〓 YASHICA (ヤシカ) AUTO YASHINON DS-M 50mm/f1.4《富岡光学製》(M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、国産の
ヤシカ製標準レンズ・・・・、
 『AUTO YASHINON DS-M 50mm/f1.4《富岡光学製》(M42)』です。


このモデルの扱い数は今回の個体が累計で5本目にあたりますが、下位格版開放f値「f1.7」 モデルよりもさらに光学系内のカビ発生率が高い為、どうしても調達に際し入手困難な状況 です。

このカビ発生率が上がると困る要素の一つとして、このモデルの場合マルチコーティングの「DS-M」なので、グリーンの光彩を放つ蒸着コーティング層に菌糸状のカビが生じてしまうと見てくれが悪くて仕方ありません (たいていの場合グリーンの光彩を放つコーティング層が 菌糸状に剥がれる/明確に菌糸状が残る)。さらにカビの繁殖が酷い場合はカビの芯が残って しまうので、その周辺域でクモリが残ってしまう率まで上がります。

従ってカビの発生はない方が良いに決まっているので、総じて特に「富岡光学製」オールド レンズは共通的に光学系内のカビ発生率が高い印象が拭えないとなると、調達に際しても特に神経質にならざるを得ません。

よくヤフオク! の出品者の中で「神経質な人は入札しないで」と謳っている場合が非常に多いですが(笑)、オールドレンズに於いて特に光学系の状態は写真撮影の命みたいな話ですから(笑)例えば円形ボケの表出に際し「カビ除去痕/拭きキズ/クモリ」がどのような陰影となって影響を来し明確に写るのかが問われる話になり、とても神経質か否かの次元の話ではありません

要はノークレーム・ノーリターンでチャチャッと取引を終わって手離れよくしたいだけの話で あり(笑)、真に当方のような『転売屋/転売ヤー』というのは煮ても焼いても食えません!(笑)

詰まるところ、ヤフオク! の出品者が何でもかんでも「この程度なら写真に影響しません」と謳っているのは「そのように判断した主観の相違」としてクレームが来た時に逃げられるという「逃げ口上の手段の一つ」でしかないので(笑)、はたしてこのような出品者を指して「誠実に取引/対応します」などと謳っていても甚だ信用できませんね(笑)

その意味で当方も確かに同格な『転売屋/転売ヤー』の類なのですが(笑)、然しながら気が小さいことから (器が小さいことから) クレームが来ると大騒ぎなので(笑)、ことオールドレンズの光学系については出品者の立場である当方のほうが神経質にならざるを得ません!(笑)

要はオーバーホールしている都合上、出品個体の光学系内に於ける「カビ除去痕/拭きキズ/ クモリ」の状況について「真に写真に影響しないのか否か」の判定として必然的に厳しくならざるを得ないのが現実とも言えます。その意味で出品者たる当方の性格上「クレームが来たら大変大変!」と神経質にチェックするので(笑)、哀しいかなむしろご落札者様にとっては商品選択の一つのメリットになっているのかも知れません!(笑) プラスしてオーバーホール作業についても「技術スキルの低さ」がモノを言うので(笑)、ヤフオク! 評価にはそのことがちゃんと現れているのだと日々反省ばかりしている始末です (一向に学習せずスキルも上がらない)(笑)

もぉ〜10年ですョ?! 10年もオーバーホールやってるのにいまだに低いスキルのまま!
もぉ〜イヤになりますね・・!(泣)
この次生まれ変わったら、ちゃんとプロに師事して伝統技術を伝授されなければ・・!
独学のアホな輩は一世代のみで終わりにしないとダメダメです・・(涙)
』『職人』『プロ』・・憧れの的で、夢のまた夢・・ですね!(笑)

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説は「AUTO YASHINON DS-M 50mm/f1.4《富岡光学製》(M42)」のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。このモデルは累計6本ですが、その中でカビが無かった個体は僅か1本です。今回の出品個体は残念ながら後玉表面側に相応なカビ除去痕が残っています。

この当時の『富岡光学製』オールドレンズとなると海外輸出OEM品を含めても多くはモノコーティングが主流ですが、一部には極僅かですがマルチコーティングモデルが顕在します。そのマルチコーティングモデルの多くでこのグリーンの光彩を放つので、当時の流行りだったのでしょうか。逆に考えれば、自然光たる入射光の総天然色を記録する「色の三原色」として捉えれば、今でこそデジタルな「RGB」ですが、当時は例えばヨーロッパなら「」や後には「」だったりしますし、国内でも「」など何色を優先するのかは光学設計に拠るところが大きいワケです。

ちなみに「」が必要だった理由は「輝度の向上 (明るさ)」であって、発色性を低下させずに (コントラストそのままで) 明るく写真を残すには「白色」を使えません。何故なら総天然色を混色すると「黒色」になり、その反対色 (反転) が「白色」なのでハイキー (霧の中のような写真) に写ってしまうからです。従って発色性そのままに輝度だけをアップさせようとすると「」が必要になるワケで、今ドキのデジタル処理でも例えば4K/8Kなどでは色の四原色として「RGBY」を使っています。

今回出品するモデルの「DS-M」で捉えると「パープル」の透過率を向上し、また「アンバー」ですから「グリーン」そのままと言う次第です。するとこの光彩を放つ色合いをチェックするだけでも光学設計上の優先度が垣間見え、またロマンが広がって 愉しいですね! (オールドレンズをグリグリ向き変えて放つ光彩だけで酒の肴)(笑) さすがに今ドキのデジタルなレンズでそれをヤル人は少ないのでしょうか(笑)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。但し、残念ながら前玉裏面側の「グリーン色のコーティング層蒸着面に微かなクモリ」が残っており、後玉の外周附近には カビ除去痕に伴うやはり非常に薄い微かなクモリが附随します。

いずれも写真には影響しないレベルなので不幸中の幸いみたいな話です

プラスして前玉裏面と第3群表面、或いは第6群後玉裏面側にそれぞれグリーン色の光彩蒸着面がありますが (都合3面) その一部で清掃時にヘアラインキズ状に (微細な細線状に) コーティング層が剥がれてしまいました。これは線状ハガレなのでそれらの面を光に反射させて映した時に、パッと見では「ヘアラインキズ」に見えますが、実はLED光照射して同じ箇所をチェックすると視認できません。

要はコーティング層の線状ハガレなので「物理的に硝子面が削れていない」為、LED光照射では目視できないワケです。従って当方ではそのような「物理的に削れていない状態をキズ/傷と認識しない」のでご承知おき下さいませ。

その意味でLED光照射で視認できるヘアラインキズはまさにヘアラインキズそのモノです (物理的に削れているから目視できる)(笑) すると例えば冒頭解説のとおり「円形ボケなどに写り 込むか否か」がここで分かれ道になる次第です。

円形ボケや玉ボケ」などを見た時に「ススッと線状が写って」いたり、例えばカビ除去痕の芯がポツポツと円形ボケの内側に写っていたりする場合があります。これは特に焦点距離が 伸びれば伸びるほど「円形ボケの径が大きくなるから余計に目立つ」話になります。

逆に標準レンズ→広角レンズ域に関してはむしろコンパクトな円形ボケになり安いので、それほど神経質に捉える必要はありません。要は中望遠レンズ〜望遠レンズ域では特にカビ除去痕やヘアラインキズなどは要チェックとも言い替えられるでしょうか。

このように写真に残る影響として考える時、まさに「円形ボケ/玉ボケ」などに明確に痕跡が 陰影としてその配置のまま写るので、これを以てして「オマエの感覚は神経質だ!」とは言いませんね(笑) 何故なら、カビ除去痕やキズのカタチとその配置 (位置/並び順) がそのまま写真の「円形ボケ/玉ボケ」にも写っているワケですから、そのような物理的な状況を指して神経質とは言い得ません。

なお当然ながらオールドレンズ内入射光の結像は「撮像面では反対向き」ですから、オールドレンズ内を覗き込んだ時の配置とは逆向きで写りますョね?(笑)

以前旧東ドイツCarl Zeiss Jena製準広角レンズ「Flektogon 35mm/f2.8 zebra」のオーバーホール/修理をお受けした時 (該当ページ中腹に出てくる)「色の点が写真に写り込む」と言う症状があり、当方の経験値として非常に役立ち有難かった事があります。

撮影した写真に色の点状が写り込んでしまうワケですが、写真によって薄かったり大きかったり小さかったりとバラバラなのです。すると撮影距離によって写り込みの度合いが異なるので、必然的にオールドレンズ光学系内の話/問題となるのですが、何処をどう探してもの点状が存在しないのです!(笑)

最終的に犯人は「過去メンテナンス時に塗られた黒マジックインキの成分」と「バルサム切れの円形状」の2つが複合的に関係し合って、結果的に撮影写真に「色の点状」として写っていた次第です(笑)

要は過去メンテナンス時の整備者の「自己満足大会」で光学系内硝子レンズの「コバ端着色」にこだわって、よりによって黒マジックを塗ってくれたワケですが(笑)、経年でマジックインキ成分が揮発油成分と共に飛んでしまい、よりによって貼り合わせレンズに発生してしまった バルサム切れの効果で「色に光学系内で結像してしまった」のが結果的に写真に写っていたワケです(笑)

従ってバルサム切れが生じたからと言って必ず同じ現象が起きるワケではありませんが、この犯人追い込み作業中はなかなか当方の浅い知識では対処できなかったりしました (まさに技術スキルが低い証そのモノ!)(笑)

他にも似たような話がありますが、要は光学硝子レンズ、或いは光学系内の締付環など「反射防止塗料」としてそのような黒色を塗るワケですが、はたして本当に製産時点で塗っていた のかどうかが問題です(笑)

逆に言うなら、光学設計上反射を防ぐ必要があれば「メッキ加工」でそのように処置して仕上げていたハズであり、そうでないなら「敢えて反射防止塗料を塗る必要があるのか否か」が ポイントになってきます。

よく光学系内の「迷光」を神経質に気にする人達が居ますが(笑)、はたして「ならばどうして絞り羽根は艶消しの真っ黒黒スケ」ではないのか?・・と逆に問い正したいですね!(笑)

工業用光学硝子製造会社に取材に伺った際お聞きした話では、一般的な写真撮影用のオールドレンズでそこまで神経質に「迷光」にこだわる必要は一切無いと明言されてしまいました(笑)
(絞り羽根のお話はその方に当方が逆質問され返答できなかった)

まさに目から鱗みたいなお話です・・(笑)

しかしそうは言っても今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼になると当時のフィルムカメラ (或いはフィルム印画紙) の性能に対してさらに何十倍も高画質化が適っているワケですから、その環境下に於いては確かに「多少迷光の処置を必要とする場合もある」程度に受け取って 頂くのが一番良いかも知れませんね (処置して実際にコントラストが向上する事が現実として あるのだから)(笑)

それはケースバイケースで捉えるしかありません・・。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。この前玉裏面側のグリーンの光彩を放つ蒸着面にも「ヘアラインキズ状の非常に微細なコーティング線状ハガレ」が何本もあるのですが、反射させても撮影できませんでした。また前玉裏面側は非常に薄く微かにクモリが残っています。

↑光学系後群内も透明度が高いのですが、やはり外周部の一部にカビ除去痕に附随するやはり非常に薄いクモリが残っています。

いずれも (前後玉共に) 写真に影響するレベルではないと推測します。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。2枚目の写真にちょうど「グリーンの光彩を放つコーティング層の線状ハガレ」が数本写りました。ところがLED光照射で光学系内を覗くとこれらヘアラインキズを視認できません

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:16点、目立つ点キズ:11点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(極微細な薄い28mm長のヘアラインキズ数本あり)
※但し実際はコーティング層の線状ハガレなので線キズではない為LED光照射で視認できません。
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):あり
前後玉にコーティング層の経年劣化に伴う微かなクモリがLED光照射で浮き上がります。但し写真への影響には至らないレベルです。
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正六角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。
・附属品の中古フィルターは経年並みに傷が残っています(一応清掃済)。

↑当初バラす前の時点では距離環のトルクが重くてピント合わせするには少々疲れる印象で したが、総じて扱い易い軽さまで仕上げられたと思います。絞り環操作も当初はクリック感を感じる位置と刻印絞り値とが少々ズレている状況でしたが、キッチリ位置合わせできており 小気味良くクリックしながら操作できます (もちろん絞り羽根の開閉による開口部/絞り値は 検査具チェック済で正確です)。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離50cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはハレーション気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f2.8」で撮りました。

↑f値は「f4」に上がっています。

↑f値「f5.6」になりました。

↑f値「f8」です。

↑f値「f11」になります。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。「回折現象」の影響が現れ始めています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。