◎ CORFIELD (コーフィールド) RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 zebra《後期型》(L39)

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今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルはイギリスのCORFIELD社製広角レンズ『RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 zebra (L39)』です。

市場では、ほとんど見かけない珍品になりますが、原型モデルは旧西ドイツのENNA (エナ) 社製広角レンズ「Lithagon 28mm/f3.5 zebra」になります。しかし、流通しているのは「Lithagon 35mm/f3.5 zebra」ばかりで焦点距離28mmのほうは滅多に現れません。
(ちなみに「ENNA」を「エンナ」と発音するのは日本人によるローマ字的な読み方に拠ります)

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《追加解説》2017.10.29
いつも懇意にして頂いているリピーターの方から問い合わせがあったので、再び補足説明です。

当方は、すっかりCORFIELD製オールドレンズの描写性に魅了されてしまったワケですが(笑)、現在ヤフオク! に出品中の当モデルを相当数ウォッチして頂き大変ありがとう御座います! 残念ながら、今後値下げしてまで安値で処分する気持ちは御座いませんので、価値 (このモデルの魅力とオーバーホール済であること) をご理解頂ける方の手に渡ればと言う願いです・・来週には再び元の価格に戻しますので、少しでも安く手に入れるのは今がチャンスです!(笑)

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CORFIELDと言う会社のオールドレンズは市場ではほとんど見かけず、どちらかと言うと珍品の部類に入るでしょうか。マウントがライカ判スクリューマウント「L39」(フランジバック:28.8mm)フォーマットですが、距離計連動の構造を採っていないのでそのままライカ判カメラに装着しても目測でしか使えません。
そもそもCORFIELD社が発売していたフィルムカメラは「periscope (潜望鏡)」方式のレンジファインダーカメラでしたから、左の写真のようにシャッターを巻き上げるとマウント内部に本当に潜望鏡が降りてきます (シャッターボタン押し込みで瞬時に収納される)(笑)

CORFIELD (コーフィールド) 社は、イギリスのグレートブリテン島中部に位置するバーミンガム近郊のスタッフォードシャー (現ウェスト・ミッドランズ州) Wolverhampton (ウォルバーハンプトン) と言う街で、創業者ケネス・ジョージ・コーフィールド卿 (1980年ナイト称号拝受) によって1948年に創設されたフィルムカメラメーカーです。

創業期には露出計「Lumimeter/Telemeter」やビューファインダー、アクセサリなどを開発して生産していましたが、1950年に英国のE Elliott Ltd and The British Optical Company (エリオット&英国光学会社) による資金提供を受けて、1954年には念願のレンジファインダーカメラ「Perifelx 1」や光学レンズの発売に漕ぎ着けています。

光学レンズ設計も、やはりロンドンにあるWray Optical Works (レイ光学製造) 社のパテントに拠りますが、その後生産を旧西ドイツの光学メーカーENNA社に委託しWrayパテントに基づき生産し、最後には光学設計を完全にENNA社に切り替えたようです。

【CORFILED社製オールドレンズ】

  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAR 28mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAX 35mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):RETRO-LUMAX 35mm/f2.8 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f2.8 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAX 45mm/f1.9 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAR 50mm/f3.5 (silver)
  • CORFILED内製 (Wray PAT.):LUMAR 50mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製 (Wray PAT.):LUMAX 50mm/f1.9 (zebra)
  • ENNA製:RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 (zebra)
  • ENNA製:RETRO-LUMAX 35mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製:LUMAX 50mm/f2.8 (zebra)
  • ENNA製:LUMAX 50mm/f2.4 (zebra)
  • ENNA製:LUMAR 95mm/f2.8 (zebra)

・・他にも中望遠〜望遠レンズまで発売していましたが、オールドレンズに関する詳しいことはネットを検索してもあまり出てきません。

今回出品する広角レンズ『RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 zebra (L39)』は1961年に発売された旧西ドイツのENNA (エナ) 社による委託生産品ですが、「Lithagon 28mm/f3.5」シリーズの第2世代「後期型」をOEMの原型モデルとして採用しています。

【ENNA社製Lithagon 28mm/f3.5のモデルバリエーション】
オレンジ色文字部分は最初に変更になった諸元を示しています。

前期型:1956年発売
モデル銘:ULTRA-LITHAGON 28mm/f3.5
光学系:6群6枚レトロフォーカス型
絞り羽根枚数:10枚
F値:f3.5〜f22
プリセット絞り:有り
最短撮影距離:30cm

後期型:1960年発売
モデル銘:Lithagon 28mm/f3.5
光学系:6群6枚レトロフォーカス型
絞り羽根枚数:7枚
F値:f3.5〜f22
プリセット絞り:有り
最短撮影距離:30cm

この他にM42マウントの鏡胴「後部」が独立している「SOCKEL (ゾッケル)」方式と言う
レンズヘッド交換式のシステムレンズが1958年に登場しており、焦点距離28mmのレンズヘッドは、そのまま「URTLA-LITHAGON」として用意されています。その後モデル銘は「Lithagon」や「ENNALYT (エナリット) 」へと変わっていきます。

  
    

上の写真はFlickriverで、このモデルの実写を検索した中から特徴的なものをピックアップしてみました。
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
このモデルの実写がヒットしないのでENNA製Lithagonの実写です。

今回のENNAに限らず旧西ドイツのSchneider-KreuznachやA.Schacht Ulmなども含め、発色性が「シアン」の成分に振れるのでブル〜の色合いが強調されて写し出される傾向があり、Schneider-Kreuznach製オールドレンズなども「シュナイダーブルー」などと評価されます。

特に上段左端の2枚などはオレンジフィルターを装着して撮影した写真なのでシアン成分だけがより強調されているのが明確に出ています。またもともとナチュラルな発色性なのですが、決してコントラストが低く堕ちるワケでもなく、原色には反応するので下段左端1枚目のような鮮やかな写りになります。結果的に人肌の美しさは特徴的な表現性とも言えるでしょうか。

光学系は6群6枚の典型的なレトロフォーカス型です。光学系第2群と第5群のそれぞれに「ランタン材」を硝子材に含有させていることから後玉の コーティング層光彩が「アンバーパープル」に見えます。ところが原型のENNA製Lithagonにはランタン材が含有されていないので、後群側は前群側と同じコーティング層の光彩になります (つまりブル〜のまま)。

ランタン材を含有させることで屈折率を10%代まで向上させる狙いがあるので、CORFIELDの拘りがそこに見てとれます。

最短撮影距離は30cmの諸元値ですが、距離環を回していくと指標値の「1フィート」をさらに越えた位置で停止します。実写で実測すると約17cm (フィルター枠直前) まで被写体に近寄れるので、なかなか使い出のあるモデルかも知れません。
なお、マウント種別が「L39」ですが「距離計連動機構」を装備していないので、ライカ判のカメラに装着しても目測になりますからご留意下さいませ。

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

↑ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。実は「Lithagon 35mm/f3.5 zebra」のオーバーホールは今までに数本経験があるのですが焦点距離28mmのほうは今回が初めてでした。バラしてみるとマウント部直前までの部位に関しては、派生型のバリエーションに展開させていくことを想定した (標準化の) 考え方が採り入れられており、予め戦略的に設計されていたように見えます。

↑絞りユニットや光学系前後群を格納する鏡筒 (ヘリコイド:オス側) です。レトロフォーカス型の光学系なので奥の深い鏡筒になっています。

↑焦点距離35mmのほうは一般的なオールドレンズ同様、フツ〜に組み立てていくのですが、この28mmに関しては変わった構造をしていました。絞り羽根の位置を確定する (絞り羽根が刺さる)「位置決め環」の直下に光学系第4群が配置されています。この第4群を後玉側のほうから組み付けられるのであれば、一般的なオールドレンズと同じなのですが、このモデルでは先に第4群を組み込まなければ後から入れることができません・・つまり、鏡筒の裏側 (後玉側の方向) から入るのは次の第5群になっています。

標準レンズなどでも光路長の関係から仕方なく絞りユニット直下に配置していることがありますが、もともと光路長が長いレトロフォーカス型を採った広角レンズならば自ずと鏡筒が深くなるのでフツ〜に鏡筒の裏側に組み付けるよう配置すれば良いように考えますが、実際は筐体サイズ (全長) の大型化を嫌っていたような気がします・・これは、逆に考えると光学性能を最優先したが為に6群6枚に拘り、必然的に筐体サイズの全長が嵩んでしまったことから仕方なく第4群を絞りユニット直下に格納させたように見えます。

↑フッ素加工が施された7枚の絞り羽根を組み付けて絞りユニットを完成させます。

↑鏡筒外壁にはヘリコイド (オス側) のネジ山が切られているのですが、このままではヘリコイドをネジ込む際に停止位置 (無限遠位置) を確定できません。従って、ここで先に光学系前群の硝子レンズ格納筒を組み付けてしまいます。上の写真は既に絞りユニット直前に位置している第3群も組み付けています。

↑この状態で鏡筒を立てて撮影しました。鏡筒の上にフィルター枠がセットされたので、ヘリコイドをネジ込んでいった時にフィルター枠の突き出しが当たって停止するようになります (そうしないとヘリコイドは無限遠位置を越えて、どんどんネジ込まれてしまいます)。

実は、今回の個体は過去にメンテナンスが施されていたのですが、この組み立て手順が理解できていなかったようで、ヘリコイドのネジ込み位置をミスっていました。従って、当初バラす前の段階では無限遠が全く合焦しないオールドレンズになっていました。オーバーホール/修理を承っていると、希に「無限遠が合焦しない」と言う不具合のご依頼が来ることがあります。たいていの場合、過去のメンテナンス時に於けるヘリコイドのネジ込み位置ミスから無限遠位置が適合していないことが多いのですが、このように組み立て手順を誤ると適正な状態で仕上げられないことになります・・従って「構造検討」はとても重要ですね (構造を理解すると同時に組み立て手順を決めていく工程だからです)。その意味では、単にバラしていく際にネジやパーツの固定位置を記録しておいても意味が無いことがあります。当方の場合は、バラす際に必ず当初の無限遠位置をマーキングしておき、それに対して組み上げの際に無限遠位置をどのようにズラしていくかで調整しています (つまりオーバーインフの調整)。逆に言うと、当初の無限遠位置が必ずしも「正しい」とは限らないワケで、それは過去のメンテナンス時に適正な調整が成されているのか否か不明だからです。特に最近はデジカメ一眼やミラーレス一眼にマウントアダプタ経由装着することが多くなっていますから、フィルムカメラに装着していた頃とは異なる位置で無限遠位置を調整していることも充分考えられます。しかし、そのマウントアダプタ自体がバラバラな規格で設計されている製品ですから、必然的にバラす前の無限遠位置も当てになりません。もちろんバラす前には必ず実写確認で無限遠位置をチェックしていますが、オーバーインフの位置は同じモデルだとしてもバラバラですから、まずは過去に一度もメンテナンスされていないオールドレンズと言うのは、非常に希だと言わざるを得ません (それこそ自らがワンオーナーである場合のみでしょう)。

↑こちらは距離環やマウント部を組み付けるための基台です。このモデルは先日オーバーホールした標準レンズ「LUMAX 50mm/f2.4 zebra (L39)」と違ってインナーフォーカスのような構造を採っていませんから (つまりフツ〜のオールドレンズ同様鏡筒が繰り出されていく方式)、広角レンズだとしても基台の深さは必要ありません (鏡筒が外に迫り出していくので)。

↑指標値環をイモネジ (ネジ頭が無くネジ部にいきなりマイナスの切り込みを入れたネジ種) 3本で締め付け固定します。ところが、当初バラした際に、この指標値環もミョ〜な場所に固定されていました。要は過去のメンテナンス実施者は「原理原則」を理解していなかったのかも知れませんね。この指標値環には「小さな壁」が用意されており (上の写真の基準マーカーのところ) その「壁」に距離環が突き当たることで「無限遠位置」と「最短撮影距離」の位置を確定させています。従って、この指標値環の固定位置をミスると、やはり無限遠位置はズレてしまいますしオーバーインフはどんどん酷くなっていきます。

↑真鍮製のヘリコイド (メス側) を無限遠位置のアタリを付けた場所までネジ込みます。最後までネジ込んでしまうと無限遠が出ません (合焦しません)。

↑鏡筒 (ヘリコイド:オス側) を、やはり無限遠位置のアタリを付けた正しいポジションでネジ込みます。このモデルでは全部で5箇所のネジ込み位置があるので、さすがにここをミスると最後に無限遠が出ず (合焦せず) 再びバラしてここまで戻るハメに陥ります。

↑距離環を下から差し込んで仮止めしておきます。この状態で「直進キー」と言う距離環を回す「回転するチカラ」を鏡筒が前後動する「直進するチカラ」に変換する役目のパーツを両サイドにネジ止めして、距離環を回す際のトルク感を調整しておきます (後から調整できません)。

↑上の写真のように「直進キー」と言う真鍮製のパーツが両サイドに1個ずつセットされます。この「直進キー」をご覧頂くと分かるのですが、固定ネジ2本を使って締め付け固定しています・・よ〜く見ると直進キーには「マチ (隙間)」が用意されており、位置調整できるようになっているのが分かります。つまり、この直進キーの位置調整で距離環を回す際のトルク感が変わってくることに気がつかなければイケナイのですが、今回の個体は過去のメンテナンス時に片方の直進キーは故意に2本共にネジが緩められたままになっていました。おそらく、距離環を回す際にトルクムラが発生して仕方なく片方を緩めたままにしたのではないでしょうか・・常套手段の一つです。例え、距離環を回す際のトルク感がスムーズだとしても、組み上がって完成してしまえば中のパーツ調整がどのようになっているのかは「謎」のままですね(笑)

↑プリセット絞り環を組み付けます。プリセット絞り環の内側には「溝 (プリセット絞り値キー)」が用意されており、各絞り値に見合った場所にカチカチと填り込むように考えられています。

↑絞り環をセットします。プリセット絞り値をセットする際の「セット用ツマミ」が備わっています。

↑真鍮製のマウント用ベース環をイモネジ3本で組み付けます。実は、この「マウント用ベース環」も固定位置をミスるとプリセット絞り値を設定する際に「絞り値」とカチッと填る場所とがチグハグになってしまい操作し辛くなります。どうして、そのようなことが事前に分かるのかと言うと・・「イモネジ」を使っているからです。純粋に固定する役目ならば微細な「ネジ」を使えば済むのですが、わざわざイモネジを使っていると言うことは調整できる箇所であることを意味しているからです。それに気がつけば、自ずと何を調整するのか考えが及ぶワケで、プリセット絞り値の設定の適合性を調整するのだと気がつく次第です。「観察と考察」・・ですね(笑)

↑マウント部を、やはりイモネジ3本で締め付け固定します。同様にイモネジを使っているワケですから、今度はマウント部の固定位置を調整する・・つまりは「Ι」マーカーの位置がピタリと真上に来るよう調整できますョ・・と案内されているようなものですね(笑)

この後は光学系前群の残りを組み付けて無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認 (それぞれ「解説:無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅確認について」で解説しています) をそれぞれ執り行い、最後にレンズ銘板をセットすれば完成です。

修理広告

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑大変珍しいイギリスのCORFIELD製広角レンズ『RETRO-LUMAX 28mm/f3.5 zebra (L39)』です。とは言っても、元は「Lithagon 28mm/f3.5 zebra」ですから、何だ・・と思うかも知れませんが、焦点距離28mmのLithagon自体がそれほど多く出回っていません。しかも、マウント種別が「L39」ですから、特にデジカメ一眼やミラーレス一眼にマウントアダプタ経由装着される方には、薄いマウントアダプタを使えるので、ありがたいものです。但し、距離計連動の機構部を装備していないので注意が必要です (距離計連動の機構が備わっているカメラに装着する時のこと)。

↑光学系内の透明度はピカイチレベルです。残念ながら経年のカビ除去痕が僅かに残っていますが (特に前後玉)、LED光照射でもよ〜く見ないと分かりません。焦点距離35mmの「Lithagon」を見ていると分かるのですが、コーティング層の経年劣化やカビ除去痕などによるコーティング層ハガレが多い個体が結構流通していますから、これだけ透明な個体も、それだけで充分価値があると思います (もちろん広角が好きな方向けのお話ですが)。
なお、カビに関する解説を「解説:カビの発生と金属類の腐食/サビについて」に掲載していますので、興味がある方はご覧下さいませ。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。1〜2枚目は極微細な点キズやカビ除去痕としてのコーティング層劣化部分を撮っていますが、3枚目は第3群の中央にある「真円状の黒点のようなモノ」をワザと反射させて誇張的に撮影しました。光学知識が皆無なので、何のためにこのようになっているのか知らないのですが、汚れでもコーティングハガレでもありません。描写性を考慮した設計上の何かです・・。

↑光学系後群もとても透明度が高いです。

↑上の写真 (2枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズとカビ除去痕によるコーティング層の経年劣化などを撮っていますが (薄いクモリのような部分は写り込みなので全く透明です)、2枚目では後玉外周部分にあるコバ欠け (2箇所) が分かるように撮影しました。後玉固定環の内側なので写真には一切影響しません。

【光学系の状態】(順光目視で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ:
前群内:10点、目立つ点キズ:7点
後群内:13点、目立つ点キズ:10点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり
・バルサム切れ:無し (貼り合わせレンズ無し)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・汚れ/クモリ (LED光照射/カビ除去痕除く):皆無
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが実際はカビ除去痕としての極微細な点キズです (清掃しても除去できません)。
光学系内の透明度は非常に高い個体です
・前後玉はコーティング層の経年劣化とカビ除去痕から一部にコーティング層の剥離があります。
・後玉固定環の内側部分に後玉コバ部分の欠けが2箇所ありますが固定環の内側なので写真には一切影響しません。
・いずれもすべて写真への影響はありませんでした。

↑7枚の絞り羽根もプリセット絞り環や絞り環も含めて小気味良く確実に駆動しています。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられる個体ながらも当方の判定では「超美品」としています。距離環ローレット (滑り止め) のゼブラ柄部分は当方による「光沢研磨」を施したので眩いほどの光彩を放っています。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度」を塗布しています。距離環や絞り環の操作は大変滑らかになりました。
・距離環を回すトルク感は「普通」で滑らかに感じトルクは全域に渡り「完璧に均一」です。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。
・構造上プリセット絞り環と絞り環の部分に極僅かなガタつきがありますが改善できません。

【外観の状態】(整備前後拘わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。

↑実測値ですが最短撮影距離20cmまで被写体に寄れて、且つENNA製オールドレンズの特徴であるナチュラルでスッキリ感漂う画造りに、骨太なインパクトのあるピント面のエッジが魅力のモデルです。

↑絞り環に用意されている「ツマミ」はプリセット絞り値をセットする際に「ツマミを押し込むとロック解除」になっています。ツマミを押しながら希望する設定絞り値まで回して指を離すとカチッと音がしてセットされます。ベアリングではなく板バネですのでカチカチと絞り環を回せるのではなく、ツマミを押しながらなのでクリック感とは違う感触です (念のため)。

↑当レンズによる最短撮影距離30cm (実測値20cm) 附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。

↑絞り環を回して設定絞り値を「f4」にセットして撮影しています。

↑さらに絞り環を回してF値「f5.6」で撮りました。

↑F値は「f8」になっています。

↑F値「f11」になりました。

↑F値「f16」です。回折現象が生じてコントラストが低下し始めています・・。

↑最小絞り値「f22」での撮影です。