〓 Carl Zeiss Jena (カールツァイス・イエナ) Biotar 5.8cm/f2 T (black)《前期型−III》(M42)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
写真を閉じる際は、写真の外 (グレー部分) をクリックすれば閉じます
※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、旧東ドイツは
Carl Zeiss Jena製標準レンズ・・・・、
Biotar 5.8cm/f2 (black)《前期型−III》(M42)』です。


  ЯПОНІЯ З УКРАЇНОЮ!    Слава Україні!  Героям слава!  

上の文は「日本はウクライナと共に! ウクライナに栄光あれ! 英雄に栄光を!」の一文をウクライナ語で国旗色を配って表現した一文です。現地ウクライナでは民衆が「ウクライナに栄光あれ!」と自らの鼓舞を叫ぶとそれに応えて民衆が「英雄に栄光を!」と返すようです。

Slava UkrainieGeroyam Slava

《扱いを最後にします》
何故なのか分からないのですが、どう言うワケか当方が出品するビオターは
いつも人気がありません(笑)

身から出たサビなのかも知れませんが(笑)、来年の引退までに後数本扱う
つもりでいたものの、あまりの人気の無さにさすがに閉口し、今回で扱い
をやめる事にしました。

Biotarシリーズをご検討の方は、是非宜しくお願い申し上げます。

今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体は当方がオーバーホール作業を始めた10年前からの累計で当時の旧東ドイツはCarl Zeiss Jena製標準レンズ「58mm/f2」の括りで捉えると累計で71本目にあたりますが、今回扱った個体「前期型」だけでカウントすると19本目です。

他には戦前〜戦中に製産されていた「唯一の歪曲型絞り羽根 (8枚)」を装備していた「初期型」は8本のまま、且つ「中期型後期型」などは44本のままと言うカウント状況です。

この戦前〜戦中に製産されていた「初期型」が実装している絞り羽根枚数は僅か8枚ですが、他に類を見ない「歪曲型絞り羽根」と言う
左写真のようなカタチの設計でした。絞り羽根が水平垂直両方向に対して総て歪曲していると言う、まさに8枚全てを重ねるとまるでお椀の如くすぼまると言う特殊な概念の絞り羽根です (前玉方向から覗き込むとまるでカメレオンの目のように立体的に見える)。

そもそも戦前〜戦中に最も流行っていた一眼 (フィルム) カメラはレンジファインダーカメラだったので、光学レンズとフィルム印画紙との間にはリーフシャッターが介在するだけでバックフォーカスは短いままで済みました。

ところがレフレックス機構を装備した一眼レフ (フィルム) カメラの登場により像を反射させ、且つミラーが備わる為にバックフォーカスを長くする必要性に駆られる一方、当時のコーティング層蒸着技術がまだシングルコーティングだけだった点も大きく影響し「光学系前群と後群との間隔を広く/長く採る必要性があった」為に絞り羽根を歪曲させるしか方法がなかったと認識しています。

右図はまさにその歪曲絞り羽根が実装されていた「初期型」の頃の構成図ですが、4群6枚のダブルガウス型構成としても第2群と第3群との間の間隔を可能な限り長くする為に歪曲絞り羽根を第2群の裏面側ギリギリの位置に配置していたのが分かります。

これは特に当時の光学硝子レンズ精製技術の問題も大きく影響しつつ且つコーティング層もシングルコーティングしかまだ存在していなかった事を掛け合わせると仕方なくこのような歪曲絞り羽根を採用していたことが伺えます。

一方右図はまさに今回オーバーホール済で出品する個体「前期型−III」の構成図になりますが、同じ4群6枚ダブルガウス型構成としても平坦で薄い絞り羽根を実装できる「光学硝子精製技術の進歩と共にモノコーティング層の蒸着まで適った」事が大きく影響していると理解できます。

それはそもそもこの当時の光学硝子レンズを見た時に「気泡」が光学硝子レンズの硝子材に混入している個体が非常に多い事からも納得できます。

然しここには今現在とこの当時との大きな「撮影された写真の楽しみ方に関する捉え方の乖離」が顕在していて、そもそも当時は様々な収差や円形ボケの類などを嫌う傾向が強く「まるで邪魔なモノ」としか受けとめていなかった事が光学系設計の開発史からも伺えます。

その意味で前述の「気泡」もそれらの類と似た扱いを受けていたが為に「正常品扱いで出荷され続けていた」との憶測が生まれます (そもそも光学設計自体に収差が残っているのだから気泡も致し方ないとの意味)。

ところが現在になってそれら収差の類を「オールドレンズの味/趣き/愉しみ」として嗜好する傾向が生まれると、この「気泡」だけがある弊害を残す事になります。その一方でオールドレンズに残されてしまった「収差」のほうはまるでオールドレンズの魅力の一つの如く受け入れられ、収差は邪魔なモノとの認識からついに昇華して「愉しむべきモノ」の範疇に大きく寄り添ったのだとも考えられます。

フランジバック
レンズマウント面から撮像面 (フィルムカメラならフィルム面でデジカメ一眼/ミラーレス一眼ならば撮像素子面) までの距離

バックフォーカス
光学レンズの後玉端から撮像面 (フィルムカメラならフィルム面でデジカメ一眼/ミラーレス 一眼ならば撮像素子面) までの距離

気泡
光学硝子材精製時に、適正な高温度帯に一定時間到達し続け維持していたことを示す「」と捉えていたので、当時の光学メーカーは正常品として「気泡」を含む個体を出荷していました (写真に影響なし)。

するとでは現在に於ける「気泡の弊害」とは何ぞやとの話になりますが、これはある程度の嗜好に限定される事から広く一般的に「弊害でしかない」とは受け取られず、気にならない人達にとっては無視できてしまう話にもなっています。

《当方で表現してる円形ボケ》※順に滲んで溶けて消えていく様子です。
 シャボン玉ボケ
真円で明確なエッジが細く繊細なまさにシャボン玉のような美しいボケ方
 リングボケ
ほぼ真円に近い円形状でエッジが明確ながらも太目で輪郭が誇張的なボケ方
 玉ボケ
円形状のボケが均等に中心部まで滲んでノッペリしたイルミネーションのボケ方
円形ボケ
その他歪んだりエッジが均一ではない、或いは一部が消えていく途中のボケ方
(円形状ボケの総称の意味もある)



↑上の写真はFlickriverで、このオールドレンズの特徴的な実写をピックアップしてみました。
ピックアップした理由は撮影者/投稿者の撮影スキルの高さをリスペクトしているからです
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています/上記掲載写真はその引用で
転載ではありません。

一段目:シャボン玉ボケ → リングボケ へと変遷
左端からシャボン玉ボケが徐々にリングボケへと変わっていく様を順に並べています。左端は明確、且つ繊細なエッジを伴いつつも一部に反射などが影響した「液体」のような要素まで残る「まるでシャボン玉を写したような円形ボケ」としてシャボン玉ボケの表現性に捉えています。次に左端から2枚目は液体ボケのような要素が少しずつ消えて、然し輪郭のエッジの繊細感を残しながらも内部に向かって透明環が薄れていく様子を残すシャボン玉ボケの一つとしてピックアップしました。

さらに3枚目になるとエッジだけが誇張表現されてシャボン玉ボケの要素よりも「リングのようなボケ方」の要素が強くなる「リングボケ」と受け取っています。さらに右端 (4枚目) になるとリングボケの内側にもやはり滲みが現れて埋まっていく様子をピックアップしました。

二段目:リングボケ → 玉ボケ へと変遷
リングボケの内側が滲みつつも立体感がなくなりシャボン玉ボケとは違う滲み方へと変化していく様子をピックアップしました。特にこのように「エッジ側から滲まずにいきなり中心部から滲み始める円形ボケ」と巷では「玉ねぎボケ」と呼称する事があります。2枚目になると中心部の滲みがエッジ側にまで広がり全体的にノッペリしたボケ方に変わり「玉ボケ」へと変わりつつある様子を示しています。3枚目はその内側の滲みが明確に視認できる状態を敢えてピックアップしましたが「この段階で光学系の硝子の状態が問題になってくる」として写真をピックアップの中に加えています。そして4枚目がエッジだけが際立つリングボケの要素が消えてしまい全体が同じくらいの滲み方で埋まってしまう「玉ボケ」の代表的なボケ方としてピックアップしました。

三段目:玉ボケ → 背景ボケ へと変遷
やがて玉ボケも崩れて、且つピント面が徐々に合焦し始めるとその境界で収差の影響が色濃く表れ始めて「収差ボケ」の要素が強まります。収差なので二線ボケもあり流れもありと様々な収差の影響が現れます。その収差の影響の中で特に円形ボケが介在していると受け取られる写真だけをピックアップしました。2枚目も円形ボケに収差が現れているものの、既に相当な勢いで溶け始めてそれら収差の輪郭さえも消えていきます。やがて単なる円形ボケながらもだいぶボケ切ってしまった印象が強い「背景ボケ」へと変化して最後には4枚目の右端のようにトロトロにボケてしまいますが、その要素の中に円形ボケだったのが残されている写真としてピックアップしています。

以上、当方が「円形ボケ」の範疇として捉えている要素を幾つかの種類に分けて解説してみましたが、次にご案内する円形ボケはまさに今回の個体で言う処の「気泡」がいったいどのように円形ボケに「弊害として現れるのか」を含めて示しています (光学系内光学硝子の状態の一例としてピックアップ)。

《光学系の光学硝子に瑕疵が残る場合の円形ボケの写り方》
※あくまでも一例に過ぎず必ずしも以下のような写り方だけを指摘する事ではありません。

↑上の写真はFlickriverで、このオールドレンズの特徴的な実写をピックアップしてみました。
ピックアップした理由は撮影者/投稿者の撮影スキルの高さをリスペクトしているからです
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています/上記掲載写真はその引用で
転載ではありません。

1枚目 (左端):焦点距離の相違による円形ボケの現れ方の違い
この左端1枚目は焦点距離50mmの標準レンズで撮影した時の円形ボケの現れ方を示す意味合いでピックアップしています。一つ前の三段で説明した円形ボケ解説の中にあった相応に大きめの円形ボケ表出は、実は焦点距離100mmの中望遠レンズでの実写だったりします。

つまり焦点距離の違いによってこれら円形ボケの大きさもガラッと変わる事を考慮する必要があり、例えばその時に標準レンズを使っていても「延長筒/スリーブ/エクステンション」などを介在させて本来の仕様上の最短撮影距離を短縮してしまい、より近接撮影した時にも同じように「円形ボケの大きさを大きく写せる」メリットが生まれますが、実はここでヤフオク! などで流行っている『転売屋/転売ヤー』の謳い文句に含まれないデメリットがあるのです。

それは「最短撮影距離を仕様よりもさらに詰めて近接撮影した時に円形ボケのエッジは滲む傾向に変化する」点なので、例えば焦点距離50mmの標準レンズにエクステンションを介在させて近接撮影しても「リングボケや玉ボケは撮れてもシャボン玉ボケは不可能」と言う話に繋がるので、この認識/捉え方をシッカリ持っていないと近接撮影で中望遠レンズと同じレベルで円形ボケが写せると期待するとガッカリする事になります。その意味でも円形ボケの種類を幾つかちゃんと把握する事がそれらごまかしの謳い文句を見抜くチカラになっていくと当方は考えているので執拗にこのような円形ボケの種類について解説しています(笑)

・・その辺りを故意に曖昧に謳い文句に使うのが『転売屋/転売ヤー』の常套手段の一つ。

2枚目:光学硝子レンズに欠けがあった場合の円形ボケの表出
この2枚目はまさに焦点距離100mmの中望遠レンズによる玉ボケの表出写真なので相応に大きい玉ボケが写せています。しかしその中に「光学硝子レンズのいずれかの群の外周にある欠け部分がそのカタチのままに写り込んでしまう」状況を示す実写としてピックアップしました。必ずしもこのように欠けたカタチが明確に映るとは限りません。何故なら「その欠損した光学硝子レンズが一体どの群なのか/光学系の構成はどうなっているのか」などの要素によってもこの光学硝子レンズの欠けたカタチの写り込みは変化します。だからこそその意味でも当方のこのブログで必ず光学系構成図を掲示しているワケで、そのような認識や捉え方が必要だとの考えからです。

・・しかし光学硝子レンズの欠損の多くは玉ボケに写り込みやすい。

3枚目:光学硝子レンズに残るカビの繁殖 (カビ除去痕ではない)/或いは汚れ
今度は光学硝子レンズの欠損ではなくて一般的に非常に多い「カビの繁殖」或いは「汚れ」が実際にどのように円形ボケや玉ボケの中に写り込むのかを示す実写としてピックアップしました。この写真では玉ボケの表出なのが分かりますが、その内側にはおそらくカビの繁殖状態がそのまま写り込んでいるように見えます。或いはおそらく汚れだったとしても似たように写り込む事が推察できます。但し「カビ除去痕」でも例えば菌糸状にカビ痕が残ってしまい、或いはそれに附随してクモリを伴う場合はそのクモリの影響が現れますが、玉ボケの内側にはそのカタチが表出しません (クモリだから)。逆に言うならカビ除去痕でも光学系内を覗き込んだ時に「汚れ状に視認できているカビ除去痕」はこのように玉ボケの内側に表出する懸念が残りますが多くのクモリ部分は玉ボケの内側で滲んでしまい視認できません。

しかし例えば「コーティング層のハガレ」の部分はそのカタチがそのままこのような玉ボケに写り込みません。何故なら例えコーティング層自体が一部剥がれてしまっていても入射光の透過には影響を来さないので、明確に入射光を遮る、或いは影響を及ぼす要素に当たらずこのような汚れ状になってコーティング層のハガレが現れる事は物理的に説明ができません。

従って今回の出品個体のようにポツポツと前玉にコーティング層の円形状のハガレがカビ除去痕として残ってしまった時、その円形状のカビ除去痕に附随して「周りが汚れ状に残っていたら玉ボケに写り込む」としても、もしも汚れ状に残っていない単なるコーティング層のハガレだけなら例え円形状のカビ除去痕としても玉ボケに写り込まないワケです。このように物理的にコーティング層にどんな影響が残っているのかが重要だと考えます。

・・従ってコーティング層のハガレは円形ボケには写り込まない。

4枚目:気泡が混入した個体の場合の玉ボケの表出
まさに今回の個体に於ける「気泡の玉ボケへの写り込み」として良い例となりそうな実写をピックアップしました。ご覧のように玉ボケの内部に「さらに円形ボケ/リングボケが写り込んでいる」状況なのでこの写り込んだ要素が「気泡」だと指摘できます。

例えばオールドレンズの前玉に全面に渡るクモリが残っていた場合と、その逆に前玉はスカッとクリアなのに後玉にクモリが全域に残っていた場合、致命的なのはどちらなのか? この答えはあくまでも一例に過ぎませんが (何度も指摘しますが光学系の構成や設計で変わるから) 前玉の場合は光源を含む撮影や逆光撮影時にフレアの発生率が極端に上がり結果的にコントラスト低下を招きますが後玉が全面に渡りクモリが残っていた場合は光源の有無や逆光撮影に限らず「あらゆる総ての撮影写真でコントラスト低下を招く」と指摘できるので、仮に前玉がキレイでも中玉や貼り合わせレンズにクモリが生じていた場合、そのクモリの程度が重要です。

ところが後玉の全域ではなくて外周附近ならおそらくたいていの撮影写真のコントラスト低下には至りません。その逆に中心部にクモリがドンと残ってしまったら残念ながら大方の写真が低コントラストに堕ちます。

・・つまり円形ボケの幾つかの種類を認知すると光学系内の状況がより適切に把握できる。

ちなみに前述した「玉ねぎボケ」は必ず多くのオールドレンズで表出できる要素ではなく、どちらかと言うと「光学設計に拠って現れる要素」なので、例えば単純な3群4枚のテッサー型光学系構成でもモデルによって (光学設計に拠って) 玉ねぎボケが表出しやすいモデルもあれば、どうやっても一切表出できないモデルもあったりします。

・・オールドレンズ入手時は意外とこんな話のほうが光学性能より重要なのかも知れません。

・・こんな感じであくまでも当方独特な円形ボケに対する捉え方としてここまで解説しました。必ずしもこのような写りになる事を保証する話ではないのでこの点について批判してくるのはご勘弁下さいませ。

逆に言うなら円形ボケと光学系との関係性についてまでちゃんと解説してくれているプロの写真家などのサイトがなかなか見つからないので、一つの例として示したに過ぎません。もっと言うなら「等倍撮影」で事細かく画の四隅に至るまでオールドレンズの画質をあ〜だこ〜だ性能評価する (良し悪しを明確にする) なら、せめてこのような光学系内の瑕疵がどのように写真に影響するのかも説明するべきだと当方は考えますね(笑)

合わせて「一言にバブルボケ/円形ボケと括ってしまう」と、ここまでの解説のようにどのように被写体、或いはその背景に写るべく円形ボケのコントロールができるのか、なかなか気づかないのではないかとも考えます。

要はいったいどうやってこれら円形ボケを撮るのか、或いは光学系内の瑕疵がどんなふうに残ってしまうのかを捉えないと自分の撮影に対する嗜好、もっと言うならオールドレンズに期待する写真の魅力などに大きく影響してしまう話になり兼ねず、もっとちゃんと写真家には詳しく解説するサイトを期待したいとの意思表示の一つです。

詰まるところここまで解説してきた円形ボケの種類やその写り方の違いなど、或いは光学レンズの瑕疵がどのように影響を及ぼすのかなどは最終的に個人レベルの嗜好の範疇に留まりますが (要は気にする人なのか気にならない人なのかの違い)、そうは言っても気になる人にとっては「いったいこれらの要素がどのように自分が期待して求める/オールドレンズに対して抱く魅力の実現に影響を来すのか?」と言う話にダイレクトに繋がるので・・敢えて認識を深める事で入手すべきオールドレンズなのか/モデルなのか/個体なのかの判定に貢献できる・・と当方の意見を述べているのです。

例えば絞り羽根が閉じていく時の開口部の形が「正六角形を維持するのか歪な六角形なのかの相違」が気にならない人はどうでも良い話でしょうが、気になる人にとっては「歪なカタチで角ボケが表出するのはイヤだ!」ならとても重要な要素になるのです。そういう事柄が逐一それぞれ個人別の嗜好の範疇に含まれるので、はたしてそこまで気にして/配慮して/考察を深めてオーバーホールしているのか否かがいつも問われています・・それはまさに当方の技術スキルが低いが故にクレームに直接繋がる要素だからです(涙)

だからこそ真に優れた納得できる結果を期待するなら「プロのカメラ店様や修理専門会社様」にオーバーホールをご依頼頂くのが「最善への近道」なのだと執拗にこのブログでも何度も述べています。「ご依頼者様の嗜好に事細かく寄り添う事が適わない当方」のようなプロになれなかったシロウト崩れのウマの骨は、残念ながら皆様が期待される結果をご提供する事は適いませんし決して期待できません(涙) そのように申し上げると今度は「そうやって逃げ根性に徹している卑怯者」と批判メールが着信するので、そうなるともぉ〜何を言ってもどうにもなりませんね(笑)

実際そんな卑怯者でも相手にしてくれる/懇意にして頂ける/ほんの一握りの僅かなファンの方々がいらっしゃるので (本当にありがたいです!)、当方はその方々の為だけに今までの10年間自身のスキルを精進してきました。今はまさにその恩返しの如く再び勇気を振り絞ってそれらご支持頂ける方々からのオーバーホール/修理ご依頼品だけを受け付けています。

毎年年が明けて正月が来ると元旦の早朝には富士山の御光を (ネットで) 眺めては、その方々に絶える事のない感謝の念を送っている次第です・・去年も貴方様のおかげでつつがなく一年を送る事が叶い本当に感謝しております・・と(涙)

きっとそれこそが大袈裟な言い回しですが(笑)「経済循環の活力」の体現なのだと信じてやみません。ご支持頂ける皆様方からのお金で当方含めた家族一同が養われ、且つそこからまた明日への勇気とパワーが生み出され、皆様のお手元に当方が納得ずくのオールドレンズがお届けできる。このようないにしえのめぐり逢いを以て果たしてその因果に報いられているのか否か自信が無い当方にはなかなかコトバを遺すことができませんが、これ以上は自分にはできないと納得するまで何度でも組み直して仕上げます。

町中の個人店や老舗のお店も分け隔てなく、当方からすればいつも日常の中で「プロって本当に凄いなぁ〜」いいなぁ〜と羨ましく想うと同時に、その威光を感じ取りながらもうすぐ引退としても最後まで諦めずに仕上げる気概を失わないと覚悟を新たにしている次第です・・そんな日々を過ごしています (まだまだ未熟でスミマセン!)(笑)

・・話を元に戻します。

従って特に戦前は光学硝子レンズ精製技術の進歩 (光学硝子材資料の配合/配分の新たな研究とその進歩) を待つ必要があった事と合わせ、1939年になりようやくモノコーティング層の蒸着技術完成により特に戦後このように大きく発展したのではないかと捉えています。

《Carl Zeiss Jena (戦前〜戦後) コーティング技術の発展》
1934年ノンコーティング (反射防止塗膜の蒸着無し)
1935年〜:シングルコーティング (反射防止単層膜塗膜の蒸着)
1939年〜:モノコーティング (反射防止複層膜塗膜の蒸着:T)
1972年〜:マルチコーティング (反射防止多層膜塗膜の蒸着:T*)
※ 世界初の薄膜複層膜蒸着技術開発は1958年のMINOLTAによるアクロマチックコーティング
が最初でありモノコーティングとは異なる/当時のライカがMINOLTAと技術提携
※ それぞれドイツ国内に於ける最初の特許登録年を列記/国外登録年はまた別

  ●               

今回扱った「前期型−III」は当初バラす前の時点で様々な問題点が既に現れていました。

《当初バラす前のチェック時に気になっていた内容》
距離環を回す時のトルクがとても重い。
距離環を回す時にトルクムラが生じている。
 距離環を回す時に左右方向でのガタつきを感じる。
光学系内にクモリの領域がある。

《バラした後に新たに確認できた内容》
 イモネジや内部シリンダーネジなど硬締めが酷い。
絞り羽根が既に歪曲している。
開閉環と絞り環との連結用のネジ穴が3箇所ある。
白色系グリースが塗布されている。

・・とまぁ〜こんな感じですが、一番問題だと思ったのは「絞り羽根の歪曲」です。

絞り羽根には表裏に「キー」と言う金属製突起棒が打ち込まれており (オールドレンズの中にはキーではなく穴が空いている場合や羽根の場合もある) その「キー」に役目が備わっています (必ず2種類の役目がある)。製産時点でこの「キー」は垂直状態で打ち込まれています。

位置決めキー
位置決め環」に刺さり絞り羽根の格納位置 (軸として機能する位置) を決めている役目のキー

開閉キー
開閉環」に刺さり絞り環操作に連動して絞り羽根の角度を変化させる役目のキー

位置決め環
絞り羽根の格納位置を確定させる「位置決めキー」が刺さる環 (リング/輪っか)

開閉環
絞り羽根の開閉角度を制御するために絞り環操作と連動して同時に回転する環

すると絞りユニットの中で「位置決め環の穴に位置決めキーが刺さる」事で絞り羽根が開閉動作する時の「軸が決まる」ので、その上から被さる「開閉環がダイレクトに絞り環と連結すれば絞り環を回す操作で直接絞り羽根の開閉が適う」原理です。

ところが経年で油染みが生じているのにそれを放置し続けると「揮発油成分の油成分だけがどんどん揮発していく」ので次第に油染みに粘着性を帯びてきます。その結果薄い金属同士が互いに重なり合っている実装絞り羽根は「界面原理が働き互いがより強固に密着する」ために「最小絞り値方向に向かうに従い界面原理応力から絞り羽根の開口部/中心部が膨れあがる」現象が発生して、本来製産時点には絞り羽根に対して垂直を維持した状態でプレッシングされていた「開閉キー/位置決めキー」が互いに垂直を維持できなくなり斜め状に変形します。

その結果絞り羽根の開口部のカタチが歪に変化したり、或いは今回の個体のように各絞り羽根が「への字型に絞り羽根の両端に対して中央部分だけが極僅かに膨れあがった形状に変化してしまう」因果に至ります。

結果、絞り羽根の表裏端にプレッシングされているキーが打ち込まれている穴から脱落する懸念が非常に高くなります。つまり「キー脱落」による「製品寿命」に至る懸念が高いので、出品個体は残念ながら「今回のオーバーホールがおそらく製品寿命の中での最後の整備」ではないかと認識しています。

製造番号から1951年の製産個体と推測できるので、既に71年が経過しているものの残りさらにプラス10年の使用に耐えられるのか否か、それを見据えて今回オーバーホールしましたができればご落札者様には「特に絞り環操作に際しできるだけ勢い良く操作せずに優しく回して頂く」事をご留意頂けますよう切なるお願いで御座います・・(涙)

例えばライツ製/ライカ製オールドレンズの場合は何しろ絞り羽根の肉厚自体が相当厚いので、プレッシングされるキーの保持力も高く油染みの耐性も自動的に高いので先ず以てキー脱落の懸念は相当低いレベルです。そう言う部分の設計概念からして別世界なのだと、ある意味証拠のような話になってしまいますね。

そんな事に思いを馳せるとさすがに旧東ドイツのCarl Zeiss Jena製オールドレンズに採用されているこの当時の「円形絞り時代」はまさにペラペラの薄い肉厚の絞り羽根であり、たかが絞り羽根を薄くしたからと言って決してコスト削減にはほぼ一切効果が期待できなかったハズなので、全く以て設計者の概念に問題があったのではないかと疑いたくなってしまいます(涙)

その意味でオールドレンズは光学メーカーの格付とは裏腹にモデルやバリエーションによってこのように「絞り羽根の油染み放置が致命的になる」場合もあるので、オーバーホールなり整備なり行う立場の人達は可能な限り内部構造やこのような問題点などをできるだけ指摘しつつ所有者に整備を促す努力を決して怠ってはイケナイと心あたらに感じた次第です。

なお前回出品した2021年告知のとおり、調達時の高騰につき当方のオーバーホール済でのヤフオク! 出品はこのモデルに関して今までの「即決価格:49,500円」が難しい状況です。今回より値上げさせて頂きます。

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説はBiotar 5.8cm/f2 (silver)《前期型−II》(M42)』のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。何しろバラすのに今回派イモネジの類が相当硬締めされていて破断しそうで大変でした(怖) 合わせて内部パーツのネジも相当硬締めされており、何か思い違いしている過去メンテナンス時の整備者だったように考えます。

たまにこう言う整備者が居るのですが、ネジ類は全て硬締めするものと信じ込んでいて、下手すれば固着剤まで塗りまくりです(笑) 経年で緩まないように硬締めしていると本人はあたかも当然の如く言い放ちますが(笑)、実は金属加工会社のプロに聞けば「金属材に見合う締付強度が適切」であり必ずしも硬締めばかりが良い結果に結びつくとは説明していませんでした。

特にオールドレンズのような円形の筐体で、且つ操作方向も回転方向に動かして使う道具の場合、ネジの締め付け時に硬締めにこだわるのはむしろ製品寿命を短命化させている事にしか至らないとのお話で至極納得でした。

また今回の個体はいつもと同じですがやはり光学硝子レンズ格納筒内壁への「反射防止黒色塗料」塗布と共に光学硝子レンズコバ端にまで、或いは当然流れ等締付環に至るまでこれでもかと厚塗りで「反射防止黒色塗料オンパレ〜ド」と言う状況だったので、結果として光学系内を覗き込んだ時に「クモリが広がっている群がある」のはまさにそれが因果関係でした。

今回の個体は絞りユニットを挟んでその前後に位置する第2群貼り合わせレンズ裏面側と第3群貼り合わせレンズのやはり裏面側で「反射防止黒色塗料のインク成分が飛んでしまいコーティング層と化学反応したのかなかなか除去できない状態」でした(涙)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリが皆無です。

前述の経年で厚塗りされていた「反射防止黒色塗料」のインク成分が化学反応なのか光学硝子面に附着していたのも除去できていますが、その分非常に微細な拭きキズが一部に残っています。

またパッと見で「微細な塵/埃」に見えてしまうものまで含め「とても細かい気泡が負数混入」しています。当時は冒頭解説のとおり正常品として扱われそのまま出荷されていたので写真への影響もありませんが、例えば円形ボケの玉ボケなどの内側にポツポツと写り込む懸念は残ります (但しそもそも標準レンズなので円形ボケ自体が小振りなので視認は難しいと考えます)。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。特に前玉表面に経年のカビ除去痕に伴うコーティング剥がれが点状になって残っています。

↑後群側も同様透明度が高くLED光照射で極薄いクモリが皆無です。やはり「微細な気泡」が多めなのでパッと見で「微細な塵/埃」に見えますが拡大すると気泡なのが分かります (写真に影響なし)。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
(前後玉に微かな点状カビ除去痕が複数あり)
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(前後群内に極微細な薄い最大5mm長数本あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
(前後玉に点状カビ除去痕複数残っています)
(前後群内に微細な経年の拭きキズ複数あり)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射で確認しても極薄いクモリが皆無)
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内には大小の「気泡」が複数あり、一部は一見すると極微細な塵/埃に見えますが「気泡」です(当時気泡は正常品として出荷されていた為クレーム対象としません)。「気泡」も点キズにカウントしているので本当の点キズは僅かしかありません
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑17枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に円形絞りを維持」したまま閉じていきます。なお絞り環操作時に極僅かな左右方向でのガタつきがありますが内部パーツの経年による摩耗なので改善不可能です (事前告知済なのでクレーム対象としません)。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

当方ではヤフオク! で流行っている「抗菌剤/除菌剤による清掃」などは絶対に実施しません。これをやると薬剤に含まれている成分の一部が金属の表層面に対して酸化/腐食/錆びを促す結果に至るので、早ければ1年、遅くとも数年でポツポツと錆が表れ始めます。

詳細は厚労省の「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」が詳しく解説しています。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「軽め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が指に伝わります(擦れ感強め)。
・距離環を回している時、絞り環操作している時、或いは鏡胴含めて極僅かに左右方向のガタつきががあります(前後方向ではなく左右方向です)。内部パーツの経年摩耗が原因なので削れてしまった金属は元に復元できず改善できません。写真撮影時に支障を来すレベルではありません(ピント確認時にも違和感に繋がりません)。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
marumi製MC-UVフィルター (新品)
本体『Biotar 5.8cm/f2 (black)《前期型−III》(M42)』
汎用樹脂製ネジ込み式M42後キャップ (新品)
汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)

↑マウント面の一部におそらく過去所有者の刻み込みが在ります (一部着色しています:赤色矢印)。

↑マウント面から光学系後群の格納筒が上の写真のように突出するのでご案内しておきます。マウントアダプタ経由デジカメ一眼/ミラーレス一眼に装着される場合はほぼ問題ないと思いますが、念のためご留意下さいませ (赤色矢印)。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離90cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮影しました。

↑f値は「f5.6」に上がっています。

↑f値「f8」になりました。

↑f値「f11」です。

↑f値「f16」での撮影です。もうほとんど絞り羽根が閉じきっている状態なので「回折現象」の影響が現れ始めて解像度の低下と共に画の中心部分でコントラスト低下も起きています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

↑最小絞り値「f22」での撮影です。