〓 Tokyo Kogaku (東京光学) RE, Auto-Topcor 5.8cm/f1.4 (silver)《後期型》(RE/exakta)
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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません
今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、日本製の
東京光学製標準レンズ・・・・、
『RE, Auto-Topcor 5.8cm/f1.4 (silver)《後期型》(RE/exakta)』です。
このモデルの当方での累計扱い本数は今回が33本目にあたりますが、その中で光学系内が「スカッとクリア!」なのは僅か7本目であり、オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体数だけでカウントしても累計で25本目です。
如何に光学系内の透明度がこのモデルのネックになっているのかがご理解頂ける数値ではないでしょうか。それは前回ヤフオク! に出品したのが2019年なので、2年ぶりという時間の経過だけでも相当手に入れるのに難儀しているのが分かります。
すると、その光学系内の状態でどのようにチェックして手に入れれば良いのかと言うと、実は一つだけ明確な要素があります。
光学系後群の後玉表裏面に極薄いクモリや汚れが残っていたら『清掃しても
除去できない』と認識するべき・・
パッと見で何だか微かに汚れているようなので清掃すればキレイになると予測しても、今まで33本もオーバーホールしてきてそのような個体はゼロだったので、残念ながらどうにかなる話ではありません。
その意味で後玉のチェックだけは手に入れる際に必須項目になると断言できます。逆に言うと、後玉表裏面にそのような極薄いクモリや汚れが残っていた場合、清掃しても除去できないばかりか「撮影シ〜ンによってはその影響が確実に現れる」のを覚悟する必要があります。
どのような撮影シ〜ンかと言えば、例えば光源や多少全体的に明るい印象のシ〜ンや、或いは僅かに逆行気味だったりすると途端にコントラストが低下して何となく1枚ベール越しに撮っているような感じの写真に堕ちてしまいます。
そのような写真を期待するならまさに打ってつけなのでしょうが(笑)、はたしてどのような場面でもそれで良いのかと問われればなかなかビミョ〜なところです。
解像度のほうは影響が受けにくいかも知れませんが、それはあくまでも後玉の極薄いクモリや汚れがどのくらいの範囲で残っているのかに左右されます。
従って様々なシ〜ンを撮影したいのだとなれば自ずと「後玉はスカッとキレイなほうが良い」事になるので、そういう個体を探し続けている次第です (2年も経ってしまいました)・・(泣)
今回出品する個体は光学系内が「スカッとクリア!」なのでお勧めですが、後玉表面側の外周寄りに数点の当てキズ (微細な点キズ) が残っています。写真には一切影響しないレベルなのでそのままご使用頂けます。
またヘリコイド (オスメス) には過去メンテナンス (おそらく数年内) に「白色系グリース」が 塗布されてしまい (従ってバラした直後は濃いグレー状)、且つおそらく今回手に入れた際の『転売屋/転売ヤー』がプシュッと「潤滑油:CRC5-56」をやってくれたようで(泣)、相当な異臭を放つと同時に僅かにトルクが重くなっていました。
バラしてみたところ案の定ヘリコイド (オスメス) のアルミ合金材が摩耗してしまい、その摩耗粉の混入により当初白色だったはずの「白色系グリース」は既に「濃いグレー状」に変質していました。
特にこの「白色系グリース+CRC5-56」の混合パターンは、間違いなく1年〜長くても数年内に異常に重いトルクに変化してしまい、最後は「アルミ合金材の癒着/カジリ付」に至り製品寿命を迎えます (一度カジリ付いたアルミ合金材は軟らかいので元に戻らない)。
もちろん1年に1回など頻繁にプシュッとやっていればカジリ付を回避できますが、もう一つ問題になるのがオールドレンズ内部に廻ってしまう「揮発油成分」です。ヒタヒタと液化してしまった揮発油成分はその界面原理の働きで「水分/湿気の癒着/誘引が起きアルミ合金材や 真鍮 (黄銅) 材の酸化/腐食/錆びを引き起こす」からたまったものではありません!
そして何よりも「揮発油成分は光学系のコーティング層に致命的なダメージを与える」ので、カビの発生のみならず「蒸着コーティング層のクラック/破壊が促される」因果関係にあたり結果コーティング層の一部ハガレやカビ菌の根が侵食する一因に至ります。
要は潤滑油をプシュッとやってしまう事でオールドレンズの製品寿命をどんどん短命化させているような話になりますが(涙)、煮ても焼いても食えない当方とご同業の『転売屋/転売ヤー』は落札者の手元に届いた時だけスムーズに動けば良いのでプシュプシュやりまくりますね!(笑)
その点一つをとっても今まで世界に名声を馳せた『思いやり大国ニッポン』の民度の高さが、実は当方も含めたコイツら『転売屋/転売ヤー』のせいで失墜している次第です。
ちなみにフツ〜一般的なホームセンターなどで売られている潤滑油の類とこの「CRC5-56」はその異臭の強さの違いで確実に見分けが付きます。ハッキリ言って一度臭いを嗅ぐと強烈に鼻に異臭が残ってしまい気持ち悪くなります!(怖) そしておそらくは (製造メーカーが指摘するように) 金属材への浸透力も相当強いので、だからこそ平滑性を強力に長期間に渡り担保できるのでしょう・・が然し、ことオールドレンズに関して言えば「禁断のプシュッ!」と確信していますね。
オークションでオールドレンズを手に入れているので、どうしてもその個体の臭いをチェックできず、事前に判明する事が適いません。何か「臭気の数値化」などの技術が確立されたら、将来的にオークションで電気信号化された匂いを嗅ぎながら (再生しながら) 例えば美味しい 今夜のディナーをゲット・・なんて言う時代がやって来るのかも知れませんョ?!(笑)
何を隠そう、既に「金属板による平面レンズ」が開発され実用化されているので、近い将来的に「光学ガラスレンズを使わない映像記録」が当たり前の時代に入り、ミラーレス一眼などもそもそもデジタルなレンズが装着されず単なる平面だけが前面にあるカメラボディが出てくるかも知れません (レンズが必要と言う概念自体が消滅)。
いえ、もっと言えばフツ〜にサングラスのような眼鏡を掛けていながら、実は平面レンズになっていて視認するのと同時進行で映像も記録している時代なのかも知れません。すると記録された映像は、もちろん動画ながらも全領域/全距離で記録されるので「後からスマホで自在にボケ味やピント面を決められる」ピント合わせ自体が全く必要ない環境になるでしょう。
実際既にPanasonicが開発して実用化しているので、全領域にピント合焦した画像記録が平面レンズだけでできてしまえば、何処にレンズがあるのかさえ分からずに「盗撮自在の監視社会」なのかも知れません(怖) 新しいモノ好きな中国が世界でいの一番にヤリそうですね(笑)
実はこの画像記録方式は音響パッシブセンサー同様に技術開発が進んでいて、例えば自衛隊が使う最新の国産魚雷などにも一部使われている技術らしいのでバカにできません。この魚雷は敵の音を認識して追いかけると同時に画像をも生成して認識できるので「デコイ/囮」で逃げることが不可能です。つまり一度打たれたら逃れられずに必ず撃沈されると言う戦慄の魚雷で、しかも世界中で海自の潜水艦だけが実現してしまった「900m以上の深深度発射」が可能となれば、日本以外の国の潜水艦は近寄れず、もちろん発射した魚雷も到達しないので悠々と900m以上の深度に潜って敵の艦艇をポチッとな・・と撃沈できてしまうストーリーです(笑)
しかも他国の魚雷の2倍以上の航続距離があるので、相当手前から放たれたら敵はもうひた すらに逃げ回るしかありません (これこそまさに積極防衛であり日本が戦時中から特異とする魚雷戦です)。
ひと言・・「てぇ〜い!」いや「打ち方始めぇ〜ぃ!」でポチッとやれば、後は命中爆裂音と船殻破壊音をジックリ聞いていれば良いので、コーヒーでも飲んで待ってるだけでOK!(笑)
↑完全解体した時の内部構成パーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説は「RE, Auto-Topcor 5.8cm/f1.4 (silver)《後期型》(RE/exakta)」のページをご参照下さいませ。
ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。
ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。
↑完璧なオーバーホールが終わりました。2年掛かりになってしまいましたが「スカッとクリア!」な光学系の個体です。残念ながらヘリコイド (オスメス) のトルクは過去メンテナンス時に塗布された「白色系グリース」とその後プシュッとヤラレてしまった「CRC5-56」との反応により変質してしまい「アルミ合金材の摩耗」が進んでしまった為に「重めのトルク感」に仕上がっています。これ以上軽くできないのでご留意下さいませ。
これでトルク感が軽ければ間違いなく今までの出品で毎回同じ金額だった「即決価格:59,500円」ですが、今回はお安く出品です。お探しの方は是非ご検討下さいませ。このモノコーティングの写りもなかなか繊細感漂いクセになりますョ!(笑)
↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。
光学系の光学硝子レンズを清掃していたところ「過去メンテナンス (おそらく数年内) 時に黒色着色した反射防止塗料」のインク成分が飛んでしまい、コーティング層に頑固に固着していてとても1回の清掃だけでは除去できませんでした (薄いクモリになっていた)。
いわゆる何でもかんでも鏡筒内を真っ黒に仕上げる「過去メンテナンス時の整備者による自己満足大会」によって、その余計な仕業から結局コーティング層を傷める因果関係に及んでいたワケで、本当にロクなことをしません!(怒)
その意味でコーティング層の経年劣化による薄クモリは清掃しても除去不可能ですが、整備者による反射防止塗料のインク成分は5回くらい清掃し続ければ何とか除去できます。但しその清掃時に使うべき薬剤が決まっているので、下手に「無水アルコール」などを使うと非常に微細な拭きキズだらけに堕ちます(怖)
↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。
↑光学系後群側も「スカッとクリア!」です(笑) ご覧のとおり後玉表裏面に極薄いクモリや汚れ状が一切ありません! 但し残念ながら後玉表面外周附近に微細な当てキズが数点残っています。
↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。
【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ:
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:13点、目立つ点キズ:7点
後群内:19点、目立つ点キズ:15点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(前後群内に極微細な薄い6mm長数本あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
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・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:あり
(後玉外周寄りに微細な点キズ/当てキズ数点あり)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。
↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正六角形を維持」したまま閉じていきます。
当初バラす前の時点では絞り環操作時のクリック感がガチガチした印象でしたが、程良いクリック感に微調整しています。
ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。
↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります。
【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
・当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。
・距離環のラバー製ローレット (滑り止め) が経年劣化進行に伴いヒビ割れしておりボロボロです。
今回のオーバーホールでは貼り付けましたが既に限界状態なので爪で引っ掻いたりするとボロボロと剥がれます。
↑今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。
《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
① marumi製MC-Nレンズガード (新品)
② 本体『RE, Auto-Topcor 5.8cm/f1.4 (silver)《後期型》(RE/exakta)』
③ 汎用樹脂製バヨネット式後キャップ (新品)
④ 汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)
↑上の写真は当方所有マウントアダプタですが、日本製Rayqul製 (①) と中国製K&F CONCEPT製 (②) モデルの2種類を並べて撮影しました。それぞれ「exaktaマウント」なのでもちろん問題なく装着使用可能ですが、現実は少々問題があります。
【装着時/後の問題点】
① Rayqual製 (日本製) は、装着後極僅かにガタつきがあるので撮影時/ピント合わせ時にも ガタつきが発生します。
② K&F CONCEPT製 (中国製) は、装着時のみ極僅かにキツメの印象です (ガタつきなし)。
これらの問題点は「exaktaマウント」規格のどのオールドレンズを装着しても同様に発生するので、当方のオーバーホールが問題なのではありませんが、もしもご納得頂けない (当方のオーバーホールの仕上がりの問題とのご認識の) 場合はご落札後でも「返品/キャンセル」をお申し付け頂ければご落札者様に一切の損害を与えないよう配慮して全額ご返金申し上げます。
(但し当方との認識違いでブラックリスト登録します/以後当方出品商品はご落札頂けません)
無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。
もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい。当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません。
↑当レンズによる最短撮影距離45cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。
各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だっ
↑f値「f11」での撮影です。もうほとんど絞り羽根が閉じきっている状態ですが、まだ「回折現象」の影響が確認できません。
◉ 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。
◉ 被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。