◆ STAEBLE-OPTIK (シュテーブル・オプティック) STAEBLE-LINEOGON 35mm/f3.5 (two-tone)《Paxette版》(M39)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、旧西ドイツは
STAEBLE-OPTIK製準広角レンズ・・・・、
STAEBLE-LINEOGON 35mm/f3.5 (two-tone)《Paxette版》(M39)』です。


このモデルの扱い数は今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体が2本目にあたりますが前回出品時は「シルバー・バージョン」であり、市場流通品としては最も多いタイプでした。

今回出品するタイプはマウント部直前指標値環がブラックな「ツートーンモデル」で、詳しい人が見れば分かりますがワリと出現率が少ない稀少品の部類です (マウント部直前の細かい ゼブラ柄がとても美しい!)。

そもそも当方がこの「Paxette版」オールドレンズのフランジバック「44㍉」に目を付け、純粋にマウントアダプタだけを用意せずその発展型として『疑似マクロ化』機能を附加させる使い方を発想し、実際に作って用意してみたら「とても使い易く愉しい!」部分に大きな魅力を感じ、これは多くの皆さんにも魅力になると考えオーバーホールを始めたのが扱い始めた 理由です。

ところがイザッ始めて見ると (今現在も出品し続けていますが) 予想に反して人気がなく(笑)、いつまでも落札されずに残っている始末です(涙)

この当時のオールドレンズの中で、まだ「3枚玉トリプレット型光学系」に頼っていた時代で且つ今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼でようやく「その活かし方に活路を見出した」かの如く誇張感なく,然し鋭くもトロトロにアウトフォーカス部が溶ける「まるでマクロレンズで撮ったかのような疑似マクロ化に大変魅入られてしまったのが正直なところです。

そんな当方だけの熱き想いだけでいろいろなモデルを調達しスタートした疑似マクロ化でしたが、人気がないのでは仕方ありません(涙)

手持ちの在庫分がなくなり次第、二度とは扱わないつもりで順次出品しています。

また最後にはジャンク品扱いでレンジファインダーカメラの「Paxetteカメラシリーズ」も順次出品し,全ての手持ち品を処分した時点で扱いをやめる予定です。

極一部の方々にとても好評を得ましたが「サクッと好きなタイミングでマクロ撮影できる!」要素になかなか魅力を感じられないと言う、残念な結果で何とも哀しい気持ちで一杯です(涙)

特に草花など植物のマクロ撮影には相当オモシロイ効果が狙えるので,実際実写サイトなどを観ていてもとてもステキな写真を投稿している方もいらっしゃり (今では超有名な投稿者になったりしましたが)、その幻想的ながらも決して非現実的ではない写真にいまだに釘付けになってしまいます (本当に美しいです!)。

その美しさが「マクロレンズとして狙った設計」ならそれほど感激せずとも「光学設計を逸脱したからこその楽しみ方」という魅力の虜に堕ちてしまったのが「また新たな世界観」に至ったワケで、なかなかオールドレンズの愉しみ方は尽きないと今さらながらに個人的には感心していたりします (1本のオールドレンズが2つの使い方で楽しめるから!)(笑)

そんな感動を皆さんと共有したかったのですが・・現実は冷めていたようですね(笑)

当てが外れてしまい全く以て情けないばかりか残念で仕方ありませんが、それが現実なので 受け入れるしかありません(涙)

資金を投入して揃えた以上手持ち分の在庫処分を進めていきたいと思い出品を続けています。

今回の個体を出品すると「手元に残るはあと4本ばかり」なので、期待を膨らませて勢いだけで揃えてしまいましたが(笑)、トライするだけトライして終息したいと思います・・(涙)

単にフランジバックを適合させるだけで様々な環/リング/輪っかを組み合わせてヘリコイド付マウントアダプタで使うなら、だいぶ以前からそんな手法はネット上でも解説されていますが当方が狙ったのは「一にも二にも撮影に没頭できる環境」の為、純粋に拡大したければマクロヘリコイドを回せば良く,何も深く考えずに「直感だけで撮りたいと思ったその想い!」を シャッターボタンを押す瞬間まで持続させる事にこだわり、とにかく使い易さだけを追求した結果行き着いた『オールドレンズ内部でヘリコイドのネジ込み位置を微調整させる事で叶った究極の使い勝手』と自分ながら感心したのを覚えています(笑)

然し蓋を開けたら・・さして望まれなかったという何とも哀しい結末を迎えつつあります(笑)

本当にお恥ずかしい限りですが、独り勝手に熱くなった分ちゃんと手元の在庫品だけは「キッチリ仕上げて出品!」していきたいと思っています・・(涙)

何しろそんな簡単に「フランジ環」をセットしただけで完成する原理ではないので、それ相応の時間も手間も掛かっていながら、それら資金回収すら叶わない (即決価格が高くなりすぎるから) と言う、ハッキリ言って調達費用だけで終わっているような即決価格 (既に現時点で作業対価はゼロ!) なのですが、それでも落札されずに残りッ放しと言う現実世界です(笑)

これを笑わずして何としましょうか・・!(笑)

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説は「STAEBLE-LINEOGON 35mm/f3.5 (two-tone)《Paxette版》(M39)」のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わっています。そんなにしょっちゅう出回らない同じPaxette版でも貴重なハズの準広角レンズ域をサポートするSTAEBLE-LINEOGON 35mm/f3.5 (two-tone)《Paxette版》(M39)』です。また海外オークションebayを観ていても光学系の特にコーティング層の経年劣化状況が悪く、まともな個体の流通が大変少ない傾向であることも懸念材料の一つです。

その意味でなかなかポチッとすぐにできないモデルだったりします(笑)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリが皆無です。

但し残念ながら後玉表面側には集中的にかたまって中央付近にカビ除去痕があるのでパッと見で「薄クモリ」のように見えますが、実際は (拡大撮影すると分かりますが) 非常に微細なカビ除去痕/点キズの集まりです (なのでクモリなしとして出品ページ記載しています)。

ちなみに今回のこの個体も過去メンテナンス時に (おそらく2回) 光学系内のあらゆる箇所が反射防止黒色塗料で厚塗りされまくっていたので、適切な光路長を確保できずに当初バラす前の実写チェック時点では相当甘い写り方でした(笑)

全て溶剤で剥がして本当に必要な箇所だけ再塗布しています (もちろんそのおかげで本来の写り方に戻っています)。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側もLED光照射でコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリが皆無ですが、前述のとおりとても微細な点が集まったカビ除去痕が中央付近に残っているので、パッと見でクモリのようにも見えますが拡大撮影するとカビ除去痕で曇っていません。

なお「フランジ環」をネジ込んでありますがフランジバックを適合化させてあるので外さないようお願い申し上げます。万一外してしまった場合、ピント面の鋭さが狂い甘い写りに戻ってしまうかも知れません。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:13点、目立つ点キズ:10点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(後玉に複数あり)
(後玉に極微細で薄い点キズ複数あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズなし)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
(但しLED光照射で後玉裏面側にコーティング層経年劣化に伴う非常に微細な点キズが集まって見える箇所が中央寄りに見えますが清掃しても除去できません(写真への影響ありません)。
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・光学系内には大小の「気泡」が複数あり3回清掃しても除去できない為、拡大撮影で「気泡」との判定しています。一部は一見すると極微細な「塵/埃」に見えますが「気泡」です(当時気泡は正常品として出荷をしていた為クレーム対象としません)。また「気泡」も点キズにカウントしているので本当の点キズは僅かしかありません
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内の透明度が非常に高いレベルです。
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑10枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に円形絞りを維持したまま」閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

なお絞り環操作はクリック感を伴いますが、構造上クリック感の強さを微調整できないのでハッキリした (キッチリした) クリック感です。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:軽めと超軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人によって「軽め」に感じ「全域に渡って完璧に均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。
・絞り環操作も確実で軽い操作性で回せます。
附属「フランジ環」は外さないようにしてください。一度外すとフランジバックが狂い無限遠で合焦しなくなります。但しこの個体は内部でヘリコイドネジ込み位置を変更して調整しているので無限遠合焦します。他のPaxette版モデルをそのまま附属のマウントアダプタなどに装着しても無限遠合焦しない可能性があります。
・フィルター枠に打痕修復痕が残っており装着に際し時計の反対方向に一旦回して確実にネジ山がコツンと入ったのを指で感じてからネジ込んで装着して下さいませ。ネジ込んでいる最中に抵抗/負荷/摩擦を感じたらすぐにその時点で逆の方向(反時計方向)に回してもう一度やり直して下さい(ムリにネジ込むと外れなくなります)。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
HAKUBA製MCレンズガード (新品)
本体『STAEBLE-LINEOGON 35mm/f3.5 (two-tone)《Paxette版》(M39)』
フランジ環 (M39マウント) (新品)
汎用樹脂製ネジ込み式M39後キャップ (新品)
汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)
汎用ネジ込み式M39前キャップ (新品)
L39→LM変換リング (75135:新品)
マクロヘリコイド付マウントアダプタ (新品)
SONY E用エクステンション (10mm:新品)
L39→LM変換リング (5075:新品)
汎用樹脂製SONY Eマウント後キャップ (新品)
SONY E用エクステンション (16mm:新品)
SONY E用エクステンション巾着/附属品 (新品)

↑このモデルは絞り環が距離環を回すと一緒に回っていってしまう「回転式ヘリコイド駆動」を採っているので、基準「」マーカー位置に無限が来ていれば絞り環側も縦方向でピタリと位置が合いますが、距離環を回してピント合わせした後に絞り環操作してボケ味を調整しようとすると、一緒に距離環まで回ってしまいピント位置がズレてしまいます (ブルーの矢印)。

撮影の際は「先に絞り値を決めてセット」してから、その後にピント位置を合わせる方法がお勧めです。ご留意下さいませ。

↑上の写真は前述の附属品一覧の説明番号のまま示しています。グリーンのラインのとおりカメラボディ側に装着した際、基準「」マーカーなどが同じ位置 (つまり真上) に来ません (オレンジ色矢印)。

↑この状態のまま今度は反対側/裏側を撮影しましたが・・そこに基準「」マーカーが来ています (グリーンの矢印)。これはマウント部ネジ切りのスタート位置が異なる関係から改善できません。

マクロヘリコイド付マウントアダプタ (新品) に備わるマクロヘリコイドであるローレット (滑り止め) を操作する事でオリジナルな仕様を越えて近接撮影できるようになります。

上の写真では取り敢えず最短撮影距離「1m」まで距離環を回しています。

ブルーの矢印①のようにマクロヘリコイド/ローレット (滑り止め) を操作して/回して「ロック解除ボタン」でカツンと突き当て停止するまで回すと最大で「5㍉分繰り出し (ブルーの矢印②)」状態になり「最短撮影距離1mを越えて近寄れるようになる」使い方です。

《近接撮影の状況》※マクロヘリコイドの5mm分繰り出しで疑似マクロ化
エクステンション (10mm) +マクロヘリコイド回さず → 仕様1mのまま
エクステンション (10mm) +マクロヘリコイド (5mm) →33cmまで近接
エクステンション (16mm) +マクロヘリコイド (5mm) →21cmまで近接

エクステンション (10/16mm) +マクロヘリコイド (5mm) →17cm近接

↑上の写真は実際にマクロヘリコイドのローレット (滑り止め) をロック解除ボタンに突き当て停止するまで回しきった時の写真を撮りました。ローレット (滑り止め) から内側部分が丸ごと「5㍉分持ち上がっている/繰り出されている」のが分かると思います (赤色矢印)。

この時、回したローレット (滑り止め) を再びブルーの矢印③方向に停止するまで戻すと、ブルーの矢印④のように繰り出されていた部分が収納されて元の平坦な状態に戻ります。

するとオリジナルな仕様状態に戻っていて、無限遠位置での無限遠合焦や最短撮影距離:1mなどに復帰している事になりますから、基本的に「マクロヘリコイドのローレット (滑り止め) を回すか否か」が最短撮影距離以上にさらに近接撮影が実現するかどうかを決めている要素になります。

↑今度は先ほどまで装着していたエクステンション「10mm」を「16mmに付け替え」た写真です (オレンジ色矢印)。同様マクロヘリコイドのローレット (滑り止め) 操作で全体が「5㍉分繰り出し/収納」するので近接撮影が叶います。

ブルーの矢印③/ブルーの矢印④で前述同様全体が収納状態に戻りますが、エクステンションが「16mm」のままなのでオリジナルな仕様には戻っていません。もしもオリジナルに戻したければエクステンションを「10mm」に付け替える必要があります。

↑さらに今度はエクステンションをダブルで装着した場合を撮りました (オレンジ色矢印)。最大限まで突出した焦点距離になるので、前述一覧の最短撮影距離である「17cm」まで近接撮影が実現します。

↑前に出てきた写真と同一ですが、エクステンションを「10mm」に付け替えて (オレンジ色矢印) マクロヘリコイドのローレット (滑り止め) を元に位置まで回すとご覧のとおり全体の繰り出しも収納されて戻り (ブルーの矢印)「オリジナルな仕様状態に戻った」事になります。

従って「直感的にマクロヘリコイドを回したりエクステンションを付け替えるだけ」でどんどん近接撮影が叶い、且つその時のピント合わせは「あくまでも距離環で行う」或いは「ボケ具合も絞り環操作」と何ら変化しない話で、結果的に撮影に没頭できるシームレスな環境と言うお話です。

以下にこの出品個体でそれぞれの状態を撮影した実写を載せるので、どれだけ近接撮影で拡大していくのか、或いはどれだけ光量が増して「トロトロボケへと変化していくのか」もっと言えば被写界深度が狭まり解像度が上がっていくのかご覧頂けると思います。

使い方はあなた次第・・と言う考え方ですね(笑)

何ともご評価を頂けず人気がないのが哀しいですが・・それが現実なので受け入れるしかありません(涙)

なお、このモデルのピントの山はとても掴みにくく分かり辛いので「敢えて故意にワザと距離環のトルクを軽めに微調整」してあります。おそらくピント合わせの際は頻繁にピントピークの前後に微動させると考えた配慮です。

↑上の写真は実際に各附属品を装着する時の目安をご案内しています。まずマクロヘリコイド付マウントアダプタに用意されている「」リリスーマーカー (グリーンの矢印) に合わせて「L39→LM変換リング」の、同じくリリースマーカー「赤色部分」を合わせて/目安として重ね合わせて装着します。

またマクロヘリコイド付マウントアダプタに備わる「解除ボタン」は、この「L39→LM変換リング」わ取り外す時に使うボタンなのが分かります。

↑今度はマクロヘリコイド付マウントアダプタとエクステンション「10㍉」を装着する時の目安を解説しています。グリーンの矢印で指し示したリリースマーカー「」位置を合わせて/目安として互いに組み合わせて時計と反対方向にセットするとカチンという音が聞こえてロックされます。

エクステンション「10㍉/16㍉」共に目安となるリリースマーカー「●」が白色なので不明瞭なので「当方で赤色に着色して目安になるよう施しています

↑同様グリーンの矢印のように「マウント側にもリリースマーカー赤色で着色済」なので、互いにグリーンの矢印部分のリリースマーカーを重ねて装着すればセット完了です。

これらの着色は今回の出品に際し当方が着色しているので「一般流通市販品には赤色でマーキングしていない」ワケです。すると当方でさえも時々間違えて/ミスッて装着してしまい外れなくなると言う非常にヤバい状況に陥るので(怖)「ワザと故意に赤色でマーキング」しており、ミスが起きないよう配慮しています(笑)

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる開放実写をそれぞれの環境下で撮影した実写です。

1枚目はマクロヘリコイドのローレット (滑り止め) を操作せず「オリジナルな状態のまま」で撮影した開放実写です。

2枚目はマクロヘリコイドのローレット (滑り止め) を回して5㍉分繰り出した状態で撮影した最短撮影距離:33cmまで近寄った開放実写です。

さらに3枚目はエクステンションを16mmに付け替えて撮った開放実写で、最後の4枚目がエクステンションをダブルで装着した場合の開放実写です。

如何でしょうか?(笑) このように繰り出し量を増やすと実はボケ量もどんどん増えて、且つ 明るさも増大するのでそれを以てして「疑似マクロ化」と当方では呼んでいますが、あくまでもこれらは「本来の仕様を逸脱した写り方」である点をご留意下さいませ。この写り方が優れている云々を勧めているワケではありません (当方は等倍チェックなどしないタチなのであくまでも愉しむ範疇です)(笑)

なお各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f4」で撮影したそれぞれの環境下での写真です。1枚目がオリジナルな仕様状態で最短撮影距離1m位置での実写で、2枚目がマクロヘリコイドのローレット (滑り止め) 繰り出し状態で「33cm」まで近接しています。

3枚目がエクステンションを16mmに付け替えて最短撮影距離「21cm」での近接撮影で、最後の4枚目がダブルエクステンション状態による最短撮影距離「17cm」まで近寄った撮影です。

このように近接撮影すればするほど被写体に近づくので「光量が増して明るく写る」と同時に「ピント面の解像度も増す」ワケですが、その一方で「被写界深度は逆にどんどん狭まっていく」ので「アウトフォーカス部のボケ方も増大してトロトロに滲んでいく」から疑似マクロ化と呼称している次第です。

これらの撮影時に本来マクロレンズとして光学設計されていない、いえもっと言えば光学設計で想定していない写りを期待した概念なので、これらの写真には当然ながら「収差の影響まで増大している写り」に至っていると言えるワケですが、はたしてこんだけアウトフォーカス部が滲んで溶けてしまうと「どの収差が現れているのか?」にこだわり過ぎる必要性がむしろ低くなると当方は受け取りました。

それゆえに「また背景の乱れ方や溶け方もより楽しめる撮影手段」として評価した次第ですが、あまり皆さんにはご評価頂けずといった感じです(涙)

↑さらに絞り環を回してf値「f5.6」で撮っています。一つ前の絞り値が「f4」だったので、開放f値が「f3.5」てあるモデルから大きく開放実写と変化していませんが、この「f5.6」の写り方になると少しずつ変化が起きているのが分かります。

また1枚目はおり状態ですが2枚目と比較した時に「2枚目のほうが背景に相当乱れている」のが分かります。つまり画角を似たような状態にして撮ったとしても光学設計を逸脱した写りなのでご覧のように背景に収差の影響が大きく現れているから「乱れている」のも納得できると思います。

いずれもミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分にしかピント面を合わせていませんが、どんどん被写界深度も狭くなるのでピント面増大していくのも理解できると思います。

↑f値は「f8」まで上がっています。1枚目がオリジナルで2枚目マクロヘリコイド繰り出し、3枚目がエクステンション16mmで4枚目はダブルエクステンションでの撮影です。

↑f値は「f11」に達しました。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。