◎ MINOLTA (ミノルタ) VARISOFT 85mm/f2.8(MD)

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今回の掲載はオーバーホール/修理ご依頼分のオールドレンズに関する、ご依頼者様へのご案内ですのでヤフオク! に出品している商品ではありません。写真付の解説のほうが分かり易いこともありますが、今回に関しては当方での扱いが初めてのモデルでしたので、当方の記録としての意味合いもあり無料で掲載しています (オーバーホール/修理の全工程の写真掲載/解説は有料です)。オールドレンズの製造番号部分は画像編集ソフトで加工し消しています。

そもそも当方は『単焦点オールドレンズ』のみオーバーホール/修理のご依頼を承っています・・駆け出し7年足らずの超初心者ゆえズームレンズにはまだ手も出せません。にも拘わらず今回は「VARISOFT ROKKOR 85mm/f2.8」をお受けしてしまいました。「エレベーター機構 (昇降機構)」が組み込まれているだけだからと高を括っていたのです。バラし初めて後悔の念しきり・・整備にかかった時間は何と丸3日間と言う最高記録でした。

VARISOFT (バリソフト)」とは「Variable Soft-Focus」を略記した和製英語で「可変式軟焦点レンズ」と言う意味合いになります。通常のオールドレンズは「収差」の中で「球面収差」を極力排除して鋭いピント面を構成したアウトフォーカス部から徐々に滲むボケ方をしていきますが、今回のモデルはその「球面収差」をワザと故意に「加減」できるように設計したモデルであり、且つその加減幅を「可変式」にしています・・結果、ピント面のシャープさは維持しながらもピント面も含めて滲みが発生する、いゆわゆる「ソフトレンズ」の類の描写性を狙ったモデルです。

一般的に「ソフトレンズ」などと呼ばれている、この「軟焦点レンズ」は大きく「レンコン式」と「調整式」に分かれているようですが今回のミノルタのモデルは「調整式」にあたります。「レンコン式」は光学系内にまさしく「蓮根」のような複数の穴が空いているフィルター環を介在させることで入射光に対して故意に直接制御しています。

今回のMINOLTA製「VARISOFT ROKKOR 85mm/f2.8」に関しては「球面収差」を調整する役目の「第5群」を光学系内に配置して、その第5群自体をダイレクトに直進動させることでソフト効果を可変させています。左の写真がその可変幅を示した写真です。

写真の左半分が通常撮影時の「球面収差を限りなく排除した状態」で右半分が最大値まで「球面収差を増幅した状態」の鏡胴写真になります。実際には鏡胴の絞り環の上に「ソフトフォーカス環」が用意されており、回すことで第5群の位置を可変しています。刻印されている指標値「0」では球面収差は補正されたまま (排除されたまま) で通常撮影になりますが「1」から「3」に至るまで徐々に球面収差を増幅させています・・「1」が弱になり「3」が強の増幅度合いです。

左の写真は左半分が指標値「0」で右半分が「3」の状態で撮った写真を合成しています・・ネット上の解説では「約1.5cm」と案内されていましたが実測するとその差「8mm」でした。逆に言うと「8mm」もの距離を第5群が直進動 (垂直) で移動していることになります。これは例えば距離環の無限遠位置「∞」刻印のほんの僅かなズレだけでピンボケ写真になったりするのを考えると (距離環の無限遠位置でのその程度のズレでは1mmにも満たない直進方向の距離でしかない) 相当な距離を第5群の光学硝子レンズを移動させていることになります。それゆえ鏡胴の長さが大変長いモデルになってしまったワケで筐体全長を可能な限りコンパクトに抑えられる、いわゆる「レンコン式」とは真逆の発想と言うことになります。

当方は光学系の知識がまッたく無いのですが一般的に「球面収差」はマイナス補正しているのだと考えますから、このモデルは「ソフトフォーカス環」指標値「0」が通常撮影時なのでマイナス補正状態になります。それが「1〜3」でプラス補正されるワケですが、どの位置で中立状態 (球面収差の補正がブラスマイナスゼロの状態) になっているのかは判りません・・おそらく「1」なのでしょうか。

光学系は5群6枚になりますが、前述のように第5群が「球面収差補正専用」と言うことを考えると実際には4群5枚の部分がメインになるのでしょうか・・だとするとこの光学系のカタチからは「エルマー型」が近いように見えます。実は試しに「第5群が無い」状態で一度組み上げて実写してみたのですが、浅はかでした(笑) まッたくのピンボケでどうにもなりません。第5群も通常撮影時にちゃんと使っているのですね。しかし8mmもの距離を移動するのに通常撮影時にも使える光学硝子レンズと言うのが当方には全くピンと来ません(笑) ダメですね・・。

このモデルは1977年に発売されているので時期的にはミノルタのMDタイプと重なってくる時期でしょうか。しかし内部の構造から見るとMCタイプの設計が色濃く残っている内容でした。

オーバーホールのため解体した後、組み立てていく工程写真を解説を交え掲載していきます。すべて解体したパーツの全景写真です。

ここからは解体したパーツを使って実際に組み立てていく工程に入ります。撮影に使っている小道具の「楢材のお盆」に乗り切らないほどにひたすらに「環 (リング/輪っか)」の集合体です。バラしてみてピックリだったのは、光学系が第1群 (前玉) のみ独立しており (固定環による締め付け固定)、第2群以降はすべて「金属環とのモールド一体成形」による固定環との一体型でした。そう言えば聞こえはいいのですが、実際は一部接着しているように見えます。

絞りユニットと光学系前後群を格納する鏡筒 (内ヘリコイド:オス側) です。

8枚の絞り羽根を組み付けて絞りユニットを完成させます。絞りユニット自体は上の写真のように金属製の「C型ワッシャー」で締め付け固定しているだけの、この当時のミノルタ製オールドレンズに多用されている方式です。

上の写真はヘリコイド群を組み付ける順番に並べて撮った写真です。この写真を撮った時は「昇降機能を装備してるから」程度に簡単に考えていた時点なので鼻歌混じりで並べて撮っています(笑) ダブルヘリコイド方式になりますから「内ヘリコイド」と「外ヘリコイド」の2種類のヘリコイド群を束ねた構造化です。そしてフツ〜のダブルヘリコイド方式のオールドレンズと異なるのが上の写真一番右端の「昇降筒」の存在になります。ここまでヘリコイドにしていたらトリプルヘリコイド方式になっていましたね(笑)

まずは内ヘリコイドから組んでいくワケですが、実はこのようなダブルヘリコイド方式のオールドレンズを組み上げる手順はミスるとまッたくの初めからヤリ直しになります。従って1時間ほどかけて組み立て手順をマジッに考えていた次第です。

内ヘリコイドの「メス側」を無限遠位置のアタリを付けた場所までネジ込みます。最後までネジ込んでしまうと無限遠が出ません (合焦しません)。

鏡筒 (内ヘリコイド:オス側) をやはり無限遠位置のアタリを付けた正しいポジションでネジ込みます。このモデルは全部で11箇所のネジ込み位置があるので、さすがにここをミスると最後に無限遠が出ず (合焦せず) 再びバラしてここまで戻るハメに陥ります。

さて、上の写真は直進キー (距離環を回す「回転するチカラ」を鏡筒が前後動する「直進するチカラ」に変換する役目のパーツ) を並べて撮った写真です。フツ〜のオールドレンズは直進キーは「1〜2本」使っているだけなのですが今回のモデルはダブルヘリコイド方式なので①〜②の2セットが存在します。しかしそれ以外にもう1本似たようなカタチのパーツが左端にあります。③は「制限キー」と言って距離環の駆動範囲を決めている役目のパーツです。そっくりですね。

今回のオーバーホール/修理は「絞り環の操作が重い」と「f5.6以降に回すのが硬い」「光学系内にカビ発生」と言うご依頼です。しかしバラす前の確認時では距離環の無限遠位置がズレています (無限遠に後もう少し足りていない状態)。また筐体のガタつきが非常に多く、且つソフトフォーカス環の操作性も悪いように感じます。実写した印象はあまりピント面も鋭く感じません。直進キーはそれらの事柄にも影響してくるワケですが、これだけの数を装備しているのですから調整が難航することは容易に予測できます。

まずは内ヘリコイド側の「直進キー」が組み付けられた状態の写真です。このような感じで内壁に用意されている「溝」部分を直進キーが直進方向にスライドしていくことで「回すチカラ」が「直進するチカラ」に変換されるワケですね。バラした直後はこの内壁部分はもとより溝にもグリースがピッチリ塗られていました。しかし、実際には「回すチカラ」の方向性を直進キーが変えているだけなので、架かっている「回すチカラ」はそのままマイナスされずに「直進するチカラ」として伝わっていかなければイケマセン・・これが最終的に「トルクムラが無い状態」と言うことになりますが、過去のメンテナンス時にグリースに頼った整備をしているオールドレンズが非常に多いのも事実です。当方ではご覧のように溝部分も直進キーにも一切グリースを塗りません・・「磨き研磨」により表層面の平滑性が担保されれば架かったチカラはすんなりとそのまま方向を変えて伝わっていくからです (つまりトルクムラが生じない)。

上の写真は鏡筒の絞りユニットから飛び出ている「絞り羽根開閉アーム」を撮っています。マウント面の「絞り連動ピン」との連係で絞り羽根を開閉する役目の金属棒「アーム」です。

ここがフツ〜のオールドレンズとは異なる部分ですが「昇降機能」を有している関係から延長アームを介在させています。これはマウント面の絞り連動ピンと昇降機能部との位置関係から「絞り羽根開閉アーム」の位置をズラす必要があるためにワザと介在させているワケです。単純に長さが足りないなら長い棒状の「絞り羽根開閉アーム」にすれば良いことになりますから、ここで「位置がズレる」ことを理解しながらバラす (或いは組み立てる) 必要があります。必ず「何でこの部品をここに用意しているのか」を考えながら・・原理原則になっていくワケです。

「内ヘリコイド」部分が完成したので今度は「外ヘリコイド」を組み上げていきますが外ヘリコイドには昇降機構が附随するので、ここで昇降筒をセットします。何と昇降筒の位置は (上の写真では左右方向に) 1cm以上も調整範囲がありました・・これは後々厄介なことになりそうな予感がここら辺りからし始めます。既に鼻歌混じりでは無くなりつつある状態です(笑)

内外のヘリコイド群が組み付けられて、且つ昇降筒もセットされました。無限遠位置はもちろん昇降機能との兼ね合いの位置決めもキッチリ適合していれば簡単に組み上がります・・とは既に思っていないまま写真撮影をしました。これは調整箇所が多くて大変な作業になりそうです(泣)

「球面収差」を増幅させる役目の「第5群」を昇降筒に組み付けます。上の写真の矢印のように第5群は上下に昇降する仕組みです。この第5群の一つ手前には第4群が位置しているので、第4群との兼ね合いで入射光をコントロールしているワケですね。原理は理解できるのですが・・ここで問題が発生しました。

「絞り連動ピン連係アーム」の位置と第5群の位置が合致しないのです。つまりマウント面には絞り連動ピンが必ずありますから、その金属棒が第5群を突き抜けて鏡筒から飛び出ている「絞り羽根開閉アーム」と連結しなければイケマセン。そうしないと絞り環の操作で絞り羽根の開閉ができないことになってしまいます。第5群をどのように組み込もうが絞り連動ピン連係アームとの位置は合致してくれません。これはヘリコイドのネジ込み位置をミスっている可能性大です!

取り敢えず工程を進めます。マウント部内部の状態を撮影していますが既に各連動系・連係系パーツを取り外して当方による「磨き研磨」を終わらせた状態で撮っています。当初バラした時点ではこの内部にまでビッチリとグリースが塗られていましたが、実はどうも過去のメンテナンス時に「潤滑油」を流し込まれたように考えます。グリースの経年劣化状況が違うので潤滑油との反応で「まるで接着剤」のような粘性の強い状態に劣化していると推察します。

このモデルは、またミノルタの「MCタイプ」の構造化を色濃く持っている個体なのでマウント部の「爪」が隠しネジで固定されるようになっています・・先にここで爪をセットしてしまいます (隠しネジなので後からセットできない)。

外していた各連動系・連係系パーツも個別に「磨き研磨」を施し表層面の平滑性を取り戻します。上の写真解説のとおり、これが問題の「絞り連動ピン連係アーム」です。この爪部分に鏡筒の絞りユニットから飛び出ている「絞り羽根開閉アーム」 (正しくは延長アーム) と連結しなければイケマセン。この爪部分が前述の第5群を突き抜けてくれないのです・・つまり組み上がりません!!!

マウント部を組み付ける前の鏡胴部分です。ソフトフォーカス環がセットされて完成まで後もう少しと言う感じですが・・。

マウント部を組み付けた状態の写真です・・この写真を撮影するまでに3日間を要したワケです(笑) つまりひとつ前の写真と上の写真とは「3日」の時間が経過しています・・悪戦苦闘ならぬ「苦悶地獄」状態でした(笑) 正直、もう当分このモデルを目にしたくないです。

距離環を仮止めしてから光学系前群を組み付けて無限遠位置確認・光軸確認・絞り羽根開閉幅の確認をそれぞれ執り行い、最後にフィルター枠とレンズ銘板をセットすればいよいよ完成です。

 

DOHヘッダー

 

ここからはオーバーホールが完了したオールドレンズの写真になります。

ミノルタの「アクロマチックコーティング (AC)」が施された濃い緑色の光彩を放つコーティング層です。『VARISOFT ROKKOR 85mm/f2.8』なのですが上の写真で既に気がつかれたでしょうか? レンズ銘板の「VARISOFT」部分の刻印が「RISOFT」になっており「VA」が欠落しています・・これは非常に珍しい個体です。レンズ銘板の締め付け工程で1回確認し光学系の検査で2回目、そして最終的な製品検査で3回目の最低でも3回の検品を通ったにも拘わらず・・です! 当方でもオーバーホール工程と確認時と撮影時の3回は確認していますから大手の光学メーカーでレンズ銘板の検品漏れが出荷されるとは珍しいですね。ビックリでした。

ご依頼内容の一つだった「カビの除去」はほぼ完了しました。カビは中玉辺りとのことでしたが実際にバラした処、全ての群に於いてカビが発生していました。特に酷かったのが第5群で中玉ではありません。第5群は清掃だけでは一切除去できずコーティング層に浸食している大型のカビが、ほぼド真ん中に位置していましたから当方の手作業による「硝子研磨」を行いました。結果、カビはほぼ除去できたのですが残念ながらコーティング層のクモリが外周附近にほんの僅かですが生じています (LED光照射で視認できるレベル)。これ以上研磨するとコーティング層自体が剥がれるのでやめています。申し訳御座いません。もしもご納得頂けなければご請求額より必要額を減額下さいませ

第5群が見えていますがソフトフォーカス環を回すことで昇降機能によりこの第5群の位置が変わります。

絞り羽根もキレイになり確実に駆動しています。

ここからは鏡胴の写真になります。元々が大変キレイな状態でしたが当方による「磨き」をいれたので筐体外装は落ち着いた美しい仕上がりになっています。

塗布したヘリコイド・グリースは最終的に「軽め」にしました。理由はダブルヘリコイドであることと昇降機能を装備していることから、その影響を受けるために軽めの粘性にしています・・3日間で20回近く組み直しを行った結果での粘性判定ですが、こちらもご納得頂けなければ減額下さいませ。距離環を回す際のトルクムラは生じていませんが (当初はトルクムラがありました)、ソフトフォーカス環の操作性では「3」に近づくに従って僅かに重くなります。これは第5群の昇降機能との関係が影響しているので「軽め」のグリースを塗布していても改善できませんでした。申し訳御座いません。

原理原則に則ってバラしつつ観察しつつ考えつつ・・励行していたハズだったのですが、結局ヘリコイドのネジ込み位置をミスってしまい地獄に堕ちてしまいました。20回近くの組み直しは・・それはもうイヤになるほどでした。ひとつひとつ確認しながら組み直していたハズなのですが、いつの間にか同道巡りしていたりします(笑) 結局、ソフトフォーカス環「0」位置にて組み上がらない (つまり普通のオールドレンズの状態) 原因はマウント面から来る絞り連動ピンの連係アームが変形していたからでした。

ご依頼内容のひとつ「絞り環が重い」「f5.6以降が硬い」は、そもそも絞り環を組み込む際に非常にキツイのが異常です。通常ミノルタのオールドレンズでは絞り環がきつくて填りにくいことはありません。それで絞り環が真円なのかどうかを組み込んでから「隙間」で確認したところ一部は隙間があり一部には隙間が無い状態でした・・つまり絞り環自体が変形しています。

絞り環を1時間かかって「叩き込み」しましたが分厚いのでほんの僅かしか改善できません (おそらく変わっていないと思います)。結果、やはり「絞り環が重い」ままであり「f5.6以降が異常に硬い」ままです。こちらも減額下さいませ。申し訳御座いません。

当レンズによる最短撮影距離80cm附近での開放実写です。ソフトフォーカス環「0」の通常撮影時 (つまりソフトな描写にしていない状態) です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでベッドライトが点灯します)。

絞り環を回してF値「f4」で撮影しています。

F値「f5.6」になります。

「f8」になりました。

F値は「f11」です。

最小絞り値「f16」になります。

ここからは今度はソフトフォーカス環との兼ね合いで撮っていきます。

まずはソフトフォーカス環「0」で開放実写です・・通常撮影になります。

ソフトフォーカス環を「1」にセットした写真です。画全体的に広がるように上手く (優しく) 滲みが生じています。

ソフトフォーカス環を「2」にセットしました。全体的な滲みが増大していますが撮影時には明確に分かるのですがピント面はシャープなのです。

ソフトフォーカス環を「3」にしました。いずれも開放F値「f2.8」で撮っていますから、もっと絞った撮影ならばキレイな滲みになると思います。

ここでもうひとつ試してみます。ソフトフォーカス環にはクリック感があり「0〜3」でカチカチとクリックするのですが、実際にはその刻印指標値の「間」部分もアクセスできてしまいます。これは昇降筒の写真を思い出して頂ければ分かりますが「斜め状のカッティング」でしたのでクリック感があるとしても実際には「無段階」に等しいことになります。もう一つ試す内容とは、はたして各数値の「間」部分では描写性がどう変わるのかを確認しました。

まずは基準となる通常撮影時の開放実写でソフトフォーカス環「0」です。

ソフトフォーカス環「0」と「1」の間部分で撮影しました。

ソフトフォーカス環「1」です。

半段分回してソフトフォーカス環の「1」と「2」の間です。

ソフトフォーカス環「2」になりました。

さらに回してソフトフォーカス環の「2」と「3」の間です。

最後はソフトフォーカス環「3」の状態です。すべて開放F値「f2.8」のままで撮っています。如何ですか? 「2」までは間部分でも描写性の効果が僅かながらも確認できますが「2」を越えてしまうと収差が多くなりあまり「3」と変わらないように見えます。すべて刻印指標値のド真ん中に回して撮りましたので、例えば「1」の少し先・・みたいな感じの撮り方も「有り」ではないでしょうか。なかなか愉しいモデルです。

今回のオーバーホール/修理ご依頼誠にありがとう御座いました。不本意な整備になってしまい誠に申し訳御座いません。