルムで撮影された写真が大多数を占める現状からして「できれば今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼で撮影した実写を今後どんどん載せていってほしい」と切に願うところです。

逆に指摘するなら「それだけフィルムカメラ時代の人気しか残っておらず今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼では誰も撮ろうとしない」のかも知れないので、真円でキレイなシャボン玉ボケ表出で一躍有名に仕立て上げてしまった「FUJICA製FUJINON 55mm/f2.2 (M42)」の如く、是非ともこれら「MIRANDA製オールドレンズ達にも日の当たる将来を与え賜ふ!」で御座います。

正直円形ボケの実写が少ないのは仕方ありませんが、そもそもエッジが明確に残らないようなので円形ボケの表出は期待薄でしょうか。

二段目
この段では一段目の円形ボケから次の収差へと移行していく際にどのような乱れ方を示すのかをピックアップしています。いわゆる典型的な4群6枚ダブルガウス型構成から吐き出されるべき「収差ボケ」として観ると、実は期待ハズレとを通り越して「いや、これダブルガウス型の乱れ方と違うでしょ?」的な印象画相当強いです。

ハッキリ言って背景がワサワサとウザイを通り越して危険な領域の「ノイズレベル」にまで到達しているようにしか見えない印象の「収差ボケ」表出です (正直な感想)。この乱れ方はちょっと認められないでしょう・・と罵りたくなるところですが、実はこの後の段の実写を観ていくと「この極度に酷い乱れ方が下手するとクセになるかも???」的な意外性です。そのくらいにこの段で使えそうな/許容できそうな「収差ボケ」は3枚目の自転車の背景くらいで、とても左側の白黒写真2枚のグルグルボケの如くを超越して完璧に乱れまくり状態の「収差ボケ」は許容できないレベルです。何と言うか下手に「収差ボケ」のエッジが残るので醜くなるのだと思います。

三段目
この段では前述のどうしようもないレベルの「収差ボケ」から滲んで溶けていってトッロトロボケへと変わる様をピックアップしましたが、これらの途中の経緯 (の実写が) 見当たらない処を考えると、もしかしたらエクステンション/延長筒でもカマしてトッロトロボケ表出に繋げている工夫なのかも知れません。最短撮影距離:45cmなのでそこまでマクロレンズの領域ではないですから (むしろこの当時のレベルで考えれば一般的な最短撮影距離) エクステンションを介在させている可能性も捨てきれません・・しかしこれが明言できずに「???」に至る理由がこの後の段の実写のせいです。

四段目
とんでもない発色性を示します!(驚) いえ、正確に指摘するなら「その発色性と共に被写体の素材感や材質感をこれほどまでリアルに生々しく表現できる質感表現能力の高さ」にちょっと素直に新鮮なオドロキでした!(驚)

ハッキリ言って全部でここに挙げた実写の中の (36枚のピント面写真の中の) たったの3枚の実写を観て瞬時に鳥肌立ちして「扱うぞ!」と即決価格だった次第です・・その3枚のうちの1枚が一番左端の写真で、この赤色の発色性と共に器/硝子の表現性に加えてその光沢感には正直脅威を覚えました。決して明るさが摂れていないのにこれだけリアルで生々しい被写体の質感表現は本当に素晴らしいレベルです!

また他の3枚の写真を観ても分かりますが「決してコントラストを高めに採っているだけの話ではない画造り」のオールドレンズである事が理解できそうなこの段です。

五段目
この段では敢えてワザとグレースケールの世界で白黒写真での質感表現能力と対比させて「イエローのバイク写真」を途中に並べました。これらを比べてみて被写体の材質感や素材感、光沢感、光の反射感などを逐一感じ取って頂けるとヨロシイかと思います。

前述のとおり相当質感表現能力の写し込みが特異な光学系なのが当方としては十分理解できています。

六段目
この段でも五段目同様に被写体の質感表現能力についてピックアップしていますが、繊維や動物毛に対比してワザと2枚目の実写に「金属質」を比較しました。この金属製の外側の表現性に加えて「中心部のガラス玉の質感」を素晴らしいと感じました。すると単に無機質な被写体の質感表現能力が高いだけではなく「繊維や動物毛さえも素晴らしい表現性を持っている」ところに実はもしかしたら相当高いポテンシャルを持つオールドレンズなのかも知れないと感動した次第です。その結果が次第に明らかになっていきます。

七段目
この段では右側2枚が相当フィルムと露出の表現性で手を加えられていますが仮にそうだとしてもこれほどまでにダイナミックレンジを広く採っている光学系 (の設計) になかなか出逢えません。もちろん銘玉なら数多くあるのでしょうが、いわゆる下位格付のモデルとなればむしろオドロキしか残らなかったりするほどの明暗部の耐性能力の高さです。しかもちゃんとグラデーションの階調を残してしまっているところが凄いと感じました。

八段目
いよいよクライマックスに近づきます(笑) 下位格付のオールドレンズでここまでポートレートレンズっぽく写せるのかとやはりオドロキが残りました。左端の写真はギターを弾いている女性の顔ではなくて「髪の毛のあまりにも立体的な表現性」に驚いたのが最初の感想です。さらに右側2枚の写真での「距離感/空気感/立体感」にしつこさが少なく違和感に繋がらない表現性なのがなかなかだと感じました。それは逆に言うと多くの標準レンズで人物撮影すると「平面的な写りにしかならない事が多い」のが相当な消化不良だったりするからです。

九段目
いよいよクライマックスです!(涙) 感動して今回扱ったこのモデルを手にする決心が即決だった3枚の実写のうちの2枚が「右端の猫の写真」なのです(涙) 正直なところ当方は猫が苦手なのであまり猫の実写に惹かれないのですが、実はこの2枚の写真は写っている被写体の猫と同時に「陽だまりの時間と柔らかな陽射しと周囲の布にそれらをまったり包む空間まで写し込んでいる様」にひたすらに惚れ込み状態です!(笑) この2枚の猫の写真を初めて観た時、マジッで鳥肌立ち寒かったのを覚えています(笑)

そこでこれらの実写をピックアップして確信したのは、このモデルには「収差ボケで乱れまくりで汚い」と結論づけない「何かが在る」のが凄いのです。一段目や二段目でご案内した消化不良的な納得できない背景ボケ/収差ボケを伴っているハズなのに、それでいてダイナミックレンジの広さと階調の確保/グラデーションの素晴らしさ、合わせて陰影の残し方が鬩ぎ合いつつも実は質感表現能力がメチャクチャ高いからこその「全体で捉えるべき画造り」としてお気に入りのモデルになってしまいました(笑)

光学系は典型的な4群6枚の典型的なダブルガウス型構成です。右の構成図は今回の個体を完全解体した際に光学系の清掃時に当方の手でデジタルノギスを使い逐一計測してトレースした構成図になります。

この構成図を見た時にすぐに思い思い浮かんだのが旧東ドイツはCarl Zeiss Jena製の標準レンズでPancolar 50mm/f1.8 zebra《初期型》(M42)」です。このオールドレンズはゼブラ柄モデルですが「初期型」なので光学硝子レンズに「酸化トリウム」を含有したいわゆるアトムレンズ (放射線レンズ)です。

特に第2群貼り合わせレンズの曲がり面が一般的なダブルガウス型構成とは異なっていて凸凹メニスカスの貼り合わせレンズになり、右図がPancolarの「初期型」構成図になります (同様過去の扱い時に計測してトレースした構成図)。

ところが後群側になると今回扱ったモデルと違いPancolarでは凹凸メニスカスの貼り合わせレンズとして設計しています (今回モデルは凹両凸の貼り合わせレンズ)。

Pancolarがアトムレンズ (放射線レンズ)であった光学硝子材の相違からすると、確かに当時のCarl Zeiss Jena製標準レンズと比較してピント面の解像度がより緻密に向上しているものの今回のオールドレンズのような「リアルな空気感と優しさの同居」は実写から見出せません。

一方右図は一般的な4群6枚のダブルガウス型構成図です。第2群の貼り合わせレンズの貼り合わせ面曲率をチェックすると凸平レンズに凹メニスカスを接着しているのが分かりますが多くのオールドレンズに両凸レンズに凹メニスカス接着の設計もみられますから光学知識が疎い当方としてはやはり消化不良な感じです(汗)

しかし一つだけ言えるのは、巷で酷評を得ているオールドレンズとしても当方にはこの独特な乱れすぎた嫌いがある「収差ボケ」の印象とは裏腹に「生々しくもリアルに訴える質感表現能力の高さと合わせて空気感に優しさまで表現できてしまう要素にベタ惚れ状態」です。特にダイナミックレンジの広さは当方の中では特筆モノでグラデーションの階調の豊かさを観ても溜息が出ます・・素晴らしいモデルだと思います。

貼り合わせレンズ
2枚〜複数枚の光学硝子レンズを接着剤 (バルサム剤) を使って貼り合わせて一つにしたレンズ群を指す

バルサム切れ
貼り合わせレンズの接着剤/バルサムが経年劣化で剥離し始めて白濁化し薄いクモリ、或いは反射が生じている状態

ニュートンリング/ニュートン環
貼り合わせレンズの接着剤/バルサム剤が完全剥離して浮いてしまい虹色に同心円が視認できる状態

フリンジ
光学系の格納が適切でない場合に光軸ズレを招き同じ位置で放射状ではない色ズレ (ブルーパープルなど) が現れてエッジに纏わり付く

コーティングハガレ
蒸着コーティング層が剥がれた場合光に翳して見る角度によりキズ状に見えるが光学系内を透過して確かめると物理的な光学硝子面のキズではない為に視認できない

フレア
光源からの強い入射光が光学系内に直接透過し画の一部分がボヤけて透けているような結像に至る事を指す

フレア
光源からの強い入射光が光学系内で反射し乱反射に至り画の一部や画全体のコントラストが 全体的に低下し「霧の中での撮影」のように一枚ベールがかったような写り方を指す

↑完全解体した時の内部構成パーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説は「AUTO MIRANDA 50mm/f1.8《後期型》(MB)」のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。ネット上の実写を観て感動し即決で扱う気持ちに至ってから実際に手にするまで1年以上の時間を経てしまいましたが、それだけに特に光学系の状態が良い個体で、オーバーホールが終わって組み上げた完成品と言えども「光学系内はスカッとクリア」と、とかく市場流通しているこれら「MIRANDA製オールドレンズ達」の光学系には問題を抱えている個体が非常に多い中で本当にラッキ〜です。

さらにもう一つ指摘できるのは、意外にも市場流通している「MIRANDA製オールドレンズ達」の多くの個体で「絞り羽根が閉じる際に正六角形のまま閉じていかない/最小絞り値側で歪なカタチで閉じる」のがとても気になるところです。

確かに開放状態で撮るほうが円形ボケの出現率が高いのは理解できるとしても一段〜二段分くらい絞ったところでの背景ボケにも趣を感じるとなれば歪なカタチで角張ったボケが表出するとあまりにも残念すぎます(泣)

それを以て「神経質すぎる」と言われるかも知れませんが、逆に言うなら絞り羽根が閉じる時の「開口部の大きさ/カタチ/入射光量」が気になるほどに市場流通品の絞り羽根の閉じ具合が歪すぎる、或いは現実に今までオーバーホールしてきた「MIRANDA製オールドレンズ達」の状況からしてもなかなか手放しで安心して入手できない問題だったりしますから、この点に於いても今回扱った個体は「パシッととてもキレイな正六角形」なのが嬉しいのです(涙)

実はこの「MIRANDA製オールドレンズ達」の絞り羽根が閉じる際に歪になってしまった個体を数多く観察してきた経緯から或る一つの結論に到達しています。それは「絞り羽根の金属材の材質とプレス内容に僅かながら問題が残っている」設計/仕様との結論です。

左写真は今回のモデルを完全解体した際に取り出した絞り羽根を撮影しています。絞り羽根には表裏に「キー」と言う金属製突起棒が打ち込まれており (オールドレンズの中にはキーではなく穴が空いている場合や羽根の場合もある) その「キー」に役目が備わっています (必ず2種類の役目がある)。製産時点でこの「キー」は垂直状態で打ち込まれています。

位置決めキー
位置決め環」に刺さり絞り羽根の格納位置 (軸として機能する位置) を決めている役目のキー

開閉キー
開閉環」に刺さり絞り環操作に連動して絞り羽根の角度を変化させる役目のキー

位置決め環
絞り羽根の格納位置を確定させる「位置決めキー」が刺さる環 (リング/輪っか)

開閉環
絞り羽根の開閉角度を制御するために絞り環操作と連動して同時に回転する環

するとミランダカメラ製オールドレンズの多くのモデルに共通的に見られる仕様として「キーのプレッシング面に起伏を与えている設計」なのが分かります。垂直状に打ち込まれる/プレッシングされる金属製キーが刺さる先に「円形状の丘/起伏」を用意して、そこに穴を空けてキーをプレッシングしているのです。

その結果「絞り羽根の金属材の種類とその厚み」の関係から起伏部分のプレッシングされた箇所が経年で極僅かに落ち込んだりして「キーの垂直状態を維持できなくなっている」からこそ「各絞り羽根が閉じていく際に一部の絞り羽根だけが開閉角度が極僅かに狂い、結果的に歪なカタチで閉じていく」次第です。

さすがに経年での材質面 (強度) や変形に伴うキーの垂直維持にムリが残る点にまで配慮が乏しかったのかも知れません。もう少し厚手の絞り羽根金属材だったら、或いはキー打ち込み面に円形状の起伏を与えなければまだ垂直状態を維持する経年数が増したのかも知れません。

これらの「観察と考察」から「MIRANDA製オールドレンズ達」の絞り羽根開閉時の開口部大きさ/カタチ/入射光量をキレイに正六角形として維持させるには「キーの変形を防ぐ意味からも油染みの対処/整備にこだわるべき」事がみえてきました。

特に垂直状態を維持できていないからと言ってオーバーホールの際に「強制的にキーを垂直に戻すようチカラを加えると下手すればキー脱落の結末を迎えていきなり製品寿命に陥る」懸念が非常に高い事から・・残念ながら垂直状態を維持できていない絞り羽根のキーはどうにも改善できません。

・・要はMIRANDA製オールドレンズ達は絞り羽根油染み放置が天敵と心得るべし!

と言えそうですね(笑)

↑とにかく光学系がスッキリしていて透明度が高く、且つLED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う「極薄いクモリすら皆無」です。「MIRANDA製オールドレンズ達」の中でこれだけキレイな光学系も久しぶりです。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側も前群同様に「スカッとクリア」LED光照射で極薄いクモリが皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:11点、目立つ点キズ:6点
後群内:13点、目立つ点キズ:10点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(前後群内に極微細な薄い最大3mm長数本あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射で確認しても極薄いクモリが皆無)
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。

↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正六角形を維持」したまま閉じていきます。

前述のとおり各絞り羽根にプレッシングされているキーの垂直状態が維持できているので正六角形を維持しながら最小絞り値まで閉じる次第です。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

当方ではヤフオク! で流行っている「抗菌剤/除菌剤による清掃」などは絶対に実施しません。これをやると薬剤に含まれている成分の一部が金属の表層面に対して酸化/腐食/錆びを促す結果に至るので、早ければ1年、遅くとも数年でポツポツと錆が表れ始めます。

詳細は厚労省の「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」が詳しく解説しています。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感で距離環を回す時のトルクの印象は「普通」人により「軽め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が指に伝わります(神経質な人には擦れ感強め)。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
marumi製MC-Nフィルター (新品)
本体『AUTO MIRANDA 50mm/f1.8《後期型》(MB)』
 純正樹脂製バヨネット式後キャップ (中古品)
汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)
FotoDiox製MB → SONY Eマウントアダプタ (新品)
SONY E用マウント用樹脂製後キャップ (新品)

上の写真にのSONY Eマウント用後キャップを一緒に並べ忘れてしまいました。実際にお届けする商品にはが附属品として同梱されます。

↑また実はこのFotoDiox製マウントアダプタはオーバーインフ量が多く5〜6目盛分ズレますが今回のマウントアダプタはそれが改善されたようです。無限遠位置はピタリと合わせてオールドレンズ側を仕上げています。

その一方でこのマウントアダプタの新たな問題点が発生してしまい「オールドレンズ装着後赤色矢印の箇所でロックされない」問題です。これはオールドレンズのマウント面に配されている「ロック解除ボタン」の押し込み動作でマウントアダプタのバヨネット爪がロック解除されて外せる仕組みなのですが、そもそも当初の装着時にオールドレンズがカチンとロックして個体されません。従ってオールドレンズを回すと容易にマウントアダプタから外れてしまう次第で困りました・・(泣)

仕方ないので赤色矢印箇所のバヨネット爪の極一部の箇所を研磨して「オールドレンズ側ロック解除ボタンがカチンと刺さるように施した」ので、現状オールドレンズを装着するとちゃんと正しくカチンと音が聞こえてロック/固定されます。

毎度ながら何かと問題が多い製造会社「FotoDiox」です。

ちなみに附属マウントアダプタは「MB (Miranda Bayonetの略) → SONY Eマウントアダプタ」ですので他機種のデジカメ一眼/ミラーレス一眼をお持ちの方はお間違いなきようご注意下さいませ。以前ご落札者様が附属していたマウントアダプタをご自分の所有機マウント規格品に変更する旨要望してきた事がありましたが「当方は法人格ではない個人なのでそんな要望など一切受け付けません」からご留意下さいませ。

↑さらにこちらが純正のMBマウント用純正後キャップで中古品ですが、このキャップが附属すること自体が大変珍しいのでラッキ〜です! 単なる引っ掛かり/バヨネットだけのキャップなのでシッカリロックされるワケでもなく (極僅かに抵抗/負荷がかかる程度)、然し後キャップとしてはそれだけでも十分で、とてもありがたいですね!

いずれにしても何しろ光学系内の透明度が非常に高く「スカッとクリア」だけでもラッキ〜なのに本当に嬉しいです(涙) しかもこのモデルは「おそらく後期型の分類」のハズで (まだ扱い個体数が少なく検証できていない)「絞り環操作時にクリック感を伴う」のもありがたいです。

しかもその絞り環にはちゃんと指掛かりのツマミまで備わりMIRANDAの心配りを感じます(涙) 距離感の銀枠飾り環もピッカピカに磨き上げました!(笑) 距離環を回すトルクは少々抵抗/負荷/摩擦を感じる印象ですが当方所有の「黄褐色系グリース」ではこれが限界です。しかし下手に「白色系グリース」を塗られるよりは経年の揮発油成分の問題で安心なのでとてもお勧めです!

・・もぉ〜大好きなミランダカメラの製品なので、これでもかとベタ褒め状態です!(笑)

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離45cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮影しています。

↑f値「f5.6」に上がりました。

↑f値「f8」です。まだまだ背景ボケが現れたままです!

↑f値「f11」に変わりましたがまだまだ「回折現象」の影響を感じません・・素晴らしいです!

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

焦点移動
光学硝子レンズの設計や硝子材に於ける収差、特に球面収差の影響によりピント面の合焦位置から絞り値の変動 (絞り値の増大) に従い位置がズレていく事を指す。

↑最小絞り値「f16」での撮影ですが、まだもう一段分絞り羽根が閉じてもいいくらいに余裕の画です・・惚れ惚れです!(涙)