◎ Schneider-Kreuznach (シュナイダー・クロイツナッハ) Xenon 50mm/f1.9 zebra《後期型》(exakta)

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
写真を閉じる際は、写真の外 (グレー部分) をクリックすれば閉じます

今回完璧なオーバーホールが済んで出品するモデルはSchneider-Kreuznach製『Xenon 50mm/f1.9 zebra《後期型》(exakta)』です。1934年にRetina-Xenon 50mm/f1.9が登場してから戦後も含めて数多くのモデルバリエーションが展開され大変息の長かった製品です。

今回取り扱ったモデルはゼブラ柄のexaktaマウント用モデルとしては「後期型」の製品になり、製造番号から1957年中に生産された個体と推測できます。

【Xenon 50mm/f1.9 zebraのモデルバリエーション】
オレンジ色文字部分は最初に変更になった諸元を示しています。

前期型

絞り羽根枚数:18枚
最短撮影距離:75cm
被写界深度インジケーター:無し
コーティング:モノコーティング
絞り機構:半自動絞り

後期型

絞り羽根枚数:6枚
最短撮影距離:50cm
被写界深度インジケーター:有り
コーティング:モノコーティング
絞り機構:自動絞り

・・また、純粋に「Xenon 50mm/f1.9」として捉えると (Retina-Xenonを除く) 他にも多数のバリエーションが存在しています。

・・これらのモデルの中には、さらに前期/後期のバリエーションに分かれているモデルもありますが、いずれも当然ながら内部の構造が全くの別モノです。

Schneider-Kreuznach製オールドレンズでマウントが「M42」のモデルの場合、マウント面に飛び出ている「絞り連動ピン」の「位置と構造」が特異なので、現在のデジカメ一眼やミラーレス一眼などにマウントアダプタ経由装着使用する際に問題が出てくることがあります (絞り連動ピンが完全に押し込まれないため絞り羽根開閉の不具合が発生する)。当方では、それを嫌って最近ではSchneider-Kreuznach製オールドレンズに関しては故意に「exaktaマウント」の個体を調達しています (落札者所有のマウントアダプタに係る相性問題にも拘わらず当方の整備が悪いと言って返品してくるので)。今回は一度過去にオーバーホール経験がある同型品を調達してみました・・ハッキリ言ってSchneider-Kreuznach製オールドレンズの内部構造は複雑で厄介なのですが、一度経験があるモデルならばと判っているからと高を括って臨んだのが浅はかでした(笑) 後悔先に立たず・・その内容については以下オーバーホール工程の中で解説しています。

光学系は典型的な4群6枚のダブルガウス型です。巷で「シュナイダーブルー」と言われている独特なシアンに振れた色合いを含んだ発色なのですが、ブルーの色合いだけが強調されて誇張的な印象 (ひいては違和感) と言うお話ではなく、どこまでも自然でニュートラルでありながらも何処となく目に焼きついてしまう不思議な色合いのブルーを表現してくれます。結果的に画全体の印象としてはスッキリ感を漂わす、まさしくSchneider Kreuznach製オールドレンズに共通した画造りを愉しめる魅力的なオールドレンズです。Flickriverにてこのモデルの実写を検索しましたが、同型の様々なモデルが混在していると思います。

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

↑ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。Schneider-Kreuznach製オールドレンズに共通して言える特徴は、内部の構成パーツの細かさとパーツ点数の多さ、さらにイモネジ (ネジ頭が無くネジ部にいきなりマイナスの切り込みを入れたネジ種) の量が他社製オールドレンズに比べるとハンパないです。特にイモネジに関しては胡麻粒を1/3程度に小さくしたくらいの大きさが多用されており、一般的なオールドレンズで使っているイモネジの数の2倍〜3倍の量が使われていますから、最近老眼が酷い当方にとっては大変厄介なモデルのひとつです・・下手にパーツケースに入れ忘れるとテーブルの木目柄と混じってしまうので微細なイモネジを見つけるだけで相当な時間を要してしまいます(笑)

特に今回のモデルは「被写界深度インジケーター」を装備したタイプですので、ここがまた厄介な箇所なのですが、ゼブラ柄を見ると手を出したくなってしまうタチなのでゲットしてしまった次第です。

このモデルでのクリアしなければイケナイハードルは多数あり・・、

  1. 絞りユニット内絞り羽根開閉の滑らかさが必須条件
  2. 絞り羽根の開閉動作を左右する棒バネの経年劣化の程度
  3. 空転ヘリコイドの滑らかさが必須条件
  4. 真鍮製ヘリコイド (オスメス) の滑らかさ (トルク) の問題
  5. マウント部内部のカム (2個) の滑らかさが必須条件
  6. 被写界深度インジケーターの調整

↑絞りユニットや光学系前後群を格納する真鍮製の鏡筒です。鏡筒の内壁には「溝」が用意されており、ここにベアリングが入って絞りユニットが組み込まれる方式です。

↑真鍮製の鏡筒の中に「絞り羽根開閉幅制御環」を組み込んで絞り羽根を組み付けていきます。

↑このような感じで「絞り羽根開閉幅制御環」が鏡筒内部にセットされます。上の写真の解説のとおり鏡筒側には「位置決め用の穴 (6個)」が用意されており、絞り羽根開閉幅制御環のほうには「制御用」のスリット (6個) が備わっています。

↑こちらは絞り羽根の表裏を撮影していますが、裏側には「キー」と言う金属製の突起棒が2本打ち込まれています。このキーのうち1本が「位置決めキー」で、もう一方が「制御キー」になります。

  • 位置決めキー:
    絞り羽根の位置を確定する役目のキー (固定位置)
  • 制御キー:
    絞り羽根の角度 (傾き) を変更する役目のキー (スリット内を移動する)

一般的にはキーは絞り羽根の表裏に1本ずつ打ち込まれていることが多いのですが、過去のメンテナンス時に絞り羽根の組付けをミスってしまい逆方向に回っている絞り羽根だったりすることがあります。しかし、片側に2本のキーが打ち込まれていれば、そのようなミスも起きません (逆向きには刺さらないから)。

↑上の写真のように「絞り羽根開閉幅制御環」に組み込まれているベアリングが鏡筒に用意されている「溝」にハマるので、結果として「絞り羽根開閉幅制御環」はベアリングだけで中空に浮いているようなイメージの状態でセットされていることになります。従って、経年劣化が進行してベアリングにサビが生じていたりすると回転が悪くなるので必然的に「絞り羽根の開閉が緩慢」或いは「正しく絞り羽根が開閉しない」と言う不具合が発生します・・しかし、たいていの方々は絞り羽根の油染みが原因だと思い込んでしまったり、或いは内部のバネが弱まっていると推測される方が多いでしょう。実際には、ベアリングのサビが原因で致命的な絞り羽根開閉の不具合に陥っていたりしますから、ベアリングを装備している絞りユニットの場合にはすべてのベアリングに対してチェックが必要になります (多いモデルの場合はベアリングが80個もあります)。

↑このモデルの絞りユニットは、常に「開放状態」を維持するよう「棒バネ」を使ってチカラが架かっている設計です。「棒バネ」ですからほぼ真っ直ぐの直線的な針金のようなバネです。それを鏡筒の外周に、やはり用意されている「溝」に巻いていくことで「棒バネ」が真っ直ぐに戻ろうとするチカラが及んで常に絞り羽根が開放状態を維持してくれます。シャッターボタンが押し込まれた時だけ「絞り羽根開閉アーム」が操作されて (上の写真で右方向に押されて) 設定絞り値まで絞り羽根が閉じる (絞り羽根開閉幅制御環が回る) 仕組みです。

まずは一つ目のハードルですが、前述のベアリングの状態と共に、この「棒バネ」の経年劣化も大変重要な要素になってきます。Schneider-Kreuznach製オールドレンズのほとんどに於いて「絞り羽根の駆動は弱いチカラだけで大変滑らかに無抵抗なまま動く」ことが必須条件になります。逆に言うと絞り羽根の開閉を制御している機構部の設計に問題があるので (経年劣化を配慮していない) 絞りユニットの状況如何では絞り羽根開閉の不具合を引き起こす致命的な原因に至ります。従って、たとえ面倒でも鏡筒内の「磨き研磨」やベアリングのサビ取りなどは必ず実施しなければイケマセン・・それほど神経質な絞りユニットの設計です (棒バネを使っていること自体がマズイ)。

↑6枚の絞り羽根を組み付けたところです。絞り羽根は端部分に折り目 (スジ) が付いており、ほんの微かに「への字型」のカタチが付いた絞り羽根になっています。

↑非常に滑らかに駆動する絞りユニットが完成しました。ご覧のように絞り羽根のカタチ (スジ) から、まるで12枚もの絞り羽根を装備しているかのように見えてしまうのでネット上の解説でも「12枚絞り」と案内されていることがあります(笑)

↑こちらは距離環やマウント部を組み付けるための真鍮製の基台です。

↑基台の内側にはネジ山が無く「制限キー」と言うヘリコイドの駆動域を決めている (制限している) イモネジが1本ネジ込まれます。全部で9箇所「制限キー」をネジ込めるよう配慮されており無限遠位置調整ができるように設計されています。

↑基台に同じく真鍮製のヘリコイド (メス側) を組み付けますが、このヘリコイド (メス側) は「空転ヘリコイド」になっています。「空転ヘリコイド」と言うのはネジ山が存在せず単に平坦な場所でクルクルと回るだけの環 (リング/輪っか) になっているヘリコイドを指します。上の写真のように基台の内側に空転ヘリコイド (ヘリコイド:メス側) を単に置いて、その上から「固定環」を締め付け固定しますから、前述の絞りユニット同様に「磨き研磨」による平滑性の確保が必須条件になります・・これが第2のハードルです。ここの空転ヘリコイドの滑らかさ如何で距離環を回す際のトルク感がほぼ決まってしまいます。

↑やはり真鍮製のヘリコイド (オス側) を無限遠位置のアタリを付けた正しいポジションでネジ込みます。このモデルでは全部で9箇所のネジ込み位置があるので、さすがにここをミスると最後に無限遠が出ず (合焦せず) 再びバラしてここまで戻るハメに陥ります。

「直進キー」は距離環を回す「回転するチカラ」を鏡筒が前後動する「直進するチカラ」に変換する役目のパーツですから、距離環を回すと上の写真緑色の矢印のように上下動します (つまりヘリコイドの中にセットされる鏡筒が上下動して繰り出されたり収納されたりする仕組み)。

従って、この段階でヘリコイドのトルク感が非常に滑らかな状態になっていないとイケマセン。ところが、ヘリコイド (オスメス) も基台もすべてが真鍮製ですから (同じ金属質ですから) 単純にグリースに頼った整備ではなかなか滑らかで軽いトルク感には仕上がってくれません・・そこで安易に「潤滑油」を注入したりする整備が多く施されています。ここが第3のハードルと言うことになります。

↑こちらはマウント部の内部をすべて取り外して当方による「磨き研磨」が終わった状態で撮影しています・・何故ならば過去のメンテナンス時に塗られていた白色系グリースが濃いグレー状になっていたからです (一部には腐食が発生)。

↑2つのカム (制御カム/開閉カム) を取り付けます。

  • 制御カム:
    絞り羽根の開閉角度を伝達しているカム
  • 開閉カム:
    シャッターボタンの操作に連動して絞り羽根を開閉しているカム

↑こちらはシャッターボタンを解体して内部の構成パーツを「磨き研磨」した状態で撮っています。当初バラす前の時点でシャッターボタンが緩慢な動作に陥っていたのですが原因は経年の腐食とコイルばねの経年劣化でした。シャッターボタンの動作が緩慢だと結果的に絞り羽根の開閉動作まで影響してしまいます・・。

↑コイルばねの経年劣化を調整して小気味良く動作するように改善させました。

↑このような感じでまず先にシャッターボタンを組み付けます。

↑マウント部内には「絞り羽根開閉幅制御環」が入り「なだらかなカーブ」部分を前述の「制御カム」の先端部がなぞることで絞り羽根の開閉角度が決定します。従って、2つあるカムが互いに滑らかに駆動することが必須条件になります。ここが第4のハードルです。

↑いよいよ今回のモデルで最も厄介な機構部に差し掛かります・・第5のハードルです。歯車に対して上下に被写界深度インジケーター用のラック (ギヤ部) が咬み合っており、互いに反対方向にインジケーターが動く動作をしますが、当初バラした際は過去のメンテナンスに塗布された白色系グリースがビッチリと濃いグレー状になっていました (各パーツが古いグリースの中に埋もれている状態)。この機構部が軽いチカラで動作しなければ結果的に絞り環操作が非常に重くなってしまい非実用的な操作性のオールドレンズになってしまいます。上の写真はすべての構成パーツを当方による「磨き研磨」によって平滑性を確保しているので、この部位には一切グリースを塗らずに組み立てていきます。

↑絞り環の機構部を組み付けます・・絞り環のツマミが回るようになっているだけの簡素な構造です。

↑インジケーターの「操作孔」に基台の固定用ネジを締め付け固定して完成している基台をセットします。

↑被写界深度インジケーター用のバックパネルをセットします。

↑それらしくなってきました・・被写界深度インジケーターの赤色パネルをセットします。インジケーターは左右に互いに反対方向に向かって動くようになっています (広がる時は左右に向かって互いに開き閉じる時は中心に向かって左右が閉じる)。

↑絞り環を組み付けます。

↑距離環の透明窓指標値環をセットします・・ここで被写界深度インジケーターが距離指標値に対して左右均等の開閉になっているかチェックします。もしも、均等でなければ均等になるまで何度でもバラして再びインジケーターの調整工程まで戻ります。

↑ゼブラ柄な距離環をセットします。この後は光学系前後群を組み付けてから無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認をそれぞれ執り行い、最後にフィルター枠とレンズ銘板をセットすれば完成・・のハズでした(笑)

↑何と光学系前後群を組み付けてからレンズ銘板をネジ込むと距離環を回すトルクが非実用的な重さになってしまい、さらには絞り羽根の開閉まで適正ではなくなってしまい開放に戻らなくなってしまいました!(泣) これではバラす前の状態と何ら改善されていません・・!

上の写真を撮影するまでに・・何と丸1日を費やしてしまいました(笑) レンズ銘板をネジ込むまでは問題が無かったのにレンズ銘板をネジ込んだ途端に前述の不具合が発生します。しかも、何度バラして組み直ししてもレンズ銘板をネジ込むと同じ状況に陥ります・・レンズ銘板が影響してトラブルが発生するなど初めての経験です。

丸1日時間を要したのは「原因」を調べるためでした・・原因が判明しなければ改善の方法が無いからです。原因は、レンズ銘板をネジ込むとヘリコイド (オス側) がほんの微かに広がる (緑色の矢印) からでした。そのためにヘリコイド (メス側) への抵抗が増大してしまい距離環を回すトルクが急に重くなってしまったのです。さらには、一度そうなると、今度は絞り羽根の開閉カム (マウント部内部) にまで影響してしまい (ブルーの矢印) 絞り羽根の開閉がデタラメに陥ってしまいます。

当初バラす前の段階では距離環を回すトルクが重く、絞り羽根の開閉もデタラメでシャッターボタンとの連動も不安定でした・・まさしく、同じ状況です。何のために一日がかりでオーバーホールしていたのか分かりません(笑) 上の写真は2日目に撮っている写真になります。

↑レンズ銘板をネジ込んだ時に最後に「レンズ銘板が当たる場所」が上の写真で赤色矢印で指し示した箇所です。ヘリコイド (オス側) の内側にある出っ張っている縁の部分にレンズ銘板の先端部が当たるのです・・しかし、たったの2mmしかない奥行きの縁だったので「磨き研磨」をしていなかったのです(笑) 自らの怠慢が招いた結末でした・・本当にまだまだ未熟者です! すべてのハードルを飛び越してゴール直前でベタッと転んでしまった感じです(笑) 上の写真は猛省しながら再び「磨き研磨」を施して撮影しました。

修理広告

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑丸2日がかりでバラして組み直しした回数は・・何と30回を下りません(笑) それこそ30本分、このオールドレンズを組み立てているようなものです(笑) 原因が判らないと言うのは、本当にムダな時間を食ってしまいます・・「観察と考察」などと普段偉そうなことを言っていて、実のところ未熟だったのがイケナイのです。反省しきり・・思い込みと高を括った思いが招いた結果です(泣)

↑光学系内はピカイチレベルの透明度を誇っているのですが、残念ながら光学系第1群 (前玉) のみ表側に経年のカビ除去痕が残っており、LED光照射では薄いクモリ状になって複数箇所で浮かび上がります (全面に渡るクモリではない)。しかし、まぁ、このモデルは光学系の状態が良い個体はなかなか手に入らないので今回の個体はラッキ〜だったと考えます・・写真には影響しないレベルです。いずれにしても、このモデルでは珍しい透明度の高い個体です (特に貼り合わせレンズの透明度は素晴らしいです)。

↑上の写真 (3枚) は、光学系全群のキズの状態を拡大撮影しています。1枚目は極微細なカビ除去痕としての点キズを撮っており、2枚目はカビ除去痕の部分を撮りました・・コーティングムラのように見えている部分がLED光照射では極薄いクモリ状になって浮かび上がる部分です。3枚目は角度を変えて極微細なキズを撮りました。一部には非常に微細な「気泡」も含まれますが、ほとんどは清掃でも除去できない極微細なキズです (塵やホコリの類ではありません)。

↑光学系後群も極微細な点キズは僅かにありますが非常にキレイです。

↑上の写真 (2枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っています。

【光学系の状態】(順光目視で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ:
前群内:18点、目立つ点キズ:11点
後群内:9点、目立つ点キズ:5点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり
・バルサム切れ:無し (貼り合わせレンズ有り)
・深く目立つ当てキズ/拭きキズ:なし
・汚れ/クモリ (LED光照射/カビ除去痕除く):あり
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが実際はカビ除去痕としての極微細な点キズです (清掃しても除去できません)。
光学系内の透明度は非常に高い個体です。但し、前玉にはカビ除去痕としての極薄いクモリLED光照射では部分的に数箇所浮き上がります。
・いずれもすべて写真への影響はありませんでした。

↑6枚の絞り羽根のキレイになり確実に駆動しています。シャッターボタンとの連係も確実であり、シャッターボタンの自動/手動スイッチ切り替えも小気味良くシャコシャコと動いてくれるので、それを見ているだけでも幸せな気持ちになります(笑)

ここからは鏡胴の写真になります。経年の使用感が多分に感じられる筐体ですので当方の判定では「実用品」としています。特に筐体の剥がれている箇所は目立たないようにと気を利かせたつもりで当方による「着色」をしてしまったのてすが・・ハッキリ言って下手クソです、汚いです、センス悪すぎです。スミマセン。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:重めと軽め」を使い分けて塗布しています。距離環や絞り環の操作は大変滑らかになりました。
・距離環を回すトルク感は「普通〜重め」で滑らかに感じトルクは全域に渡り「ほぼ均一」です。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。

【外観の状態】(整備前後拘わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「実用品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
・シャッターボタンの機構部もメンテナンスした為フィルムカメラに装着してもご使用頂けます。

↑このモデルがオーバーホール済で出回ることは少ないのでお探しの方は是非この機会にご検討下さいませ。

  • 距離環の操作性:
    距離指標値「3.6ft〜∞」までが僅かに重めに感じます。逆に「最短撮影距離〜3.6ft」までは軽めです。
  • 絞り環の操作性:
    歯車とギアの咬み合いが分かるような印象の操作性ですが、実用的な軽さです。
  • 絞り羽根の開閉:
    全く問題ありません。シャッターボタンとの連係でも正常で適正です。
  • シャッターボタン:
    自動/手動の切り替え動作もクリック感を伴い確実で押し下げもシッカリしたクッション性を保持しています。
  • その他:
    フィルター枠を装着する場合は締め付け過ぎないようにご注意下さいませ。締め付けすぎで再びトルクムラと絞り羽根開閉異常を引き起こします (フィルター着脱が容易な状態ならば問題無し)。

・・被写界深度インジケーターですが、上の写真が無限遠位置の状態で開放F値「f1.9」での被写界深度を白色部分で明示してくれています。

↑今度は絞り環を回して最小絞り値「f22」にセットしてみました。ご覧のように被写界深度を示す白色部分が広がっています。

↑なお、こちらの写真はシャッターボタンの自動/手動切り替えを撮っています。シルバーなツマミ部分がクルクルと回るようになっており、且つクリック感を伴う操作性になっています。上の状態「」は「手動絞り (実絞り)」の設定です。

↑こちらの「●●と」の場合 (前述のツマミの反対側) は、自動絞りにセットされるのでシャッターボタン押し込みと同時に瞬時に絞り羽根が設定絞り値まで閉じます (シャコッと小気味良い動作なので楽しいです!)。

↑昔家具屋に勤めていた時もインテリアセンス皆無でしたし、写真撮ってもセンス無し! なので、着色箇所は汚いです・・ごめんなさい。

↑当レンズによる最短撮影距離50cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。

↑絞り環を回して設定絞り値をF値「f2.8」にセットして撮影しています。絞り環操作ではクリック感は一段分ずつしかありませんが、指標値の間には「・」刻印が刻印されています。

↑さらに絞り環を回してF値「f4」で撮りました。

↑F値「f5.6」になっています。

↑F値「f8」になりました。

↑F値「f11」で撮っています。

↑F値「f16」になりますが、だいぶ回折現象が出ています。

↑最小絞り値「f22」での撮影です。