◎ CORFIELD (コーフィールド) LUMAX 50mm/f2.8 zebra《ENNA製》(L39)

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今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、イギリスはCORFILED製標準レンズ『LUMAX 50mm/f2.8 zebra (L39)』です。


今月は月初にオーバーホール/修理ご依頼を承ったオールドレンズを3本まとめて整備した為に変則的なスケジュールになっています。
前回このモデル『LUMAX 50mm/f2.8 zebra (L39)』をオーバーホール済でヤフオク! 出品したのは昨年なので1年が経過してしまいました。昨年の出品時は49,500円の即決価格でご落札頂きましたが、今回は光学系の状況を考慮して少し安めの設定です。

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CORFIELD (コーフィールド) 社は、イギリスのグレートブリテン島の中部に位置するバーミンガム近郊スタッフォードシャー (現ウェスト
・ミッドランズ州) Wolverhampton (ウォルバーハンプトン) と言う街で創業者のケネス・ジョージ・コーフィールド卿 (1980年ナイト称号拝受) により戦後間もない1948年創設の光学製品メーカーです。


CORFIELD社が1954年に発売したレンジファインダー方式のフィルムカメラ「Periflex 1」はライカ互換のL39マウントを採用しましたが、距離計連動の機構を装備していないペリスコープ方式 (潜望鏡方式) を実装した独創的な発想のフィルムカメラです。
その結果、L39マウントながらも最短撮影距離を短縮化させたオールドレンズ群を用意してきています。左写真は第3世代の「Periflex 3」ですがマウント部内部に自動的に降りてくる「潜望鏡」機構部を撮影しています (もちろんシャッターボタン押し下げ時は先に瞬時に潜望鏡が収納されます)。

創業期には露出計「Lumimeter/Telemeter」やビューファインダー、アクセサリなどを開発して生産していましたが、1950年に英国のE Elliott Ltd and The British Optical Company (エリオット&英国光学会社) による資金提供を受けて、1954年には念願のレンジファインダーカメラ「Perifelx 1」や光学レンズの発売に漕ぎ着けています。

光学レンズ設計も、やはりロンドンにあるWray Optical Works (レイ光学製造) 社のパテントに拠りますが、その後生産を旧西ドイツの光学メーカーENNA OPTISCH WERK (エナ・オプティッシュ・ヴァーク:エナ光学工業) 社に委託しWrayパテントに基づき生産し、最後には光学設計を完全にENNA社に切り替えたようです (ENNAはローマ字的な読み方のエンナではなくドイツ語なのでエナです)。

【CORFILED社製オールドレンズ】

  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAR 28mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAX 35mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAX 35mm/f2.8 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f2.8 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f1.9 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAR 50mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAR 50mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製 (Wray PAT.):LUMAX 50mm/f1.9 (zebra)
  • ENNA製:RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 (zebra)
  • ENNA製:RETRO-LUMAX 35mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製:LUMAX 50mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製:LUMAX 50mm/f2.4 (zebra)

・・他にも中望遠〜望遠レンズまで発売していましたが、オールドレンズに関する詳しいことはネットを検索してもあまり出てきません。

今回バラしてみると内部の構造化は、さすがENNA社らしい独特な設計が成されておりENNA製オールドレンズに多く採用されているダイレクトに鏡筒を直進させる方式を採っていました。従って、光学系の前後玉が奥まった位置に配置されていることから、筐体サイズの全高49.2mmに対して (最大径は54mm) 距離環を回して最短撮影距離の位置まで駆動しても全高は僅か2mmしか変化しません。つまり「インナーフォーカス方式」と言っても良いと思います。

上の写真は今回出品するオーバーホールが完了した商品写真になりますが、無限遠位置で鏡筒が格納されている状態 (左写真) に対して、距離環の繰り出しが突き当たって停止する最短撮影距離位置まで鏡筒を繰り出しても (右写真) フィルター枠直下の位置までしか移動しません。

今回出品するモデル『LUMAX 50mm/f2.8 zebra (L39)』の距離環に刻印されている指標値上は最短撮影距離「2ft (フィート)」で60cmですが、実際には距離環がその先まで回ってしまうので (右写真赤色矢印)、被写体とミラーレス一眼ボディの撮像素子面までの距離は僅か「32.5cm」しかありません。当時のオールドレンズに倣えばモデル銘に「MACRO」の文字が入っていても違和感を感じないくらいの近接撮影を実現しています。
(右写真は距離環が1周回ってInf/∞手前で突き当て停止している写真)

光学系は、3群4枚の典型的なテッサー型構成ですが、第3群の貼り合わせレンズ (2枚の光学硝子レンズを接着剤を使って貼り合わせてひとつにしたレンズ群) のうち、後玉のひとつ手前の光学硝子材に屈折率の改善を狙って「ランタン」を含有した超低分散光学硝子を採用しているので、テッサー型の特徴である鋭いピント面を構成しながらも色収差を徹底的に改善させたアポクロマートレンズにも匹敵し得る描写性を実現したモデルです (このページの最後のほうに各絞り値での実写を掲載しているので色ズレのない画をご確認頂けます)。
今回出品する個体は光学系第3群 (後玉) のコーティング焼けが大変少ない状態を維持した個体です。(右図はバラした光学系を基にスケッチしたものなので正確ではありません)

ちなみに、1948年に開発され1950年代に多用された「酸化トリウム」を含有した、俗に言う「放射能レンズ (アトムレンズ)」は、放射線の半減期の長さと経年に於ける「黄変化 (ブラウニング現象)」から1970年代には光学硝子材への含有をやめています。当モデルの光学系に含有している「ランタン材」は、それらの問題点を回避するべく「酸化トリウム」の代用として用いられている素材ですので放射線を放出せず、且つ黄変化にも至りません (但し、光学屈折率の改善度は酸化トリウムの20%以上には及ばず10%代に留まります)。

   

上の写真はFlickriverで、このモデルの特徴的な実写をピックアップしてみました。
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています。

ピント面のエッジは基本的に細くもなく太くもない中庸的な印象なのですが、テッサー型光学系を実装していることからカリカリの鋭いピント面に至り、非常にインパクトのある写り方です。発色性は赤色に反応するようなので艶やかに表現しますがそれはそのまま人肌の表現性にも貢献しているように感じます。基本コッテリした色合いに偏ることなくワリとナチュラル的な印象の発色ですが、情報量が決して多くないにも拘わらず緻密な印象を受けるのはそういった与件が影響しているのかも知れません。

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

↑ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。絞り羽根の開閉が無段階式 (実絞り) なので基本的に内部構造は簡素です。然し鏡筒の直進動がインナーフォーカスに近似した設定なので「無限遠位置と最短撮影距離位置の割り出しが難しい」のがポイントになります。特に最短撮影距離側は距離環の刻印距離指標値「2ft」よりさらに回りますし、そもそも距離環の固定位置が2セット用意されている設計なのが難易度を高めています。それはこのモデルの上位格「LUMAX 50mm/f1.9 zebra (L39)」が存在し、内部構成パーツの一部が共通化されていることを考慮した設計だと推察できますからモデル別に「原理原則」に則った調整で組み上げていくしかありません。

↑絞りユニットや光学系前後群を格納する鏡筒 (ヘリコイド:オス側) です。

↑7枚の絞り羽根を組み付けて絞りユニットを完成させます。このモデルは前玉側に絞り羽根の「位置決め環」が配置されている都合上、後玉側の「開閉環」側が固定されないので光学系後群で固定を代用させている設計です。従って貼り合わせレンズである後玉の格納位置をミスると描写性能が著しく低下してしまいますし絞り羽根の開閉にも影響が出ます

↑前述の理由から先に光学系前後群を組み込みます。

↑こちらは光学系後群 (後玉) をセットしたところです。「lens made in W.Germany」刻印が英語表記されており旧西ドイツ製であることが判ります。

↑完成した鏡筒を立てて撮影しました。ご覧のようにとても長い (深い) 鏡筒なのですが光学系の設計は3群4枚の典型的なテッサー型です。

例えば本家Carl Zeiss Jena製Tessar 50mm/f2.8の鏡筒と比較するとさらに長い鏡筒なのですが (同じく外周にヘリコイド:オス側のネジを切削している)、このことから繰り出し量がTessarよりも多いことが窺えます (実際実測の最短撮影距離は32.5cm/Tessarは35cm)。

↑こちらは距離環やマウント部が組み付けられる基台です。基台の長さ (深さ) まで採っているのはこのモデルがインナーフォーカスに近い設計であることが影響しています。

↑ヘリコイド (メス側) を無限遠位置のアタリを付けた場所までネジ込みます。最後までネジ込んでしまうと無限遠が出ません (合焦しません)。

このモデルの難しさを示す最初のポイントがこの工程で、一般的にヘリコイド (メス側) のネジ込み位置は1つしか無いので停止位置 (つまり無限遠位置) だけ適合させれば良いのですが、このモデルではネジ込み位置が3箇所用意されているので最短撮影距離位置まで適合させないと適切な無限遠位置にも結びつきません。つまり「原理原則」が判らない人はヘリコイド (メス側) のネジ込み位置3箇所で適切なポイントを探すのに最低3回は最後まで組み上げて無限遠位置を確認しないと割り出せないことになります (実際はヘリコイド:オス側のネジ込み位置もあるので組み直し回数はもっと多くなる)。プラスして絞り羽根の開閉アームが適切な範囲に来ないとプリセット絞り機構が機能しなくなりますから「原理原則」が判らないとこれだけでも相当ハードな作業になりますね(笑)

なお、例えば光学系がテッサー型なので簡単だからと考えて清掃しようとすると、後玉を外した途端に絞り羽根がバラけてしまいますし、そもそも光路長が変化するので (後玉で絞りユニットを固定しているので) 描写性能の確認をする必要がこのモデルでは必ず発生します。その意味で光学系後群側をイモネジ (ネジ頭が無くネジ部にいきなりマイナスの切り込みを入れたネジ種) 3本で締め付け固定しているMeyer-Optik Görlitz製、或いはPENTACON製オールドレンズのような設計思想とも考えられます。

↑鏡筒 (ヘリコイド:オス側) をやはり無限遠位置位置のアタリを付けた正しいポジションでネジ込みます。このモデルでは全部で6箇所のネジ込み位置があるので、さすがにここをミスると最後に無限遠が出ず (合焦せず) 再びバラしてここまで戻るハメに陥ります。

上の写真のように鏡筒の下部から絞り羽根の「開閉アーム」が飛び出てきますから、このアームの位置 (直進動の範囲) をミスるとこの後のプリセット絞り機構部の組み込みでハマることになります(笑)

↑指標値環をイモネジ (3本) で締め付け固定します。当然ながらイモネジを使っているので指標値環の固定位置をミスると今度は距離環の駆動範囲までズレてしまうので厄介です (もちろん絞り羽根の開閉にも影響が出る)。

↑この状態でひっくり返して撮影しましたが、ご覧のように両サイドに「直進キー」がセットされます。「直進キー」は距離環を回す「回転するチカラ」を鏡筒が前後動する「直進するチカラ」に変換する役目のパーツなので、ここの調整如何で距離環を回すときのトルク感が決まってきます (だから直進キーに締め付けのマチ/隙間が備わっている)。

↑プリセット絞り環をセットします。プリセット絞り環の裏側にはご覧のように「」が用意されていますが各絞り値に真合う位置に用意された「絞り値キー」です。ところが赤色矢印で指し示したとおり開放f値「f2.8」のさらに一つ手前に「」が存在します。同様にプリセット絞り環の刻印絞り値「f2.8」の前にもスペースが残っています (逆の最小絞り値側にはスペースは無い)。

これが冒頭の解説でこのモデルの内部構成パーツが上位格モデル「50mm/f1.9」と共通パーツ化させている「」です (このモデルでは使っていない溝だから絞り値も刻印されていない)。内部構成パーツをちゃんと「観察と考察」することで意外な事実が判明するからオールドレンズはオモシロイですね(笑)

↑絞り環をセットします。赤色矢印の箇所には均等配置で「円筒+スプリング」が3セット刺さります。

↑マウント部をセットしたところです。

↑最後に距離環を仮止めして無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認 (解説:無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅確認についてで解説しています) をそれぞれ執り行い、最後にレンズ銘板をセットすれば完成です。

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ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑市場では滅多に見かけないイギリスのCORFIELD製標準レンズ『LUMAX 50mm/f2.8 zebra (L39)』です。発売メーカーはイギリスでも製産は旧西ドイツのENNA (エナ) 製ですから、1945年の終戦から僅か15年足らずで元敵国だったドイツの光学メーカーに委託製産の話を持っていくところがさすがと感じ入ってしまいます。

何故なら1960年代前半辺りにはまだ片足や片腕を無くされ、ちゃんと洗濯した海軍や陸軍の軍服 (しかしボロボロ) を着た傷病兵の方が駅周辺に座っていらしたことが記憶として残っているからです。当時は子供なら5円出せばバスに乗られて結構な距離を走りましたし、ワンマンカーではなくちゃんと車掌さんが同乗してました(笑) 国鉄の改札で引きり無しに改札バサミをチャキチャキとリズミカルに鳴らしていたあの音が記憶に蘇りますね。もちろん黒電話の時代ですから(笑)、街中に電話ボックスが建てられていたのを覚えていますが、いつの間にかキレイサッパリ跡形もなく消えてます (つまりそう言う歳です)(笑)

↑光学系内の透明度は非常に高いのですが、残念ながら前玉のコーティング層は経年相応にハガレが生じていますし (ほとんどがカビ除去痕)、後玉に至っては極微細なヘアラインキズが相当多く視認できます。ところが後玉のヘアラインキズは視認できても光学系内をLED光照射すると見えません。つまりコーティング層の薄い線状ハガレなので視認できないワケですが (つまり硝子面のキズではないから見えない) 見た目で視認できてしまうので今回の出品は下げて即決価格を設定しています。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑後群側の貼り合わせレンズもバルサム切れ (貼り合わせレンズの接着剤/バルサムが経年劣化で剥離し始めて白濁化し薄いクモリ、或いは反射が生じている状態) 一切無く、もちろんLED光照射でチェックしてもコーティング層の経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。然し以下のようにコーティング層の線状ハガレ (ヘアラインキズに見えてしまう) は相応にあります。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

ご覧のとおり1枚目〜2枚目を見ると相当にヘアラインキズとして視認できてしまうのですが、LED光照射で内部をチェックするとこれらのキズが見えません。つまりコーティング層のハガレと認識しています (その結果は最後の実写をご覧頂ければ分かります)。なお3枚目の後玉下部分に白っぽくポツポツ写っているのは後玉の先に見えている円形台 (撮影小物) の汚れで後玉の状態ではありません

【光学系の状態】(順光目視で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:13点、目立つ点キズ:9点
後群内:17点、目立つ点キズ:11点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり (後群内:複数)
・バルサム切れ:無し (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:あり
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系後玉(表面)に経年相応の極微細な拭きキズが複数あるように視認できますが実際はコーティング層のヘアラインキズ(微細な線状剥がれ)なのでLED光照射しても拭きキズとして視認ができません(従って写真には影響しません)。
光学系内の透明度が非常に高い個体です
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑7枚のフッ素加工が施された絞り羽根もキレイになりプリセット絞り環/絞り環共々確実に駆動しています。このモデルは絞り環操作が基本的に無段階式 (実絞り) なのでスルスルです (絞り環のネジ山が2列しかないのでトルク感を与えることが物理的に不可能です)。

ここからは鏡胴の写真になりますが経年の使用感を僅かに感じる個体です。当方による筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。距離環や絞り環、マウント部などゼブラ柄も「光沢研磨」を施したので当時のような艶めかしい眩い光彩が戻っています。すべて「エイジング処理済」なのですぐに輝きが失せたりサビが生じてくることがありません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度」を塗布し距離環や絞り環の操作性はとてもシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人によって「重め」に感じ「全域に渡ってほぼ均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります (僅かなゴリゴリ感)。
・絞り環操作は確実で軽い操作性で回せます。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。

↑最短撮影距離が実測値で32.5cmととても寄れますし、マウントが「L39」なのでデジカメ一眼/ミラーレス一眼などにマウントアダプタ経由装着する時の突出が少ないのも有難いと過去にご落札頂いた方から感想をお聞きしました。また、インナーフォーカスに近い繰り出しなのも操作し易く総合的によくできた (設計された) モデルであり、その写りは被写体色に忠実でありながら違和感なく、然し赤色に反応する発色性が素晴らしいとのご評価です。

当方の印象では、デジカメ一眼/ミラーレス一眼で使った時にフィルムライクな写りを愉しめる不思議な魅力を持ったモデルではないかと評価しています。滅多に出回りませんから、是非この機会にご検討下さいませ。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

なお、この実写はミニスタジオで撮影していますが上方と右側方向からライティングしています。その関係でフードを装着していない為に絞り値の設定によりハレ切りが不完全なまま撮影しています。一応手を翳していますがハレの影響から一部にコントラスト低下が出てしまうことがあります。しかし簡易検査具による光学系の検査を実施しており光軸確認はもちろん偏心まで含め適正/正常です。特に最小絞り値近辺 (f11〜) では「回折現象」も現れるのでコントラスト低下の他、解像度低下を伴うこともあります (絞り羽根を閉じた時の現象)。

また当方所有のマウントアダプタにて装着時に指標値「Ι」マーカーが真上に来るよう位置調整も済んでいます。もしもマウントアダプタ装着時に指標値が真上に来ない場合は (マウントアダプタによって異なるので) マウントアダプタ側のイモネジを緩めて調整して下さい。このオールドレンズのマウント面直前にあるイモネジを緩めるとレンズが落下する原因になるので危険です

↑当レンズによる最短撮影距離32.5cm付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

↑絞り環を回して設定絞り値「f4」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f5.6」で撮りました。

↑設定絞り値は「f8」になっています。

↑f値「f11」です。

↑f値「f16」になりました。

↑最小絞り値「f22」での撮影です。