〓 LEITZ CANADA (ライツ・カナダ) ELMAR 65mm/f3.5 (silver)+16464K(VISOFLEX)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
写真を閉じる際は、写真の外 (グレー部分) をクリックすれば閉じます
※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホールが終わってヤフオク!出品するモデルは、カナダは
LEITZ CANADA製マクロレンズ・・・・、
ELMAR 65mm/f3.5 (silver)16464K (VISOFLEX)』です。


  ЯПОНІЯ З УКРАЇНОЮ!    Слава Україні!  Героям слава!  

上の文は「日本はウクライナと共に! ウクライナに栄光あれ! 英雄に栄光を!」の一文をウクライナ語で国旗色を配って表現した一文です。現地ウクライナでは民衆が「ウクライナに栄光あれ!」と自らの鼓舞を叫ぶとそれに応えて民衆が「英雄に栄光を!」と返すようです。

Slava UkrainieieGeroyam Slava

ご落札頂きましたぁ〜!(涙)
ありがとう御座います!(涙)

当方にとっては「真面目にライカ製オールドレンズを出品してしまった」記念
すべき今回の出品でしたが、このモデルのさすがの写りにご活用頂けることが
楽しみで仕方ありません!(祝)

そう祈願しつつ・・明日発送申し上げます!
ありがとう御座います・・。

今回完璧なオーバーホールが終わってヤフオク! 出品するモデルは、当方がオーバーホール作業を始めた13年前からの累計で捉えても僅か2本目です。

ッて言うか、つい先日オーバーホール/修理ご依頼分で扱ったばかりで、その時の解説ページがELMAR 65mm/f3.5 (silver) (VISOFLEX)』です。あまりの描写性能の素晴らしさと、その使い易さ故に、その興奮冷めやらぬうちに2本目です(笑)

特に最近、気力がなかなか持続しなくなってきており、年齢の問題と言うよりも、コロナワクチン後遺症の悪化のように強く感じているところでありますが (コロナウイルスには未だ感染
していないから
)、睡眠障害すら酷くなってしまい (確か昨年も夏場はとにかく眠たくて仕方なかった)、せっかくの起きていられる時間内に作業を進めなければならない「切迫感」に日々
苛まされている始末で、タダでさえ年金難民生活者で貧乏暇なしなのに、まるで昔の「自転車操業」ヨロシク取り立てに追い立てられているような生活です(笑)

それでも、よほどインパクトが強かったのか(汗)、先月扱ったばかりのこのモデルを早速調達し完全オーバーホール実施のもと、ヤフオク!出品する次第です(笑)

このモデルの背景や特徴などは先月アップのELMAR 65mm/f3.5 (silver) (VISOFLEX)』をご参照頂くとして(汗)、今回2本目の扱いによって先月扱った際に下した判定の一部を更新する必要性が生じてしまいました(汗)

↑上の写真は先月扱った個体をバラした直後に撮影した写真ですが (今回扱いの個体ではありません)、全く同じ状況に至っており「絞り環用ベース環にアルミ合金材の摩耗粉 (削られてしまった微細な破片) が散らばっていた」のを目の当たりにし(怖)、この「絞り環用ベース環」の上から被せる絞り環を3本のイモネジで締め付け固定する際の「イモネジの使い方を心得ていない整備者の不始末」と判定を更新することに決めました(汗)

先月の時点では初めての扱いだった為にその点が確実に見えていませんでした(汗) 今回の判定更新にあたり、強い根拠に至った因果が「今回の個体の光学系第1群前玉にも、そのコバ端に数値 (製造番号の下3桁) が鉛筆書きされていた」点を以て「全く同一の犯人」との根拠に据えた次第です(汗) さらに言うならその筆跡から「ニッポン人による数字の書き方」との憶測が強まり (数字の書き方に外国人の書き方の特徴を見出だせないから)「これはもしかしたら同一人物 (整備者) の仕業なのか???」との憶測さえ湧いてしまう始末です(汗)

実は「ブルー色の矢印で指し示した位置に用意されているイモネジ用下穴 (製産時点に切削
されている下穴) から、ズレた場所に締付用イモネジが締め付け固定されていたのではないか???」との憶測に繋がりました(汗)

上の写真で言うなら (上の写真は以前に扱った個体を撮影しています) オレンジ色の矢印で指し示している箇所のイモネジも (褐色固着剤で固められている) その裏側にある下穴からズレた位置に締め付け固定されているのが分かります (ネジ頭が突出しているから)(汗)

ちゃんと下穴にイモネジが入っているなら「イモネジのネジ頭は写真の状態まで飛び出ない」ことを根拠に述べています。その理由は「さらにこの上に絞り環が覆い被さるから絞り環の裏側が削れてしまう懸念が高いから」との根拠が揃っていることを意味します(汗)

イモネジの使い方とはこう言う要素すら重要であり、締め付け固定する先に「下穴が備わる
なら、その位置が製産時点ではないのか
???
」との思考回路が働く必要があるのです (過去メンテナンス時に、ドリルを使い穴あけされていないかのチェックすら必要)。そういう事柄が「観察と考察」の一つなので、単にバラして逆手順で組み立てている「低俗な整備者」に限って、こういう為体な作業を平気で行います(涙)

すると今回扱った個体でも、この場所に「アルミ合金材の摩耗粉 (削れたカス)」が少量ですが散らばっていたので、その背景がまるで先月と同じなのです(汗) それらの事実から見出だせる判定として「同一人物 (整備者) による所為」との推測が相当強まる次第です(汗)

従って今回の個体のオーバーホール工程は「確実に製産時点に用意されていた下穴にイモネジを締め付け固定した」為、絞り環の駆動範囲が微妙に違います(汗) その原因は幾つかの事実が重なってそうなるので逐一解説しませんが (相当長くなる)、絞り環に刻印されている「●マーカー」の駆動域が、少々広めに設定されている点も影響を受けているからです(涙)

そしてその影響を最も受ける場所が何処なのかと言えば、これらの影響を及ぼす発生箇所が
プリセット絞り機構や絞り環なので「最終的に絞り羽根にそれらチカラが伝わる」からこそ、ムリなチカラの伝達を防ぐ必要があるのです(怖)

例えば既にこの個体に実装されている絞り羽根を凝視すれば明白ですが「経年の中で絞り羽根が互いに擦れ合って、金属材の地が僅かに見え始めている箇所が一部ある」のは、この個体が既に「絞り羽根の油染みが粘っていた」因果から起きている経緯もありますが、もしかしたらここまで解説してきた「イモネジの使い方ミスに拠るチカラの伝達が影響している」かも知れません(怖)

当方がこのブログで執拗に述べている「チカラの伝達経路の担保」とは、そういう影響をもっている要素でもあるのです(汗)

イモネジ
ネジ頭が存在せずネジ部にいきなりマイス切り込みが入るネジ種で
ネジ先端が尖っているタイプと平坦なタイプの2種類が存在する。

大きく2種類の役目に分かれ、締め付け固定位置を微調整する役目を兼ねる場合、或いは純粋に締め付け固定するだけの場合がある。

↑上の写真は今回の個体から取り出した絞りユニット内部で使う構成パーツの一つ「開閉環」ですが、既に当方の手による『磨き研磨』が終わっています。写っている切り欠き/スリット/溝に絞り羽根の「開閉キー」が刺さり、ここをスライドするので絞り羽根が角度を変える原理です。

↑同じ「開閉環」をヒックリ返して反対側を撮影しました。赤色矢印で指し示している箇所が「平滑面」になるようメッキ加工が施してあるのが分かります。

逆に言うなら、このメッキ加工とダイレクトに接触し続ける「鏡筒の内壁」もっと言うなら「鏡筒の内外メッキ加工」こそが「微細な凹凸を伴うブライトクローム梨地メッキ加工」で
ある製産時点の配慮 (設計時の企図) と非常に強く関係しています(汗)

・・これも前述同様「観察と考察」が必須である根拠の一つです。

すると自動的に導き出される考察は「この絞りユニットにグリースや潤滑油を塗らない」ことこそが「本来在るべき姿」を表すと言えないでしょうか???(笑)

すると中にはオールドレンズに詳しい人からご指摘メールが着信し「ではどうしてロシアン
レンズ
は必ずと言って良いほど絞りユニット内部にグリースが塗られているのか???
」とのお問い合わせを頂きます (結果ロシアンレンズは油染みが酷い)(笑)

これもちゃんと研究してその答えを見つけ出しましたが、ロシアンレンズは「国土内に氷点下40℃以下の極寒地帯を有する」が為に、その金属凍結を防ぐ目的から「油成分の持続性が
とても強い特殊グリースを開発し、ワザと故意に塗布している
」からです。これは先の大戦でドイツ軍が「バルバロッサ作戦 (旧ソビエト連邦への侵攻作戦) に失敗した、根本的な理由の
一つ
」との専門研究者の論文から知り得た情報です。旧ソ連に侵攻したナチスドイツ軍がこの作戦に失敗した要因は数多く挙げられていますが、その中で特に軍がソ連の冬の極寒に対処する能力を持っていなかった点と、補給線の維持ができなかった点の2つが大きな用意になっていると受け取りました。

それらの論文解説の中で「氷点下40℃以下の環境下による金属凍結は、金属疲労も促進し、装備品の劣化を招いた」との記述から、当時の旧ソ連軍が既に部隊運用に際し「金属凍結を
防ぐ手段をちゃんと備えていた
」ことを掴み、それを調べていくと「特殊グリース」のコトバに突き当たった次第です(汗) 他にも例えば「当時のソ連兵が使っていた小銃」なども内部設計に遊びが多いものの、実は特殊グリースの塗布を前提にしていたようで、ロシアンレンズをバラせば分かりますが、その塗られているオリジナルなグリースの粘性と粒状感の高さには、自然に納得できてしまうほどです (グリースの作りが粗雑なのではなく、敢えてワザと故意に
そういう組成で造っている
)(笑)

↑解説を進めます。鏡筒最深部にセットされた「開閉環」のフチを赤色矢印で指し示していますが、この場所が最終的な絞り羽根の寿命に大きく影響してきます(怖)

上の写真は「光学系前群格納筒」ですが、このモデルの光学設計は「3群4枚テッサー型」なるも、実は「第1群前玉一つだけが前群」と言う、当方が俗に「エルマー型光学系」と述べている絞りユニットを挟んだ光学系前後群のパワー配置が異なる「テッサー型光学系」との受け取りです(汗)

右構成図は前回のオーバーホールで完全解体した際に光学系の清掃時当方の手によりデジタルノギスを使い逐一全ての光学硝子レンズを計測したトレース図です。

すると上の写真の一番手前側シルバーに光っている箇所に前玉が入りますが、実はグリーン色の矢印で指し示している箇所が前述の「開閉環のフチにダイレクトに接触し続けける」言い替えるなら「開閉環を押し付けて浮き上がりを防ぐ役目/締付環として機能している」ことを知るべきです。

従ってこの箇所が前出の「開閉環」の時とは異なり「平滑加工」されておらず、逆の「微細な凹凸を伴うマットな梨地メッキ加工」である点こそが「ここにグリースなど潤滑剤を塗ってはイケナイ根拠」であり、それが意味するのは「ダイレクトに接触したまま最後まで確実に締め付け固定してしまう必要がある」仕上げ方を強要しています(汗)

結果、当然ながらライカの設計となれば「適切な光路長を担保したネジ切りが施されている」のは当たり前であり、この光学系前群格納筒=レンズ銘板をキッチリネジ込んで固定しなければ「鋭いピント面に到達し得ない (光路長を担保できない)」のが自明の理です(笑)

・・何を言いたいのか???

つまり前出プリセット絞り機構部のアルミ合金材摩耗粉と言う瑕疵内容含め「この個体が辿ってきた、長き古の経緯を尊重し組み上げるべき」だからこそ、無理強いはイケナイのです(泣)

↑今回の個体も前回同様「プリセット絞り環の内部にグリースを塗布してシム環がセットされていた (グリーン色の矢印)」結果、この2つの薄いシム環に経年劣化進行に伴う酸化/腐食/サビが生じており、それが引き金になって絞り環操作時の抵抗/負荷/摩擦を招いていました(泣)

さらにそれを改善する目的で「板バネの曲げを強制的に変更していた」過去メンテナンス時の整備者による「ごまかしの整備」までバレてしまいました(汗)

今回のオーバーホール工程でこの「板バネ」を本来のカタチに戻しましたが、そうは言っても製産時点を知っているワケではないので(笑)、必然的にクリック感の感触は変わっています(汗)

↑上の写真は今回の個体から取り出した「16464k (延伸筒) 内部の蛇腹」ですが、既に当方の手により、過去メンテナンス時に塗られていたニスのようなモノを溶剤を使い除去し「可能な限り柔らかい柔軟性を確保した」状況です(汗)

さらに両端のフチに固着剤を使い接着していた為、その固着剤の一部が流れたのか???

この蛇腹の中腹にまで垂れていて固まってしまい「その影響を受けて上の写真のカタチのように一部の折れ目が変形してしまった」次第です(涙) 前回の個体も同じでしたが、この蛇腹が固くなってしまい「延伸筒の操作時に/距離環の操作時に、バリバリ音が聞こえ重いトルクになっている」その因果が、こういった内容です(汗)

例え当時のライカとしても (この個体は1964年製) さすがに蛇腹に本革を使っていないので、おそらくこの蛇腹の成分は「紙類へのコーティング」とみています (紙の繊維が確認できるから)。その分、固着剤やニスの塗布に弱いので、そのような薬剤を使って製産していなかったとしか考えられません(怖)

・・本当に余計なことばかりして、ロクなことをしません!(怒)

以上挙げてきた過去メンテナンス時の整備者の所為が「逐一同一」であることから推察して「同じ整備者一人の仕業」詰まる処、同一の整備会社による整備作業とみています(汗)

・・如何ですか??? こういう個体が店頭のGケースに並んでいるのですョ???(怖)

プロのカメラ店なのかプロの整備者なのか知りませんが(汗)「ならば、どうしてこう言う所為が平気で (隠れて) できてしまうのか???」ちゃんと答えてもらいたいです!(怒)

・・そうやって顧客を騙す魂胆、神経が同じニッポン人として全く以て信じられません!(怒)

↑完全解体した時の内部構成パーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説はELMAR 65mm/f3.5 (silver) (VISOFLEX)』のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからは完璧なオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。鏡筒最深部にセットされた絞りユニットに着色されていた「反射防止黒色塗料」も、そもそもライカ設計時に必要ないが為にメッキ加工されていないことを根拠とし完全除去している為、ご覧のように横から覗き込むとシルバーな部分が見えます(笑)

もっと言うなら、前回の個体は残っていませんでしたが、今回の個体は「絞りユニットの内壁に黒い微細な粉末が相当量付着していた」のを以て、ヤバイと判断し完全除去しています(汗)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化進行に伴う極薄いクモリすら皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側もスカッとクリアになり、極薄いクモリが皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:4点、目立つ点キズ:2点
後群内:3点、目立つ点キズ:1点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:なし、カビ:なし
・ヘアラインキズ:なし(前後群内僅か)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射で確認しても極薄いクモリが皆無)
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。

↑10枚の絞り羽根もキレイになり、プリセット絞りや絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に円形絞りを維持」しながら閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

当方ではヤフオク! で流行っている「抗菌剤/除菌剤による清掃」などは絶対に実施しません。これをやると薬剤に含まれている成分の一部が金属の表層面に対して酸化/腐食/錆びを促す結果に至るので、早ければ1年、遅くとも数年でポツポツと錆が表れ始めます。

詳細は厚労省の「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」が詳しく解説しています。

もっと言うなら「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類も一切利用しないので、金属材表層面に影響を及ぼしてしまう処置は何一つ講じていません(笑) 特にヘリコイドのネジ山などを研磨剤にて処置すると、塗布するヘリコイドグリースの成分/配合によってはそれらの浸透を促してしまうので、ザリザリ感やスレ感が数年で増大し製品寿命の短命化を促す結果に到達しますから要注意です(泣)・・当方独自のヌメヌメ感を感じるシットリしたトルク感は、それら「光沢剤/研磨剤/化学反応」の類を一切利用しない磨き研磨により実現している特異なトルク感であり、巷で流行る「分解整備済」とは全く異なる完全解体を前提とした製品寿命の延命化が最終目的です(笑)

もちろんそれらの根拠として「当時製産時点に使っていたであろう成分/配合の分類に可能な限り近い黄褐色系グリースだけを使う」事をその前提と据えており、今ドキ流行っているシリコーン系「白色系グリースの何♯ (番)」などを謳って整備するのは以ての外で(泣)、そのような整備は「製品の延命処置」からはまさに逆行した所為と指摘せざるを得ません(涙)

実際それらシリコーン系「白色系グリース」が塗布されている個体を数多く確認していますが
距離環を回した時のトルク感は「ツルツルした感触」しか感じず、合わせてピントのピーク/山の前後微動に於いて、意識せずとも微動してしまう使いづらささえその印象として残るので、はたしてそれで撮影に没頭できる操作環境を真に提供できているのかとの疑念さえも湧いて
きます(笑)

その意味でも整備で塗布するグリースの問題は、製産時点/設計概念に配慮した内容だけに留まらず、組み上げられたオールドレンズの使用感にまで気配りした概念がそこには介在し、結果的に「製品寿命の延命化」に到達できていれば、なおさらに最高ではないかとのポリシ~が
根底にあったりするのが当方が施すDOHそのものなのです(笑)

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・プリセット絞り環装備の為、使い方などが分からない方は、お手数ですが当方ブログ解説を参考にして下さいませ。またプリセット絞り値セット後の絞り環操作は無段階式(実絞り)になりスカスカの印象になります(敢えて絞り環内側にグリースを塗っていません)。根拠がある為クレーム対象にしません。
・16464k(延伸筒)は内部の蛇腹がヘリコイドに付随して伸縮を繰り返す仕様の為、距離環ローレット(滑り止め)を回して繰り出し/収納する際に多少の抵抗を指が感じることがあります。また無限遠と最短撮影距離位置の両端で詰まって停止する設計なので、そこでも抵抗を感じると思いますが仕様です(改善できません)。他のレンズヘッドにも対応している為、ヘリコイドは僅かに格納量が多めの設計になっているようです。その結果、ELMAR 65mm/f3.5装着時の無限遠位置は少々オーバーインフ気味です。
・絞り羽根の開閉幅(開口部面積/カタチ/入射光量)と光路長の適正化やピント面解像度の向上含め簡易検査具でキッチリ検査しつつ微調整を施し本来在るべき姿として組み上げ終わっています。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
純正化粧箱 (シリアル番号一致)(古品)
本体『ELMAR 65mm/f3.5 (silver)』
本体『16464K (VISOFLEX)
純正樹脂製バヨネット式後キャップ (中古品)

↑付属する延伸筒「16464k」の無限遠位置まで伸縮/格納状態を撮影しています。このように極僅かに内側に多めに格納するのが仕様/設計です (外面が同一になるよう格納位置を構造的に/物理的に改善できません)。

↑距離環のローレット (滑り止め) を回すと、ご覧のようにローレット (滑り止め) とともに内側が繰り出してきて「全体が一緒に連携して繰り出し/収納動作する」設計です。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感で距離環を回す時のトルクの印象は「普通」人により「軽め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。特にピント合わせ時は距離環を掴んでいる指の腹に極僅かなチカラを伝えるだけで微妙な前後動が適い正確にピント合わせできる素晴らしい操作性を実現しています。
距離環を回すとヘリコイドネジ山が擦れる感触が指に伝わります
(神経質な人向けに誇張的表現で記載しています)

内部の構造として「直進キーが二段で延伸する設計」の為に、ヘリコイドの繰り出し/収納の途中に抵抗/負荷/摩擦を感じる時があります。どの位置で感じるのかは「直進キーのスライド次第」なので、再現性がなく特定もできません。またその際にククッと抵抗/負荷/摩擦を感じるので、その感触を取り上げて「トルクムラ」と指摘される場合も想定できますが、同様の理由/根拠で物理的に改善可能です。

↑交換するレンズヘッド (要はレンズ本体のこと) は、この内側最深部に見えているネジ部にネジ込んで固定します。そのネジ込みの際は「最後までネジ込んでいってシッカリ締め付けて構わない」設計になっており、且つ取り外す際も「固まって外れなくなってしまう (そういう現象をねじ山のカジリ付と言う) ことが発生しない要配慮した設計/切削をちゃんと採っています」から、安心して着脱できます(笑)

・・ご落札者にすれば、まさにこう言う情報こそが「心の健康」に繋がりますョね???(笑)

↑ヒックリ返してマウント側方向から撮影していますが、赤色矢印で指し示している箇所には
蛇腹」が居ます。ちゃんと折りたたんで縮むよう仕上げましたし、逆に延伸させる際に引っ張るチカラを発生させる一因なので「トルクに影響しないレベルまでしっかり柔らかく復元してある」ので、それも安心です(笑)

↑こんな感じで「16464k (延伸筒)」の内部にレンズヘッドをネジ込んでいくだけで装着します (グリーン色の矢印)。最後までちゃんとネジ込まないと光路長が適切ではなくなるので、撮影する写真が甘くなります (ネジ込みできなくなるところまでネジ込んでしまって良い)(汗)

↑今回のオーバーホールに際し、トルク制御や光路長確認時に使用し実地検証したのはRayqual製VISO−SαEマウントアダプタ」です。大変造りの良い確実な装着性を担保するマウントアダプタです (お勧めです)(涙)

このマウントアダプタは当方の所有物なので、ヤフオク!出品には付属しません

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

被写界深度から捉えた時のこのモデルの無限遠位置を計算すると「焦点距離65㎜開放F値f3.5被写体までの距離47m許容錯乱円径0.026㎜」とした時、その計算結果は「前方被写界深度23m後方被写界深度∞m被写界深度∞m」の為、30m辺りのピント面を確認しつつ、以降後方の∞の状況 (特に計算値想定被写体の50m付近) をチェックしながら微調整し仕上げています。

・・一言に無限遠位置と述べてもいったいどの距離で検査したのかが不明瞭ですね(笑)

↑当レンズによる最短撮影距離33cm付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。

このモデルには特にフード装着の必要がありません・・そもそも接写を想定した光学設計なので「光学系が奥まった位置に配置されている」結果、前玉の直前が「遮光環」になっているからです(笑)

逆に言えば「下手にフードを装着すると、斜め方向からの入射光を減じている話に繋がりかねない」ので、却って悪影響だったりします(汗)

↑絞り環を回して設定絞り値「f4」で撮影しています。

ちなみに「16464k (延伸筒)」装着状態での製品全高 (マウント面より) は「伸縮時47.08㎜延伸時75.42㎜」です。またレンズヘッド本体側のサイズは「全高54.6㎜装着時の露出長23.0㎜」になり、撮影時の被写体からの距離は「撮像素子面まで32cmレンズ銘板まで17cm」なので、最短撮影距離:33cmは間違いありません(笑)

被写体とレンズ銘板との距離が僅か「17cm」しかないので、光の加減によっては影に入ったりしますから、普通の撮影時には十分近接に入ると思います(笑)

↑さらに回してf値「f5.6」で撮影しています。

↑f値は「f8」に上がっています。まるで背景がボケボケです(笑)

↑f値「f11」での撮影です。

↑f値「f16」になりました。

↑最小絞り値「f22」での撮影ですが、全く以て「回折現象」の影響すら感じません。

・・本当に素晴らしいマクロレンズです!(驚)

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

焦点移動
光学硝子レンズの設計や硝子材に於ける収差、特に球面収差の影響によりピント面の合焦位置から絞り値の変動 (絞り値の増大) に従い位置がズレていく事を指す。