◎ RONY Paris (ロニー) RONY LENS MC 55mm/f1.7《シマ光学製》(PK)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、フランスの写真
機材商社RONY Paris製標準レンズ・・・・、
RONY LENS MC 55mm/f1.7《シマ光学製》(PK)』です。


このモデル銘を見ただけですぐにピ〜ンと来た人は、相当なカメラマニアなのではないでしょうか。当方などはカメラ音痴なので、いったい何処のゲテモノレンズなのか皆目見当が付きませんでした(笑)

そもそもこのモデルを調達した理由は、いつも扱っている (例の)『富岡光学製OEMモデル55mm/f1.7』の一つだとばかり思い込んで(笑)、またレパートリーが増えると興味津々で入手してしまったのです。と言うのも『富岡光学製OEMモデル55mm/f1.7』のほぼ9割方はモノコーティングばかりですが、一部CHINON製モデルだけが「後期型」としてマルチコーティング化されています。

従って今回扱うモデルもマルチコーティングなので、また新たなレパートリーが増えると意気揚々と調達してしまった次第です。しかし届いた個体を見て「えッ?PKマウント?」と勘違いであったことを知り落胆していましたが、せっかく手に入れたのでどんな描写性なのか調べたら「チョ〜ハマり」(笑)

正直意って、このリアルな現場感を醸し出す雰囲気は当方にとっては琴線に触れる写り方です(笑) しかし、筐体意匠はチープ感タップリで実際「絞り環」はエンジニアリング・プラスティック製です。いわゆる「廉価版モデル」なワケですが、そこから吐き出されている写真とは全く以て想像できないレベルにスッカリ脱帽、と言うことでオーバーホールのためにバラす触手がビンビンに反応して両手の指がワナワナ・・(笑)

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海外オークションebayでも1年間に1本出回るかどうかと言う「超稀少品/超珍品/超マイナ〜品」です(笑)

このオールドレンズの販売会社はフランスの写真機材を扱う商社で「RONY Paris (ロニー)」ですが、当時の各国通販商社に倣い光学 メーカーから自社ブランド銘でOEMモデルを供給してもらうという
戦略で数多く扱っていたようです (自社での開発/生産をしない)。

ところが『RONY LENS MC 55mm/f1.7』で検索しても「SONY製品」ばかりがヒットする始末でこのモデルの情報が分かりません(笑)

こういう時は一眼レフ (フィルム) カメラのほうから情報を手繰っていくのが良さそうなので、まずは「RONY RS1」を調べると、全く別のモデルがヒットしました。

RONY Paris製「RONY EMC/750 (OSANON 55mm/f1.8)」です。

1976年の後半辺りに発売された一眼レフ (フィルム) カメラですが、セットレンズが「OSANON」・・「???」

何とこの年代でもなお「M42マウント」のフィルムカメラ?(笑)

さらに今度はこのモデルの原型を調べるハメに陥り(笑)、ついにフィルムカメラのブランド銘としての「OSANON」銘を探り当てました。

1976年にヤシマが発売した先進的な一眼レフ (フィルム) カメラ「OSANON Digital 750」が原型モデルだったのです。

何が先進的なのかは詳しい方にお任せするとして(笑)、開放測光機能に対応しAE撮影が可能なハッキリ言って10年以上も早くに作ってしまったフィルムカメラのような気持ちになってしまうモデルでした(涙)

しかしこのモデルは当時の日本でも受け入れ難い存在だったようで(笑)、当のおフランスでも売れ行きは芳しくなく、次世代モデルはあっさりチェンジと相成った模様です。

そこでようやく本命の今回扱うオールドレンズをセットレンズとする一眼レフ (フィルム) カメラ「RONY RS1」が1978年に登場しますがマウントは従前の「M42マウント」から「PKマウント」へと変わり
ました。

するとはたしてこのフィルムカメラの原型モデルはいずこの光学メーカーが造ったのか?

パッと見ですぐに思い付いたのが標準レンズの見た目の印象で「えッ?東京光学???」
しかし東京光学は「RE/exaktaマウント」のハズですし、しかも発売した年代的に1978年となるとフィルムカメラ市場から撤退してしまったのが1981年なので、その直前に当たります。

半ば半信半疑で調べると、何と東京光学製の最後の一眼レフ (フィルム) カメラ「TOPCON RM300」が居るではありませんか!(驚)
しかもこれ「PKマウント」なのです!(驚)(驚)

さらにちゃんとマルチコーティング化された標準レンズがセットされています。

さらに調べていくと、東京光学でもこのモデルの原型が存在し、最後の「RE/exaktaマウント」機種として「TOPCON RE200 (1977年
発売)/RE300 (1978年発売)」が登場していたのです。
ここに来てようやく繋がりました・・(涙)

輸出専用機として作られた「RM300」は、その後すぐに様々なOEMモデルとして各国に輸出されていったようです。


↑上の写真は各国にバラ蒔かれていった「TOPCON RM300」を原型とするOEMモデル達です。

そしてさらに調査を続けると、東京光学がフィルムカメラ事業から撤退してしまったのは1981年ですが、既に1976年時点でフィルムカメラの製産から手を引いていたようで、開発/設計のみ東京光学が行って委託製産として「シマ光学 (後のシーマ)」に全て外注していたようです。

つまりここで初めて「シマ光学」が登場し、繋がりを確かめることができました。何しろ当方はカメラ音痴なので(笑)、このように一眼レフ (フィルム) カメラのほうから手繰って調べていくのが相当な苦痛です(汗)

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光学系は上記の一眼レフ (フィルム) カメラから探っていくと「RE TOPCORと同一の光学系構成」とのネット上の案内を数多く見かけました。フィルムカメラの「TOPCON RE200」を発売した1976年時点で出揃っていたオプション交換レンズ群は全て東京光学では「RE TOPCOR Nシリーズ」としており、その後1978年に登場した輸出専用機種で「PKマウント」を採用した一眼レフ (フィルム) カメラ「TOPCON RM300」用オプション交換レンズ群は「AM TOPCORシリーズ」としていたようです。

すると光学系は4群6枚の典型的なダブルガウス型構成に落ち着くワケですが、どうも釈然としません。

ネットで調べると「RE TOPCOR N 55mm/f1.7」の光学系構成図として右図が載っていますが、このモデルは確かモノコーティングのモデルだと思います。

と言うのも以前「RE TOPCOR 55mm/f1.7」をオーバーホールしていたので、こんなカタチの光学系だったのかピンと来ません。

そこで再度写真データベースをひっくり返して調べると光学系のデータが出てきました。

オーバーホールの際にデジタルノギスで当方が計測した「RE TOPCOR 55mm/f1.7 (RE/exakta)」の光学系構成図が右図になります。各群の
曲率や厚みなどが全く違います。

そして今回扱うマルチコーティング化された『RONY LENS MC 55mm/f1.7《シマ光学製》(PK)』が右図です。

確かに筐体をパッと見した時の印象はレンズ銘板の刻印違いだけのように見えますが、そもそもモノコーティングマルチコーティングモデルとでは収差の改善度はもとより解像度自体も向上しているので同一の光学設計に至る道理になりません。

さらにもっと言えば、マウント種別すら「RE/exaktaマウント」から「PKマウント」へと変わっているので、そのフランジバックは「44.7mm45.46mm」と違っており、結像面での収差捕捉を整えるとすると必然的に光学設計を見直す必要性があると容易に推測できます。

つまりネット上で案内されている「RE TOPCOR (N) シリーズと同じ光学系」と言う案内は
相応しくないように感じます。

また当方がこのように言うとウソを載せているとSNSで評判になるので(笑)、証拠になる写真を左に載せました。

第1群 (前玉) を並べて撮影していますが、ご覧のとおりマルチコーティング化されている今回の
モデルとはカタチも厚みも曲率も全てが全く別
モノです。


上の写真はFlickriverで、このモデルの特徴的な実写をピックアップしてみました。
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています。

一段目
左端から円形ボケが破綻してトロトロボケへと変わっていく様をピックアップしていますが、そもそも光学系構成が4群6枚の典型的なダブルガウス型ですから、真円を維持したままキレイなエッジを伴うシャボン玉ボケを表出させるのが苦手です。

しかしそのワリにはクセやイヤミもなく誇張感を全く感じない自然な滲み方で溶けていくので、このレベルの円形ボケはステキに見えます。またピント面のエッジを見ると分かりますが、相応に繊細なエッジながらもアウトフォーカス部の滲み方が急に溶けるのでピント面が強調され、とてもインパクトのある被写体の写し出しに貢献しています。

これはなかなかクセになるピント面の表現性です・・。

二段目
発色性自体がコッテリ系でもアッサリ目でもない中庸なのが却って安心して見ていられるとも感じられますが、このモデルの「凄さ」を感じ入って全く以て恐れ入ってしまったのが2まいめと3枚目です。ブルース・リーの銅像の素材感と材質感の表現性は相当なモノだと判断しました。また3枚目の写真が120%当方の琴線に触れてしまった為にこのモデルの隠れファンに入ってしまったと言えるくらい、現場の雰囲気を写し込んでしまった非常にリアルで立体感のある写真です。床材や壁材/椅子などなど、木材の質感表現をここまで残せるのはたいしたものです (一応元家具屋なので)(笑)

如何にダイナミックレンジが広いのか思い知らされた感じです・・。

ちなみにこのモデルはピント合わせしていると「スパッ」と急にピント合焦するので、また
そのピタッとピントが合う瞬間の気持ちがいいですね (当方のファンの方の誰かが言っていた
チョ〜気持ちいい!)(笑)

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

↑ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。内部構造はそれほど複雑ではなく各構成パーツの点数も少なめです。そもそも筐体のうち「前玉締付環と絞り環」がエンジニアリング・プラスティック製です (その他は全て金属製)。

オモシロイのは、こうやって様々な光学メーカーのオールドレンズをバラしていると、自然に切削の違いに目が向くようになります(笑) 例えばヘリコイド (オスメス) のネジ山切削は、たいていの光学メーカーで「切削の個性/」がちゃんと残っているので、それだけを見ても製造メーカーが見当付けられるほどです。

↑絞りユニットや光学系前後群を格納する鏡筒 (ヘリコイド:オス側) です。

絞り羽根には表裏に「キー」と言う金属製突起棒が打ち込まれており (オールドレンズの中にはキーではなく穴が空いている場合や羽根の場合もある) その「キー」に役目が備わっています (必ず2種類の役目がある)。製産時点でこの「キー」は垂直状態で打ち込まれています。

位置決めキー
位置決め環」に刺さり絞り羽根の格納位置 (軸として機能する位置) を決めている役目のキー

開閉キー
開閉環」に刺さり絞り環操作に連動して絞り羽根の角度を変化させる役目のキー

位置決め環
絞り羽根の格納位置を確定させる「位置決めキー」が刺さる環 (リング/輪っか)

開閉環
絞り羽根の開閉角度を制御するために絞り環操作と連動して同時に回転する環

↑6枚の絞り羽根を組み付けて絞りユニットを完成させます。

↑完成した鏡筒 (ヘリコイド:オス側) をひっくり返して裏側 (後玉側方向) を撮影しました。するとご覧のように「開閉アーム/制御アーム」が両端に飛び出ており、このような設計で起こしていた会社が「東京光学」であることが、ここを見ただけでも明白です。

何故なら「開閉アーム」と「制御アーム」の使い方は全く別モノですから、それら機能/動きが異なる部位の設計が同一であると言うことは「設計概念自体が同一」とみなされます。

この「設計概念」まで似せて (真似をして) 作る (設計する) 必要性は全く無いワケで、たいていのメーカーは自社の工場整備や組み立て工程に都合の良い設計を考慮して、最も適切で合理的でムダなコストを抑えた設計図面を起こすハズだからです。

逆に言えば、敢えて他社メーカー品の設計を逐一真似てまで設計を起こすとなれば、どんだけそのメリットがあるのか「費用対効果」は必ず憑き纏うと当方は考えますね。

従って、筐体外装の意匠など「見た目」だけで製造メーカーの相違を判定することに何ら意味があり得ません(笑) 例えば距離感や絞り環を回す方向やその配置などは、工場での切削時にどうにでも変えられますから設計図面上に反映するのはいとも簡単です (以前お話しを伺った金属加工会社社長の案内)。

上の写真では他の構成パーツを組み付ける前の写真ではなく、この工程では他の構成パーツをまだセットできないからそのままになっています。つまり「観察と考察」による「組み立て手順」がちゃんと理解できているからに他なりません (サービスマニュアルなど必要ない)。

↑距離環やマウント部を組み付ける為の基台です。

↑ヘリコイド (メス側) をむげの当たりを付けた場所までネジ込みます。最後までネジ込んでしまうと無限遠が出ません (合焦しません)。

↑途中まで仕上がっている鏡筒 (ヘリコイド:オス側) を、やはり無限遠位置のアタリを付けた正しいポジションでネジ込みます。このモデルでは全部で11箇所のネジ込み位置があるので、さすがにここをミスると最後に無限遠が出ず (合焦せず) 再びバラしてここまで戻るハメに陥ります。

↑ヘリコイド (オスメス) がネジ込まれた状態で再びひっくり返して裏側を撮りました。ご覧のとおり「直進キー」が両サイドにセットされました。

直進キー
距離環を回す「回転するチカラ」を鏡筒が前後動する「直進するチカラ」に変換する役目

↑さらにその他の残りの制御系パーツが、ここでようやく鏡筒 (ヘリコイド:オス側) の裏側にセットでき、且つここで初めて「スプリングを取り付けられる」ことになります。逆に言うと、この前の工程でスプリングを取り付けてしまうと「絞り羽根が最後まで閉じきってしまい互いに咬み合ってしまう (絞り羽根にキズが付く)」ことを避ける為に、最後までスプリングを取り付けないワケですが、自ずとスプリングが関係する部位のパーツも取り付け順序が拘わってきますから、たかがスプリングの話だけでもこんだけ「組み立て工程の手順」が絡んできます。

制御カム」の突出金属棒が「なだらかなカーブ」に突き当たることで「絞り羽根の開閉角度が決まり」スプリングのチカラで閉じたり開いたりする仕組みです。スプリングが2本あるのは「常に絞り羽根を閉じようとするチカラ」と「常時開こうとするチカラ」の2つの相反するチカラのバランスの中で、絞り羽根は適切な開閉動作を行う設計概念ですから、このスプリングのうち一方 (或いは両方) が経年劣化で弱ってしまうと、途端に「絞り羽根の開閉異常」が発生します。

なだらかなカーブ」の麓部分が最小絞り値側になり、勾配 (坂) を登りつめた頂上が開放側です (ブルーの矢印)。

↑指標値環をセットします。

↑ベアリング+スプリングを組み込んでからエンジニアリング・プラスティック製の「絞り環」を組み付けます。

↑マウント面へ飛び出てくる「絞り連動レバー」と絞り連動ピン内の「開閉アームが附随する開閉環」とを連結してマウント部をセットします。

↑距離感を仮止めしてから光学系前後群を組み付けて無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認 (解説:無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅確認についてで解説しています) をそれぞれ執り行い、最後にフィルター枠とレンズ銘板をセットすれば完成です。

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ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わっています。東京光学が最後に手掛けた (設計した) マルチコーティング化された「廉価版モデル」たる『RONY LENS MC 55mm/f1.7《シマ光学製》(PK)』ですが、それどころか当方の認識では相当なポテンシャルを持つ立派な標準レンズとの印象です。「PKマウント」のオールドレンズとして自ら蓄えたいモデルの一つに入ってしまいました (今回は売りに出すので次回手にするのは何年後なのか)(笑)

↑光学系内の透明度が飛んでもなくスカッと透明で、LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。残念ながら第1群 (前玉) の外周寄りに1箇所「3mm長の当てキズ」があります。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側も恐ろしいくらいにクリアで、もちろんLED光照射で極薄いクモリが皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:7点、目立つ点キズ:5点
後群内:13点、目立つ点キズ:8点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:あり
(前玉外周寄りに1箇所3mm長の深めの当てキズがあります/写真には影響なし)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内の透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正六角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度と軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人によって「重め」に感じ「全域に渡って完璧に均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。
絞り環がエンジニアリング・プラスティック製ですが極僅かなガタつきがあります。設計上の仕様のため改善できません(クレーム対象としません)

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

↑当方にとっては飛んでもない掘り出しモノでした(笑)「廉価版」だからとバカにしてはダメですね。きっとまだまだ当方が知らないステキなオールドレンズが数多く眠っているのでしょう・・。

ちょっと「シマ光学 (後のシーマ)」も見直しましたが、このモデルの設計が東京光学だと考えられるのでなかなかビミョ〜なところですね(笑)

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑こんな感じでオリジナルの金属製被せ式前キャップが附属します。フィルター (中古品) と後キャップは附属を用意しました (一応フィルターも清掃済ですが経年の拭きキズ等が残っています)。

↑当レンズによる最短撮影距離60cm付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

この実写はミニスタジオで撮影していますが上方と右側方向からライティングしています。その関係でフードを装着していない為に絞り値の設定によりハレ切りが不完全なまま撮影しています。一応手を翳していますがハレの影響から一部にコントラスト低下が出てしまうことがあります (簡易検査具による光学系検査を実施済で偏心まで含め光軸確認は適正/正常)。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮りました。

↑f値は「f5.6」に変わっています。

↑f値「f8」になりしまた。

↑f値「f11」です。ほんの微かに「回折現象」の影響が現れ始めています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。

今回扱ったモデルではないf1.4で撮影された中国は香港の写真です。赤色矢印で一つのビルを指し示していますが「貿易センタービル」です。当方が住んでいた頃は高層ビルと言えばこのビルしかまだ建っておらず(笑)、他は造成中の更地でしたから相当な昔の話です。

この角度で撮れる写真となると、ビクトリアピーク (香港島唯一の山の頂上) へ向かうケーブルカーで登っている最中 (頂上まで残り1/3くらいの所) からの撮影だと思います (懐かしい)。

頂上にはまだ旧日本軍が掘ったタコツボが残っていましたが、まだあるのかしら・・。

このように天気の良いことが珍しいくらいで、ほとんど一年中曇り空ばかりで気温よりも湿度のほうが高くて不快です(笑) スコールが降るので、本当に土砂降りで雨が降っている場所がよ〜く分かりますし、雲がアッと言う間に動くのですると途端にピタッと雨が止みます。
(降っていないところへ走って逃げられる)(笑)

香港 (Hong Kong) は島なので、上の写真で上の方に広がっている陸地が中国大陸側で「九龍 (カウロン) サイド」であり、海底トンネルもあって繋がっていますがスターフェリーという
フェリーで行ったり来たり頻繁に (15分ほどで) 往来しています。

あまりの懐かしさからこの方の写真なのにちょっと拝借して載せてしまいました。
申し訳御座いません・・。
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