〓 意外にも死ぬ時はいろいろ考えていない・・

慢性喘息に血栓体質、肺動脈塞栓症 (2回) に心筋梗塞 (2回) とちょっとヤバそうな症状がある基礎疾患者に該当し、早々に優先接種枠を申請して新型コロナウイルスの接種券が手元に届いたのですが、肝心な1回目の接種予約が掛かり付けの総合病院では6月から2カ月経っても 相変わらず予約できず、病院に確認すると「市からのワクチン供給が止まっている」との事。千葉県柏市に電話して抗議すると「国からの供給が止まっている」と、結局責任のなすりあい状態(笑)

国では50歳代以下の国民にも率先してワクチン接種を促進するなどと言っていますが、肝心な当方はそんなに若くなく(笑)、はたして該当する高齢者は国民の半数近くが既に2回目の接種まで終わっているとの事。

ウ〜ン・・私はどうして遅れてしまったのか???

そもそも6月月初に再び肺動脈塞栓症で緊急入院していたから、ワクチン接種のタイミングを逸してしまったワケで、何とも歯がゆい思いです。

そして今思うことは、2014年と今年と2回肺動脈塞栓症で肺機能が10%以下に低下して息をめいっぱい吸い込んでも肝心な空気が入ってこないという呼吸困難に陥り、完璧に重度の重傷者と先生に論されて緊急入院しましたが、ICUで横になって酸素吸入しているうちは呼吸が楽で (もちろん点滴もしている)、こんなんでICUのキチョ〜な病床を1人分占有していて良いのだろうかと、半ばバツが悪く思いつつも看護師さんに申し訳ないと、できたら一般病棟で十分だと進言するのですが、逆に怒られてしまう始末で穴があったら入りたい気分でした(笑)

そこで気が付いたのですが、2014年と今回と倒れて呼吸困難に陥り心臓の鼓動がまるで疾走した時の如く早いのに、入ってくる空気が異常に少ないので、これはもう心臓の鼓動は放置プレイにして空気の流入量が少なくても呼吸し続けられるよう「自らの意志で呼吸量を減らした」のが功を奏したと先生に褒められました(笑)

フツ〜は呼吸困難に陥るとパニック症状に陥りめいっぱい呼吸しようとして悪化すると仰っていました。

しかしどういうワケか2回とも夜間/深夜だったので、さらにスマホがある場所まで移動できずに、ただただひたすらに横になったまま呼吸量を減らす事に専念し続けて夜明けになったのを覚えています。

おそらく睡魔に負けて眠っていたらそのまま死亡していたと思います。

ところが今回は呼吸困難以外に合わせて心筋梗塞まで発症してしまい、キリキリと激痛で痛いのなんのッて・・(涙)

同時に意識がス〜ッと遠のいていくのが分かり、眠いことは眠いにしても眠ろうとしているのとは違って「確実に意識が薄くなっている」と自ら判定を下したので、それもそのまま気を失ったらそれでオシマイだと覚悟して、何とか起きていようと努力し続けました。

激痛を伴う心筋梗塞は今回2回発生しましたが、その時に実は頭ン中は「・・・」と何も考えていなかったのです。自分だけがそうなのかも知れませんが、よく小説とか映画とかで言うところの「過去が走馬灯のように」とか親しい人に思いを馳せる事など一切なくて、ただただ「・・・」でした(笑)

まさにその意識が薄れていった時は、意識を持続できるのとはほとんど紙一重状態だったので、その時に考えていたことは何一つなく「・・・」であり、どうも死ぬ時はそのまま知らないまま死んでいくことになるのかと今になって考えています。

心筋梗塞は30歳代の頃に一度起きていたので、その時の激痛よりもさらに激しくちょっと困ったなと思いつつも気を失わないようにするので精一杯だったようです。

高校生の頃には一度事故で死線を彷徨ったことがあるのですが、その時だけいろいろ夢を観たのを覚えています。気が付くといつの間にか深さが数センチしかないような小川のせせらぎに裸足で浸かっていて、日射しが反射してキラキラと輝き眩しいくらいです。カラダ中が火照っている感じの中で川の水が何とも冷たくて気持ちの良いことか!(涙)

すると川岸の先の丘が本当に色とりどりのお花畑で美しく、この世の景色にも思えないほどに感激しました。しかしよ〜く見ると丘の頂上に小さい頃に亡くなったハズの祖父が立っており帰れ帰れと大きく腕を振って合図しています。その瞬間、耳元でまだ来るには早すぎると祖父の声が聞こえたような気がしましたが、それで夢は終わりました・・。

後にあれが三途の川だったのかと考えましたが、そもそも三途の川がどんな川なのか知りませんし、あんにな美しい丘も見たことがなくて今でも不思議な思いです。

死線を彷徨ったと考えたのはその時だけで、今回倒れた時はそんな夢も考えも何もなくて頭ン中は真っ白状態・・(笑)

意外と死ぬ時はこんなふうに呆気ないのかも知れないと今になって考えています(笑)

逆に言うとそれほど集中して空気の流入量を少なくする呼吸方法に努めていたワケで、その時の根気強さと集中力が今のオールドレンズの作業時に少しでも出てくれれば、もっと納得できる仕上がりになるのにと思うこと屡々です(笑)

要は真剣さが足りないのですョ・・(泣)

人生、どうにかなるさと相変わらず楽天的なワケで、こんなふうに結局は死んでから気が付くこともないでしょうから、きっと後悔することにも至らないのだと何だか良いのか悪いのかよく分からない感じです・・(笑)

願わくば、納得できるか否かのギリギリのところで「これ以上ムリ!」と一言発することが できる仕上がりまで到達するよう、一つ一つの作業をキッチリ頑張るだけです・・。