◆ FUJI PHOTO FILM CO. (富士フイルム) FUJICA FUJINON 55mm/f1.8 (silver)《初期型》(M42)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
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※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、国産は
FUJICA製標準レンズ・・・・、
FUJINON 55mm/f1.8 (silver)《初期型》(M42)』です。


  ЯПОНІЯ З УКРАЇНОЮ!    Слава Україні!  Героям слава!  

上の文は「日本はウクライナと共に! ウクライナに栄光あれ! 英雄に栄光を!」の一文をウクライナ語で国旗色を配って表現した一文です。現地ウクライナでは民衆が「ウクライナに栄光あれ!」と自らの鼓舞を叫ぶとそれに応えて民衆が「英雄に栄光を!」と返すようです。

Slava UkrainieGeroyam Slava

今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体は当方がオーバーホール作業を始めた10年前からの累計で当時のFUJICA製標準レンズ「55mm/f1.8」の括りで捉えると累計で87本目にあたりますが、今回扱った個体「初期型」だけでカウントすると19本目です。

他にこの「初期型」のブラックバージョンモデルが存在するのでそれを1本扱っており、今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する絞り環がシルバーなタイプだけでカウントすると18本目です (つまりプラックバージョンは極端に市場流通数が少ない)。

今回扱うオールドレンズは特に珍しいモデルでもなく、当然ながら銘玉とも評価されておらず且つ現在も市場流通数が相応に多くて、ある意味ゴロゴロ転がっている標準レンズです(笑)

またこの当時のFUJICA製標準レンズの中で同じ「55mm/f1.8」で捉えるなら、むしろマルチコーティング化された「前期型」或いは筐体サイズが大柄になった「後期型」たるEBC FUJINON 55mm/f1.8《後期型》(M42)のほうが評価が高いのではないでしょうか。

少なくとも撮影する写真の画を比較すればあからさまに整った、ピント面の解像度も僅かに鋭く変わった、どちらかと言うと端正な写りを期待できるのがこれら「前期型後期型」のマルチコーティング化モデル「EBCシリーズ」の特徴でしょう。

そんな中で敢えて当方が好んで扱うのは逆に人気がないほうの「初期型」です(笑) この辺の話は2018年に初めて扱った際にこのブログに掲載したこちらのページFUJINON 55mm/f1.8 (silver)《初期型》(M42)』にて細かく解説しているので興味がある方はご参照下さいませ。

オールドレンズの魅力を『収差の表現性』と捉えるなら、むしろ端正で整った解像度が高いモデルよりも、それ以前の「初期型」の乱れた写り具合に、何処となく消化不良的な描写に、曖昧さの中にも人の瞳で見て記憶に刻まれる印象的な画に近しい生々しさが表れる写りに惹かれたりします。

逆に画の質を徹底的に求めるなら、何もオールドレンズに期待する必用もなく、今ドキのデジタルなレンズを使えば存分に愉しめるワケで、その『境界』をあ〜だこ〜だオールドレンズに求めても真に本質に向かっている話とも考えられません。

詰まるところオールドレンズはオールドレンズらしく振る舞えば良いだけで、だからこその魅力なのではないのかと勝手に定義づけ、していたりします(笑)

そのように乱れた消化不良的な曖昧な写り具合にプラスして、当時の時代背景や開発/設計者、或いは製造メーカーの意地の現れや、まさに栄枯盛衰を辿った長き歴史にいにしえの匂いを感じ取るなら、夜な夜な慈しんで酒の肴に興じてくれる良き相手にも成り、一粒で二度美味しい的に二役も三役もこなしてくれるありがたい存在なのが・・オールドレンズではないかと真剣に考えています(笑)

そこから自然に『愛着』が沸いてくるもので・・今まさに自分の手元に巡り得たその因縁に何処となく感謝の念を抱くのもきっと人情ではないのかと・・実は整備する身の上として微かな期待を寄せるものでもあります。

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説はFUJINON 55mm/f1.8 (silver)《初期型》(M42)』のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。冒頭で述べたとおり特に珍しくもないゴロゴロ転がっているモデルだからこそ、むしろ誠心誠意想いを込めて今回オーバーホールした次第です。

その光学系のクリアさは当然ながら、軽い操作性の素晴らしさも、合わせてまるで新品の如く立ち居振る舞う佇まいは、使って良し触ってヨシ眺めて善しの三拍子できっとご満足頂けるものと自信タップリの仕上がりです(笑)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリが皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側もLED光照射で極薄いクモリが皆無です。極僅かに微かな拭きキズが数本残っているだけで、経年を感じさせません。

ちなみにこの「初期型」は、後の「前期型後期型」でマウント面に備わる「開放測光用の爪」突出が存在しないので、普通のM42マウントのオールドレンズとしてそのままご使用頂けます。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:14点、目立つ点キズ:9点
後群内:17点、目立つ点キズ:13点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
(前後玉に極微かな点状カビ除去痕が複数あり)
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(特に後群内に極微細な薄い8mm長の拭きキズが1本あります)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
(前後群内に極微細な経年の拭きキズ複数あり)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射で確認しても極薄いクモリが皆無)
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正六角形を維持」しながら閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

当方ではヤフオク! で流行っている「抗菌剤/除菌剤による清掃」などは絶対に実施しません。これをやると薬剤に含まれている成分の一部が金属の表層面に対して酸化/腐食/錆びを促す結果に至るので、早ければ1年、遅くとも数年でポツポツと錆が表れ始めます。

詳細は厚労省の「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」が詳しく解説しています。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「軽め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が指に伝わります
・距離環を回して鏡筒を繰り出し/収納していると、途中で内部から「カリカリ音」が消える事がありますが、マウント部内部の爪が絞りユニットから飛び出ている棒状アームを掴んでいる時の擦れ音なので問題ありません(クレーム対象にはなりません)。
・なお日本製マウントアダプタや一部のマウントアダプタではマウントアダプタ内側に備わる「ピン押し底面」の深さが深すぎる為当レンズマウント面から飛び出ている絞り連動ピンが最後まで押し込まれない理由から「f8〜f16」まで絞り羽根が閉じない現象が起きます。この問題について詳しく知りたい方は当方のブログのほうで細かく解説しているのでご参照下さいませ。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
HAKUBA製MCレンズガード (新品)
本体『FUJINON 55mm/f1.8 (silver)《初期型》(M42)』
汎用樹脂製ネジ込み式M42後キャップ (新品)
 純正樹脂製被せ式前キャップ (中古品)

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

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ここからはクレームに至る懸念があるので「マウントアダプタとの相性問題」について検証を行い、且つその解説をしていきます。

↑当方所有K&F CONCEPT製M42 → SONY E マウントアダプタ (中国製) に今回オーバーホール済でヤフオク! する個体を装着した状態を撮影しています。赤色矢印で指し示している箇所は、そもそも製品たるマウントアダプタの「オールドレンズ側マウント面に1mm弱の突出が備わる」為に「M42マウント規格」のオールドレンズをネジ込んでいくと上の写真のとおり隙間が空く事を示しています。

従ってちゃんと最後までネジ込みが完了し、オールドレンズ側の基準「」マーカー指標もほぼ真上にに位置しているのが明白です。

↑この時、絞り環を操作して絞り羽根を最小絞り値「f16」まで閉じていくと上の写真のようにちゃんと正しく適切な絞り値たる「f16の閉じ具合」に至ります (上の写真では附属品のMCフィルターを装着状態で撮っています)。

↑実は、この時の検証に使った当方所有K&F CONCEPT製M42 → SONY E マウントアダプタ (中国製) の「ピン押し底面」の向きについて上の写真で説明しています。

ヘックスレンチ1.3」を使い (ブルーの矢印) マウントアダプタの外周3箇所にある「ヘックスネジ」を回すとご覧のように赤色矢印で指し示している「M42マウントネジ部 (写真左)」と、合わせてその下にセットされているグリーンの矢印で指し示した「ピン押し底面 (写真右)」の構成パーツに分かれて取り出せます。

赤色矢印のM42マウントネジ部には上面に「約1mm弱の突出が備わる」のが分かると思います。また右側のグリーンの矢印で指し示している「ピン押し底面」は両面使いになっており、写真では「平面側」なのが分かります。

この「ピン押し底面の平面側をセットしてマウントアダプタを組み上げる」と一つ前の写真のとおり「正しく最小絞り値f16まで絞り羽根が閉じる」事をこの写真で解説しているワケです。

↑同じように今度は赤色矢印のM42マウントネジ部の下にグリーンの矢印で指し示した「ピン押し底面の裏面凹み面 (0.4mm)」をセットしてマウントアダプタを組み上げると、絞り羽根の閉じ具合はどうなるでしょうか?

↑当初ちゃんと正しく最小絞り値「f16」まで閉じていた絞り羽根が上の写真のように途中で閉じるのをやめてしまいます。

↑この時の絞り環の絞り値を撮影しました。マウントアダプタ内側にセットされる「ピン押し底面を凹み面」に変更すると同じオールドレンズなのにご覧のとおり「f8で絞り羽根が閉じるのをやめてしまいf8〜f16まで閉じない/動かない」状況に至ります。

この状態のまま絞り環を回して「f16」まで到達させても絞り羽根は一切閉じずに/動かずに一つ前の「f8のまま」になります。

↑今度は皆様が高精度の製品と信じてやまないRAYQUAL製M42 → SONY E マウントアダプタに装着してみました。同様に赤色矢印で指し示した箇所に「1mm弱の突出が備わる」のでやはり隙間が空きますがちゃんと最後までネジ込めており、且つ指標値もほぼ真上に位置します。

↑この時絞り環を回して絞り羽根を閉じていくと、やはり途中で絞り羽根が閉じるのをやめてしまいます。

↑この時の絞り値は「f8を半段分超えた位置で絞り羽根が閉じるのを停止してしまう」ので、要は「f11〜f16には閉じない」なのが分かります。

↑今度はマウントアダプタではなくて当時のフィルムカメラで旭光学工業製「SPOTMATIC」に装着して、且つレリーズケーブルを使い絞り環の設定絞り値を「f16」にセットした状態のままシャッターボタンを押し込みました。

バルブ撮影にセットしてあるのでレリーズケーブルのシャッターボタンを押し込んだままにして撮影していますが、ご覧のとおりちゃんと「f16まで絞り羽根が閉じている」のが分かると思います。

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以上、当方所有マウントアダプタによる検証を行いましたが、詰まるところ中国製たるK&F CONCEPT製M42 → SONY E マウントアダプタを使い、且つ「ピン押し底面を平面側でセット」すると「ピン押し底面までの深さが極僅か (0.4mm分) 減るので絞り連動ピンがちゃんと最後まで押し込まれる」ためにオールドレンズ側の絞り環操作に呼応して適切な最小絞り値「f16」まで閉じる事を示しました。

逆に言うなら同じマウントアダプタなのに「ピン押し底面を凹み面」にセットしてしまうとf16まで閉じてくれない現象が発生します。これはこの当時の自動絞り方式を採り入れた「M42マウント規格」のオールドレンズに起きる現象の一つで、当時のフィルムカメラがシャッターボタン押し込みの瞬間のみ「押し込み板で勢い良く絞り連動ピンを押し込む」事に対応した設計で造られているからです。

つまりオールドレンズ側マウント面から飛び出ている「絞り連動ピンの押し込み量が足りないと最小絞り値まで絞り羽根が閉じない」と言う不具合が発生します。

その証拠としてちゃんとフィルムカメラに装着してシャッターボタン押し下げ時の正常動作を撮影して明示していますが、中には「高精度な工業製品である日本製のマウントアダプタのほうが中国製より劣るなど納得できない!」と頑なに日本製マウントアダプタでの不具合をご納得頂けない「信者」の方々がいらっしゃるので、敢えて今回検証しました。

たいていのクレームでそのような方々の言い分として「アンタの整備が悪いからこんな事になっている!」或いは「手持ちの他のM42マウントモデルでこんな事は起きないから原因はアンタの整備の問題だ!」と頑なにクレームを申し立ててきます。

それはまさに他のオールドレンズとマウント部内部の設計が異なるので、もっと言うなら「前期型後期型」とも異なるので、逆に言えば「初期型」だけの問題とも言えますし、当然ながら他のオールドレンズと比較しても設計が違うのは歴然なので比較する事自体が本当はナンセンスなのですが、そんな話を申し上げても誰も信じてくれません(涙)

ここまで検証しても、或いは証拠写真を撮ってもそのようにクレームしてくる人達/勢力が必ず居るので、そのような方々には今回のオーバーホール済でヤフオク! 出品するオールドレンズをご落札頂きたくないです。

もしも仮にご落札されたなら、それでもなおご納得頂けない場合は仕方ないので「出品ページ記載のとおり返品キャンセル全額返金」に応じ、送料着払いにてクロネコヤマト宅急便ご利用の上ご返送頂くと同時に、当初の払込手数料分も加算してご返金させて頂きます。

予めご落札者様に対する配慮として、本来当方に「マウントアダプタとの相性問題」検証の義務があるとは考えられないのですが、当方の整備の問題とご指摘される方が居るので、敢えて今回細かく検証して掲示した次第です。

それでもなおご納得頂けないのは・・きっと当方に対する信用/信頼が皆無だから・・と真摯に受け取る所存です。ご指定の銀行口座宛の返金になるのでご面倒おかけしますが宜しくお願い申し上げます。

これらの問題は「ピン押し底面の深さの相違」である点までちゃんと検証できていると考えるのですが、それを一切聞き入れられない人達/勢力が顕在するのが現実の話です (毎年1人〜2人必ず現れます)・・真に世知辛い世の中です(涙)

なお一部に同じ同型の個体でも問題なく日本製マウントアダプタで使える場合がありますが、それはマウント部内部の「捻りバネ」を強制的に曲げてしまっている「ごまかしの整備」で、結果的にその処置を施した捻りバネは耐性を損なう為、むしろ「製品寿命は短くなる」との判定から当方ではそのような処置を講じません (寿命を縮める整備を当方は行いません)。

・・当方のオーバーホールの最終目的は「製品寿命の延命処置」だからです

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↑当レンズによる最短撮影距離45cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮影しました。

↑f値は「f5.6」に上がっています。

↑f値「f8」になりました。

↑f値「f11」です。もうほとんど絞り羽根が閉じてきているのですが、まだまだ解像度もコントラストも頑張ってくれています(涙)

↑最小絞り値「f16」での撮影です。さすがに「回折現象」の影響が現れ解像度の低下が視認できます。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。