◎ SANKYO KOHKI (三協光機) KOMURA 100mm/f1.8(CF)

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※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホール/修理が終わりご案内するモデルは、国産は
三協光機製中望遠レンズ・・・・、
KOMURA 100mm/f1.8 (CF)』です。


  ЯПОНІЯ З УКРАЇНОЮ!    Слава Україні!  Героям слава!  

上の文は「日本はウクライナと共に! ウクライナに栄光あれ! 英雄に栄光を!」の一文をウクライナ語で国旗色を配って表現した一文です。現地ウクライナでは民衆が「ウクライナに栄光あれ!」と自らの鼓舞を叫ぶとそれに応えて民衆が「英雄に栄光を!」と返すようです。

Slava UkrainieieGeroyam Slava

今回完璧なオーバーホール/修理が終わってご案内するモデルは、当方がオーバーホール作業を始めた13年前からの累計で、当時の三協光機製中望遠レンズの括りだけで捉えても初めての扱いです。

先ずは冒頭で、このような大変希少なオールドレンズのオーバーホール/修理ご依頼を賜りました事、ご依頼者様に感謝とお礼を申し上げたいと思います・・ありがとう御座います!

三協光機についてwikiを調べると、KOMURA銘オールドレンズについて、特に光学系後群側の経年劣化進行に伴うクモリの発生が多いように記載していますが、偏重した捉え方であり、wikiと言う性格上適さない表記であると言わざるを得ません(泣)

何故なら、三協光機に限らず、そもそも多くのオールドレンズが製産後数十年~半世紀以上~70年以上経過しており、光学系に蒸着しているコーティング層の耐性が、既に限界に到達していると指摘できます。

その意味で、特定の光学メーカーの製品だけを指して、特に光学系の経年劣化進行が酷いとの印象を与えかねない表現は、wikiのような性格のネット上解説に於いては、全く以て適さない表現であると強く進言致します!

今後50年も経てば、おそらく市場流通している数多くのオールドレンズ個体は、その実装光学系の限界に到達し、合わせて巷で流行る「分解整備済」も含め「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類を利用した整備により、最終的に製品寿命の短命化へと突き進んでいるのがリアルな現実としか言いようがありません(涙)

・・その時、初めてオールドレンズが『絶滅危惧種』だった事を、悟るのでしょう(涙)

当方が処置するDOH製品寿命の延命化を最終目標として、100%の完全解体を大前提としたオーバーホールを経て組み上げられています。

それは「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類を一切利用しない「伝統的な研磨技術」を活用して、経年劣化進行に伴う酸化/腐食/錆びを徹底的に排除し平滑性を取り戻した内部の構成パーツを適切に微調整する事で、個別に経年するオールドレンズ個体への妥協のない「観察と考察」により「原理原則」に則り本来在るべき姿として、可能な限り「製産時点」に戻すことを
その使命としています。

従って内部の構成パーツは、製産時点も含めた全ての固着剤を除去し、各部位との連携の中でチカラの伝達を追求したオーバーホール工程を経て仕上げられています。それら完成したオールドレンズを手にした時、きっとその完成度の高さを堪能できることでしょう。

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・・と冒頭からイキナシ喧伝してますが(笑)、下手な広告が現れてウザイのに比べれば、まだ
マシでしょう(笑) 最近「分解整備済」が巷で流行っているので(笑)、警鐘を鳴らす意味で下手な化学薬品を使うのは「およしなさいョ」とご案内するところであります。端的に指摘すれば「製品寿命の短命化」を促しているようなモノで(怖)、ただでさえ放っておいても市場流通数は限りなく激減していく方向にしか至らず、それが何とも哀しいリアルな現実で御座います(涙)

話を今回扱うモデルKOMURA 100mm/f1.8 (CF)』に戻しますが、実装している光学系は
中望遠レンズである以上、言わずと知れた「エルノスター型光学系構成」です(笑)

ネット上解説では戦前ドイツのERNEMANN (エルネマン) 社が手掛けた、
エルノスター型光学系」採用と謳われますが、サクッとそれだけ述べられてしまうと、先の大戦に於ける「敗戦国たるドイツとニッポン」の相違点を流されてしまいます(泣)・・実はいろいろ敗戦時の状況を調べてみると、特にオールドレンズの領域に於いて「敗戦国の特許権の扱い」の相違を知る事になります(怖)

詰まる処、同じ敗戦国でもドイツは戦前にまで遡って戦時賠償の一環として「特許権の多くが剥奪」されました (凡そ70%を剥奪)。一方当時同じ枢軸国陣営に属していたハズのニッポンは、どうやら占領統治国が (最終的に) 米国だけになった点と (当時の旧ソ連も日本の占領分割統治を主張していた)、意外にも驚きを隠せなかったのが「時の日本国政府がちゃんと存続していて自ら自由主義と民主主義への積極的転換を主張し (日本国憲法の制定)、合わせてその根幹に日本国民の自由と尊厳を守り天皇制の存続を認むること」を強く主張し続けた事が大きく
影響したように受け取れます(涙)

この時、戦後日本経済の早期復興により戦時賠償を自ら律して臨む事と、合わせて近隣諸国への積極的な戦後賠償問題提起を率先する事を挙げた点に於いて、米国側の主たる勢力に好印象を残した事と、最も大きな背景は旧ソ連の南下政策阻止が戦後西欧諸国の最優先課題となった流れが大きいと感じます。

これら敗戦時のニッポンを取り巻く背景から、特に戦前にまで遡る特許権について剥奪を免れた事が、結果的に後の日本国内のオールドレンズ領域に於いて、その発展に大きく寄与した点を述べなければなりません (例えば戦後すぐのバルナック判ライカコピーモデルの登場など)(涙)

ここがサクッと「ERNEMANNのエルノスター型」との解説で終わってしまう処の問題提起でもあり、合わせて戦後日本でそのエルノスター型光学系を基としながらも開発の伸びしろを
得た最大の要素だったのではないかと、当方は受け取っています (同じ敗戦国のドイツ特許権を敗戦国ニッポンが活用してしまうと言う運命の悪戯)。

ちなみに先の「ERNEMANN (エルネマン)」語尾は「NNが2つ並ぶのがドイツ語」なのでERNEMANではありませんねぇ~ (と当方は思います)(汗)

するとその「ERNEMANNのエルノスター型」が気になるワケですが(笑)、以下になります。

↑上の図は左側が当時ZEISS IKON AGに在籍のLudwig Jakob Bertele (ルートヴィッヒ・ヤコブ・ベルテレ) 氏開発による特許出願申請書「DE458499C」で、1924年に出願し1928年認可を受けています・・ちゃんと書類末尾左端に「LB」と自署があります (どんだけ社会に/世界に貢献したのか計り知れないのに、意外にも控えめな署名で可愛い)(笑)

1924年に「Ernostar 8.5cm/f1.8」が誕生し中国向け輸出用リジーカメラ「ERNOMAX」が開発/生産されました (右写真/8.5cmを実装の1928年製品)。これらは全て固定式レンズの方式だったものの、当時としては最高速の明るさを誇り後の30年間に渡りその座を恣にしたようです・・室内撮影でも焚く方式のフラッシュ無しに手持ち撮影できていたようでオドロキです(驚)




↑上の写真はFlickriverで、このオールドレンズの特徴的な実写をピックアップしてみました。
ピックアップした理由は撮影者/投稿者の撮影スキルの高さをリスペクトしているからです
(クリックすると撮影者投稿ページが別ページで表示されます)
※各写真の著作権/肖像権がそれぞれの投稿者に帰属しています/上記掲載写真はその引用で
転載ではありません。

一段目
左端からシャボン玉ボケが破綻して円形ボケへと崩れていく様をピックアップしています。
このモデルは4群5枚の拡張したエルノスター型構成を実装していますが、ちゃんとキレイな大きめのシャボン玉ボケが表出していて、しかもそのエッジが繊細で真円に出てくるのがたいしたものです。円形ボケへと崩れつつも、そのエッジ表現に繊細感を漂わせるクセがなかなかです(驚)

二段目
さらに円形ボケが崩れていくと、今度は収差の影響を受けるのでワサワサと煩めの収差ボケに変質します。人物撮影も範疇に含まれるハズの焦点距離ですが、美肌効果が強すぎて(笑)、人肌感が今ひとつな印象です(汗)・・それは白黒撮影に変わっても同じ傾向を示し、少々ポートレートレンズとしては痛い処でしょうか(泣)

三段目
陰影を見る限りギリギリまで耐性が残っているようですが、堕ちる時のストンと黒潰れ感が極端な印象です(汗) その一方で発色性は良いと言うか、光沢感との関係性が強めに現れるようで、その辺りの印象が描写に強く現れているようにも見えます。

どうしても香港の写真が出てくるとチョイスしてしまいます(笑)・・相変わらず「的士」と書いてタクシーなワケで(笑)、しかも赤色ボディにアイボリーな天井なのまで数十年前から変わらずです(汗)

四段目
動物毛のリアル感が、やはりピント面とも相まり少々誇張的にたっぷりですが(笑)、鋭さ感との境界がガラッと変わる要素が在るのでしょうか???・・さらにそのギリギリのところで空気感が留められているのも微妙な印象でオモシロイです(笑)

またまた香港の写真ですが、いまだに昔から変わらず、足場の鉄パイプがご覧のように曲がって変形していても気にしないのが、広東人らしさを醸し出しています(笑)・・光源下ではご覧のように (一つ前の果物の写真とも通じますが) 何かしら光の加減に強弱が強めに現れるようで、何とも言えないリアルな雰囲気を残しています(驚)

4群5枚の拡張エルノスター型構成ですが、右の構成図は今回のオーバーホールで完全解体した際に、光学系の清掃時、当方の手により
デジタルノギスを使い逐一全ての光学硝子レンズを計測したトレース図です。

特に光学系第2群の貼り合わせレンズが意外にも薄い厚みだったのと合わせて、構成2枚めの前玉側方向の張り合わせガラスが「非常に薄い厚みのコバ端」なのが確認できています (貼り合わせた2枚分の厚みの凡そ1/4程度しか無い)(驚)

さらに第2群と第3群との間の距離も意外に長かったのが印象的でした・・全て格納筒の格納箇所段差も含め実測しているトレース図なので、ワリと正確だったりします (当方がそう思い
込んでいるだけの話です/一応数回計測した平均値からトレースしています
)(笑)

するとおそらく、ネット上に頻繁に現れる光学系第2群貼り合わせレンズと第3群との間隔が短い構成図は、結像位置から捉えて135㎜判フィルムカメラのどのモデルのタイプなのかが
光学知識が疎い当方には「???」だったりします(汗)

実際今回のモデルの結像位置を踏まえれば、確かに装着しているマウント規格が三協光機独自の「UNI MOUNT規格」で、且つCanon FDマウント規格の変換アダプタだとしても、フランジバック計算を除いてもちょっと「???」だったりします(笑)

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

↑ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。今回オーバーホール/修理ご依頼を賜った個体は「距離環が完全固着」しており、合わせて同梱されていた三協
光機独自マウント規格の「UNI MOUNTアダプタ」まで固着していて、どうにもこうにも解体できませんでした(涙)

UNI MOUNTアダプタが使えるなら、まだその固着位置のまま当初バラす前時点での実写確認が適いますが、何しろCanon FDマウント規格の締付環すら動かず、何も調べられず、何もバラせず・・みたいな同道巡りの中からスタートしました(涙)

もちろんこれらの当時の三協光機製オールドレンズの多くのモデルが「鏡胴二分割方式」を採っているので、鏡胴「前部」は反時計方向に回しただけで取り外せます。しかしその状態で「加熱処置」しようが、溶剤をさんざん注入しようが、何をしても鏡胴「後部」側のヘリコイド群は一切微動だにせず・・はたして「何でこんなに固着が酷いの???」と呆れ返ってしまいました(笑)

と言うのも、鏡胴「後部」に分離させてからヘリコイドのネジ山部分を視認すると (固着しているので単に前玉側方向から観ているだけの話だが)、塗布されているのが「黄褐色系グリース」なのが判明しました。

すると一番懸念されていた「白色系グリース潤滑油」のパターンではないので、普通は「加熱処置」と溶剤の注入で少しくらいは動いてくれても良いものです・・(汗) 耐熱手袋を使う
レベルまで加熱しても、当然ながら注入する溶剤は流し込んだ端から瞬時にバチバチと音を
たてて蒸発してしまいます。

仕方ないので別の手法で治具を使いムリヤリ、ヘリコイドのネジ山を回してようやく1時間後に微動できるところまで到達しました(泣) 後でオーバーホール工程の中にヘリコイドオス側のヘリコイド筒写真が載りますが、それを見て頂くと分かるくらい「ネジ山が褐色に変質していた」次第で、要は一番昔にメンテナンスされた際に塗布した「潤滑系の黄褐色系グリース」に対して、長年ひたすらに潤滑油が流し込まれ続けてきた事によるヘリコイドネジ山固着だと、完全解体してみると判明しました(涙)

・・大変だったワケです!(汗)

それでも最悪パターンたる「白色系グリース潤滑油」のケースではないので、ヘリコイドのネジ山が融着している状況にはなく、バラせれば何とか組み上げが適うと言うモノです (ネジ山が融着していると先ず以て酷いトルクムラが残るので大騒ぎになる/ネジ山の本格的な研磨
が必須になるから
)(笑)

従って、先ずはUNI MOUNTアダプタの解体で「加熱処置治具使用」を行い、さらに鏡胴「後部」ヘリコイド群の解体作業に「加熱処置治具使用」が3セット必要になり大変だったワケと、合計4セットの作業はなかなかハードだった次第です(笑)

↑絞りユニットや光学系前後群を格納する鏡筒ですが、アルミ合金材による切削/削り出しパーツです。さらに解説のとおり、鏡筒最深部には「位置決め環」がセットされていますが、鏡筒側面横方向から均等配置で3箇所イモネジ締め付け固定されているものの、その先端部分が既に切削してあり一切取り外すことができません(汗)

・・つまりこの個体は絞り羽根の開閉角度微調整が不可能。

絞り羽根には表裏に「キー」と言う金属製突起棒が打ち込まれており (オールドレンズの中にはキーではなく穴が空いている場合や羽根の場合もある) その「キー」に役目が備わっています (必ず2種類の役目がある)。製産時点でこの「キー」は垂直状態で打ち込まれています。

位置決めキー
位置決め環」に刺さり絞り羽根の格納位置 (軸として機能する位置) を決めている役目のキー

開閉キー
開閉環」に刺さり絞り環操作に連動して絞り羽根の角度を変化させる役目のキー

位置決め環
絞り羽根の格納位置を確定させる「位置決めキー」が刺さる環 (リング/輪っか)

開閉環
絞り羽根の開閉角度を制御するために絞り環操作と連動して同時に回転する環

絞り羽根開閉幅
絞り羽根が閉じていく時の開口部の大きさ/広さ/面積を指し、光学系後群側への入射光量を決定づけている

↑さらに解説を進めますが、鏡筒内には16枚の円形絞り用設計の絞り羽根が組み込まれた後、上から「開閉環」が入りますが、問題だったのは「鏡筒の内壁」でブルー色の矢印で指し示している位置が全周に渡り経年劣化進行に伴う酸化/腐食/錆びが帯びていました(泣)

普通、いくら数十年間経年するとしてもここまで酸化/腐食/錆びが進行してしまう事は少ないので、おそらく過去メンテナンス時の任意のタイミングで「鏡筒内壁に潤滑油を注した」のだと推察します。

いわゆる「経年で絞り羽根に油染みが残っています!」と謳いつつも、実は自分で潤滑油を
注しているパターンですが (いわゆるごまかしの整備)(笑)、その影響を受けてちょうど
開閉環」が回って擦れる箇所だけ酸化/腐食/サビが相当なレベルで進行していました(泣)

どうしてそのような判定に至るのかと言えば、もちろん鏡筒内壁の酸化/腐食/サビの酷さが
物語っているワケですが、それにプラスして「絞り羽根の位置決めキー側だけが16枚全てで極僅かに逆ヘの字型に折れていた/曲がっていた」事から推察でき、16枚全てで変形するのは「一時期絞り羽根に必要以上の不可が伝わり、最小絞り値側方向まで絞り環操作されるたびに前玉側方向に向かって膨れ上がっていたから」と容易に推察できるからです(怖)

すると、では今回のオーバーホール/修理工程に於いて、どのような問題が現れるのかと言えば「16枚の絞り羽根を組み込んでいく最中に必ず途中10枚ほど過ぎたところで先にセットした絞り羽根がバラバラと外れていく」ワケで(汗)、いつまで経っても、何回トライしても16枚全ての絞り羽根を正しく位置決め環にセットできません(泣)

・・さすがに1時間も組み込み作業を続けると諦めました!(笑)

頭にきたので16枚全ての絞り羽根の位置決めキー側を「反対方向のへの字型方向に強制的にムリヤリ曲げた」次第です(怖)・・このような処置は下手すると位置決めキー脱落の要因にもなりかねないので、どんなオールドレンズのモデルでもできる処置ではありません。あくまでも個別のキープレッシング状況をちゃんと確認して、強度を理解してから行うべき処置です。
(それでも怖いですが)(怖)

なお「開閉環」には1箇所ネジ穴が備わり、鏡筒側面の切り欠き/スリット/開口部を通って絞り環と連結する「連結キー」が刺さる場所です (グリーン色の矢印)・・これによって絞り環操作で絞り羽根の開閉が実現できる原理ですね(笑)

↑16枚の絞り羽根がようやく1時間経過後に組み込まれて、且つ絞り羽根の開閉動作も大変滑らかに動き、当初の鏡筒内壁に酸化/腐食/錆びが生じていた時のぎこちない、引っ掛かりや抵抗/負荷/摩擦を感じていた状況から大きく改善できました(涙)

こう言う細かい要素にまで気を遣う事が適うのも「完全解体が大前提のオーバーホール」の
醍醐味とも言い替えられますね(笑)

↑完成した鏡筒を立てて撮影していますが、上の写真上側方向が前玉側方向にあたります。グリーン色の矢印で指し示した箇所にちゃんとネジ穴が見えていて、絞り環の連結が適うよう仕上がっています(笑)

鏡筒はこのように内外壁全てが「微細な凹凸を伴うマットな梨地メッキ加工」なので、前述のような「潤滑油を注してしまう」仕業が「そもそも防ぎたいからそんなメッキ加工を施してまで生産している/設計している」原理なのだと、十分ご理解頂けると思います(笑)

その意味で「ごまかしの整備」がどんだけ罪な行為なのか伝わるでしょうか・・(泣) まぁ~
組み上げてしまえば中身は見えないので、何を言われようとも「そんなものなのかぁ~」と
納得してしまうのでしょうが(笑)

↑鏡筒の外周に絞り羽根の制御機構部を組み込んだところです。

絞り値キー環 (黄鋼製):各絞り値でのクリック用絞り値キー (溝) が切削されている
プリセット絞り環用ベース環 (アルミ合金製):プリセット絞り環用のベース環
絞り環用ベース環 (アルミ合金製):絞り環用のベース環で無段階操作

各設定絞り値でプリセット絞り感と絞り環操作がカチカチとクリック感を伴いつつ軽快に操作できるのが前提ですが、実は後で組み込む「光学系前群と後群の光路長」との関係性が非常に強く、何処でも良いから任意の位置でクリック感を実現している話ではありませんね(笑)・・
当然ながら製産時点を意識してオーバーホール工程を進めています(笑)

そもそも上の写真をちゃんと見ていれば気づきますが(笑)、それぞれの環/リング/輪っかにはイモネジ用の下穴がちゃんと用意されているので、そこにピタリとプリセット絞り環や絞り環がセットできなければ「おかしい」のです (正常ではないと言う意味合い)(笑)

↑先ずはプリセット絞り環がセットされます。カチカチとクリック感を伴い軽い操作性で操作できます。

↑絞り環が組み込まれた状態です。絞り環側はプリセット絞り感の設定プリセット絞り値に
対して、開放位置から設定絞り値までの間で「無段階式 (実絞り)」です。

↑当初バラしている時の鏡胴「後部」完全固着の次に厄介で大変だったのが、上の解説です(笑)

光学系第1群前玉格納箇所
光学系第2群貼り合わせレンズ格納箇所
光学系第3群格納箇所

フィルター枠
前玉直前の底面:反射防止黒色塗料で着色されていた
光学系第2群貼り合わせレンズ直前の遮光環 (着色されていた)
光学系第2群背後の底上げ部分も着色されていた

例によって光学系前群格納筒を上の写真で撮影していますが (前玉側方向から撮影)、内壁の至る箇所に「反射防止黒色塗料」が過去メンテナンス時に塗られているものの、実は既に経年劣化進行に伴い「白っぽくカビが繁殖している状況」で、おそらくは塗布されていた「反射防止黒色塗料の成分」との関係性で塗料に帯びるカビの繁殖が進んでいたように推察します。

パッと見で「ダークグレーっぽく見える」ものの、実は本来はちゃんとした真っ黒な「反射
防止黒色塗料
」だったその塗膜面表層面に「白カビが繁殖」している状況です(怖)

長年経年する中で、おそらくは何回かのタイミングでメンテナンスが実施されていたハズながらも、誰一人問題視しなかったので(笑)、ず〜ッと放置プレイで好きなだけ繁殖しまくりと
言う状況でした(怖)

実際、光学系第1群の前玉裏面側は既にカビ除去痕が相当なレベルで残っており、既に過去の一時期にカビだらけだったのが容易に推察できます (残念ながら無数に菌糸痕に付随して薄くクモリが残っている状況)(涙)

さらに現実に光学硝子レンズが格納される箇所にまで「反射防止黒色塗料」が塗られていたので・・ちょうど格納する光学硝子レンズのコバ端面に当たる箇所・・その箇所も今回のオーバーホール工程で「磨き研磨」を施し、平滑性を取り戻したので (ちゃんと必要箇所まで格納できるように戻ったので)、最後の実写をチェックすれば分かりますが(笑)、このモデル本来の
鋭いピント面に戻っています(笑)

要は「光路長確保とその担保」と言う側面の話をしているのであって「見てくれで光学系内が真っ黒クロスケ!」が大好きと言う人達/勢力・・ひいて言えば「迷光で大騒ぎ」する人達/
勢力・・から見れば、このような当方が施すオーバーホール工程は「とても信じられない酷い整備」にしか映っていないハズです(笑)

・・が然し、当方は全く気にしていません!(笑)

ちゃんと工業用光学硝子精製会社で取材していろいろ聞き及んでいるからですが、好きなだけ貶して下さいませ(笑)・・但し、塗膜面に繁殖するカビ菌糸がそのまま光学硝子材に繁殖している話をしているのではありません (カビはカビでも種別/系統種は別モノです)(笑)

↑ちょっと「反射防止黒色塗料の除去作業」で大変でしたが(泣)、ようやく光学系前群を格納
できました(笑)

↑さらに鏡筒をセットして光学系後群も組み込みました。赤色矢印で指し示しているように、この光学系前群格納筒はネジ込み式で鏡筒に組み込まれますが、ちゃんと適切な位置で基準「」マーカーが合致しています (当たり前の話ですが)(笑)

これがズレるとそもそもの光路長がズレまくるので、必然的に最後の実写確認でも鋭いピント面には至りません(涙)

またグリーン色の矢印で指し示している箇所も鏡胴「後部」たるヘリコイド群へのネジ込み式格納になりますが、この箇所に「シム環」と言う無限遠位置の微調整用環/リング/輪っかが
入ります・・が然し、今回の個体に組み込まれていた「シム環」は、残念ながら製産時点の
パーツではなく、過去メンテナンス時に代替されたなにかの環/リング/輪っかを切削して
C型環」のリングとして組み込んでいる状況です(泣)

・・欠品しているモノはどうにもなりません(涙)

↑誠に恨めしい写真ですが(笑)、三協光機製オールドレンズで採用していた「UNI MOUNT規格」の接続環で「内径⌀ 48㎜ x ピッチ1㎜」を有するマウント部です。

解説のとおり「直進キー」が備わり、ブルー色の矢印で指し示している長さ分/深さ分がそっくりそのまま鏡筒の繰り出し/収納量と言う設計概念です。

↑こちらは取り出したアルミ合金製のヘリコイドオス側筒ですが、ご覧のようにブルー色の矢印で指し示した長さ分/深さ分しか切り出し/収納が適いません。実際はこの端から端まで移動させてしまうと、鏡胴「前部」の重さ如何では脱落の因果関係に至るので要注意です(怖)

従って「直進キーガイド」の溝が切削されていても、ちょっと上の写真では分かりにくいですが、実は端から端まで平坦ではなくて「途中で脱落を防ぐ意味から勾配が設けられている」設計を採っています。

すると詰まる処、マウント側に備わる「直進キー」が上下動する移動できる範囲は・・もっと少ない (上のブルー色の矢印より少ない/短いと言う意味合い)・・なのが原理ですね(笑)

結果、何が影響してくるのかと言えば、とりも直さず「無限遠位置の確定はもっと厳しい環境に至る」のがこの方式で設計されていた当時のオールドレンズの宿命でもあります(怖)

・・要はヘリコイドオスメスのネジ込み位置で決まってしまう時代の設計。

↑ヘリコイドメス側を無限遠位置のアタリを付けた場所までネジ込みます。最後までネジ込んでしまうと無限遠が出ません (合焦しません)。

マウント部の側面上部には「制限壁」と呼ぶ突出が備わるので、そこにカツンと音が聞こえて突き当て停止する「制限キー」と言うネジがセットされています。

上の写真ではちょうど手前側位置に無限遠位置が来ていて、ブルー色の矢印で指し示していますが、反対側にも突き当て停止が備わり、そこが最短撮影距離の位置と言う原理です (同じ様にカツンと音が聞こえて制限キーが突き当て停止するから最短撮影距離の話:ブルー色の矢印で反対側に指し示している箇所)。

またヘリコイドメス側下部に「直進キー」が微かに頭を出していますが(笑)、ここにヘリコイドオス側の「直進キーガイド (溝)」が入り、距離環を回す回転動が「直進キー」を介在して直進動へと瞬時に変換されて伝わっていく原理です。

↑実際に「直進キー」をヘリコイドオス側に刺した状態の写真ですが、そもそも「直進キーを締め付け固定している箇所は切削されている」のが分かります。

上の写真は一つ前の写真のちょうど反対側を撮影しているので、手前側に見えているブルー色の矢印の突き当て停止箇所は最短撮影距離位置の話です (だからヘリコイドオス側が繰り出されている)。「制限壁」と「制限キー」の関係性です。

↑再び向きを変えて撮影していますが、ヘリコイドオス側が収納されて無限遠位置に到達した状態です。するとグリーン色のラインで示していますが、そもそも制限癖の位置がマウント部の指標値環基準「」マーカー位置から大きく離れているのが分かります。

どうして無限遠位置と合致させずに、ワザワザこのように離れた位置で設計しているのでしょうか???(笑)

ちなみにブルー色の矢印で指し示しているとおり「マウント部直前の指標値環固定位置は決まっている」ワケですし、さらに赤色矢印で指し示しているように「距離環を固定する箇所まで決まっている」設計です。

・・何を言いたいのか???

つまりこの当時のオールドレンズの多くのモデルが「無限遠位置微調整機能を設計段階で有していない」からこそ「シム環」と呼ぶ薄い環/リング/輪っかを鏡胴の「前部と後部の間に挟んで、その厚みを利用して無限遠位置を微調整させていた」設計概念なのです。

詰まる処、ムリヤリでも無限遠位置を微調整したいなら、せいぜいヘリコイドオスメスのネジ山ネジ込み位置を変更して鏡筒が格納される位置を微調整するしか手がありませんが、如何せん前述したとおり「直進キーの移動量は決まっている」のが現実の設計概念なので(笑)、煮ても焼いても食えない時代のオールドレンズ設計です(笑)

↑距離環を4本の締付ネジで締め付け固定しました。後は完成している鏡胴「前部」をこの内部にねじ込めば完成です。

↑上の写真は「UNI MOUNT規格」のアダプタで、三協光機純正の変換アダプタです。接続マウント規格たる、⌀ 48㎜径からCanon FDマウント規格へと変換してくれます。当初ガッチガチに固着していたのを、やっとの事で解体しています(涙)・・ちょっとこういう完璧に固着化してしまっている状況は、当方の基礎疾患なカラダには少々怖い作業だったりします (毎回過呼吸に陥るから/治具を使ってもそれほどチカラが必要な作業だから)。

この後は無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認 (解説:無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅確認についてで解説しています) をそれぞれ執り行えば完成です。

DOHヘッダー

ここからは完璧なオーバーホール/修理が完了したオールドレンズの写真になります。

↑完璧なオーバーホール/修理が終わっています。ようやくこの写真を撮影できて、ほっと一安心と言ったところでしょうか(笑)・・光学系内、特に第1群前玉に映っているように見える数多くのキズは、確かに前玉裏面側に菌糸状に薄くクモリを伴うカビ除去痕が多いですが、上の写真のヘアラインキズの多くは「光学系第2群の裏面側蒸着コーティング層のヘアラインキズ上の剥がれ」であり、物理的に光学ガラスが削れている本当のヘアラインキズではありません (次の写真を見れば分かる)。

光学系を光に翳す角度をイジれば、このようにヘアラインキズ状に蒸着コーティング層の線状ハガレが視認できますが、物理的なキズではありません(笑)・・ところがこれについて「自分の整備が悪かった言いワケばかり言っている」との誹謗中傷メールが着信するので(笑)、笑ってしまいますが、そんな話は光学系を実際に覗き込んでLED光照射でも試してみれば、いとも簡単に判明します(笑)

↑前玉を除いての話ですが、光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体で、特に後群側の光学系第4群両凸レンズに蒸着されているアンバーなコーティング層がまっさらに無事に生き残っていたのがたいした個体です!(驚)

↑後群側ですが、ご覧のとおりスカッとクリアで意外にも珍しい個体でしょうか???(涙)・・大切しなければ!(驚)

↑当初のオーバーホール/修理ご依頼内容にも特に指摘がありませんでしたが、16枚の絞り羽根はキレイになり、当然ながら任意の時期で膨れ上がっていた絞り羽根の変形も正して、大変スムーズに開閉駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に円形絞りを維持」したまま閉じていきます。

プリセット絞り環や絞り環操作も軽いトルク感で確実に駆動するよう仕上げていますが、特に絞り環側だけは「むしろ敢えてトルクを与えてスカスカ感に至らないよう配慮して仕上げてある」ので、ブツを手にしたらご確認頂けると思います(笑)

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

当方ではヤフオク! で流行っている「抗菌剤/除菌剤による清掃」などは絶対に実施しません。これをやると薬剤に含まれている成分の一部が金属の表層面に対して酸化/腐食/錆びを促す結果に至るので、早ければ1年、遅くとも数年でポツポツと錆が表れ始めます。

詳細は厚労省の「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」が詳しく解説しています。

もっと言うなら「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類も一切利用しないので、金属材表層面に影響を及ぼしてしまう処置は何一つ講じていません(笑) 特にヘリコイドのネジ山などを研磨剤にて処置すると、塗布するヘリコイドグリースの成分/配合によってはそれらの浸透を促してしまうので、ザリザリ感やスレ感が数年で増大し製品寿命の短命化を促す結果に到達しますから要注意です(泣)・・当方独自のヌメヌメ感を感じるシットリしたトルク感は、それら「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類を一切利用しない磨き研磨により実現している特異なトルク感であり、巷で流行る「分解整備済」とは全く異なる完全解体を前提とした製品寿命の延命化が最終目的です(笑)

↑塗布したヘリコイドグリースは「黄褐色系グリース」を使い、当方独自の特異なヌメヌメっとしたシットリ感漂うトルク感に仕上げてあります。このモデルのピントのピーク/山は「まだかまだかとゆっくり合焦する」ものの、その合焦の瞬間は意外にもアッと言う間で瞬時にピーク/山を超えてしまいます(汗)

ピント合わせの際は、掴んでいる指の腹に極僅かにチカラを伝えるだけで、ピントのピーク/山の前後動が適い撮影に没頭できる操作感に至っていますから、操作性は楽だと思います。

↑こんな感じで付属の三協光機純正「UNI MOUNTアダプタ」もキレイに仕上がりましたが、少々強めに本体にネジ込んであります (外さないほうが良いと思います)。と言うのも、ローレット (滑り止め) の脱落防止用板バネがだいぶ弱っているので機能していません(汗)

このまま必要範囲だけローレット (滑り止め) を回して「Canon FDマウントとして使う」つもりでご利用頂くのがベストです。

また当初バラした直後の再組み上げで実写確認した時は「相当手前でのオーバーインフで
10m過ぎあたりで無限遠合焦していた
」状況でしたが、延伸させて「30mの0刻印辺り」で無限遠合焦するよう微調整して仕上げています (上の写真グリーン色のライン)。

もしもご納得頂けない場合はご請求額よりご納得頂ける必要額分減額下さいませ・・申し訳
ございません!(涙)

オーバーホール/修理ご依頼者様皆様に告知しているとおり、もしもお届けしたオールドレンズの仕上がり状況にご満足頂けない場合は、そのご納得頂けない要素に対して「ご納得頂ける分の金額をご請求金額より減額」下さいませ。
減額頂ける最大値/MAX額は「ご請求金額まで (つまり無償扱い)」とし、大変申し訳御座いませんが当方による弁償などは対応できません・・申し訳御座いません。

↑当レンズによる最短撮影距離1.4m付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2」で撮影しています。開放f値が「f1.8」なので、ほとんど変化が分かりません(笑)

↑さらに回してf値「f2.8」で撮りました。ご覧のようにピント面が明確に鋭さ感を増しています!(驚)

↑f値は「f4」に上がっています。「f4」でこれだけ鋭く写るので、さすがエルノスター型光学系だと、ちっとばかしベルテレの顔を思い出したり・・です (署名が控えめなの、ヤッバし
可愛すぎ!
)(笑)

↑f値は「f5.6」に上がっています。

↑f値「f8」での撮影です。

↑f値「f11」です。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。「回折現象」の影響が流石に現れています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

焦点移動
光学硝子レンズの設計や硝子材に於ける収差、特に球面収差の影響によりピント面の合焦位置から絞り値の変動 (絞り値の増大) に従い位置がズレていく事を指す。

今回のオーバーホール/修理ご依頼、誠にありがとう御座いました。引き続き最後の別モデルのマウントアダプタ解体作業に入ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。