◆ FUJI PHOTO FILM CO. (富士フイルム) FUJINON 55mm/f2.2《前期型:一部金属製》(M42) ※一部に注意喚起の内容を含む

(以下掲載の写真はクリックすると拡大写真をご覧頂けます)
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※解説とオーバーホール工程で掲載の写真はヤフオク! 出品商品とは異なる場合があります。

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、国産の
FUJICA製標準レンズ・・・・、
『FUJINON 55mm/f2.2《前期型:一部金属製》(M42)です。


このブログで「注意喚起含む!」としてアップしていましたが「駆け込み寺 メール」でご案内頂いた某有名処オークションに今現在出品されていた・・
金属鏡胴」謳いの出品が落札されてしまいました(涙)・・また1人犠牲者が出てしまいましたね (哀しい限りです)(涙)

このモデルの累計扱い数は今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体が58本目にあたり、その中で「前期型」は35本目です。残念ながら光学系内に極微細なカビ除去痕や非常に薄いクモリが一部残っている為 (全面ではない) 光学系内が「スカッとクリア!」な個体数だけでカウントした本数は前回の15本目のまま変化なしです (今回の個体はカウントに入らず)。

その中で「総金属製」だった個体数は僅か6本しか存在せず、今回が7本目かと期待したのですが「絞り環だけがエンジニアリング・プラスチック製」でした。逆に言うならフィルター枠/距離環/指標値環/マウント部全てが「金属製」であり、このモデルで「金属製の距離環」を装備している個体は圧倒的に少ないです。

今回バラしてみて今まで当方がオーバーホールを始めてからの10年間で「初めて扱った製造番号」だった点も当方にとっては特殊であり、その意味で (筐体パーツの一部仕様の相違から) 特異なユニークな製造番号として判定しました (つまりいわゆるニコイチ品ではない純然たる製産品)。逆に言うなら今までの10年間で目にした事がない製造番号だったワケです。

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実は最近 (昨年から)「駆け込み寺」的な様相を呈しており(笑)、以前このブログでご紹介した『疑似マクロ化』にも纏わるお話も、その発端は当方ファンの方から着信した一通のメールでした。そして今回この企画を載せようと決心した理由もやはり着信したメールからヒントを 得たと言うかアップする必要があるなと決意した次第です

それは (着信メールの内容は) ヤフオク! ではなくもう一つの某有名処オークションで出品されていた今回のモデル「FUJINON 55mm/f2.2 (M42)」を手に入れられた方のご相談でした。その方はそのオークションで「金属製」と謳われつつ◉万円 (金額は伏せます) と言う高額で 入手されました。ちゃんと「金属製」の根拠まで明記されていたので信じてもうだいぶ長い 時間使っていました。ところが昨年秋に撮影中にぶつけてしまい距離環が削れました。金属製だったので割れたりせずにやはり良かったと安心したもののよ〜く見ると削れている箇所が 同じ黒色のままだったのです。

そこで当方宛のメールが届きました。金属製でも削れた時に銀色にならない (金属材が同色の黒色と言う意味) 場合もあるのですかとの内容でした。一般的に筐体外装が黒色鏡胴だとしてもそれはメッキ加工で焼き付け塗装されている場合が多く、そのメッキまで剥がれて削れた時はたいていの場合で「銀色の金属材が下地として現れる」と返信しました。もちろん中には 真鍮 (黄銅) 製もあるので銀色ではないこともありますが。金属材なら黒色ではない事が多い と申し上げました。

そしてその出品ページに載っていた「総金属製の根拠」は距離環にヒビ割れが生じておらず、且つ「総重量165g」と明記されていたのです (つまり総重量を以て総金属製の根拠としていた)。

一方当方が掲載しているブログでの「総金属製総重量165.5g」なのでその方は至極納得できたとのお話だったのです。要は出品ページにはエンジニアリング・プラスチック製の場合 約5gほど重量が少ないと具体的にそこまで指摘されていたのです。

アッチャッチャッチャ・・!(泣) 何と言うことか・・!(泣)

まさかそこを根拠に「総金属製」と判定するとは想定外でした。
何と申し訳ないことか・・(涙)

すぐにお詫びの返信をしましたが当方のせいではないとお心遣いされる心優しい方でした。 こんなケースの場合、酷い時は「まるで詐欺を助長しているような話だ!」などと厳しく断罪を受けた事も過去にはありましたが、然し申し訳ない気持ちで一杯です(涙)

それでその方に「ちゃんと総金属製の根拠と解説を後日現品を基にこのブログに載せます!」と誓ったので、その方のお心も平安に戻られるよう願った次第です・・ (スミマセン)(涙)

しかしそうは言っても「ではでは総金属製を手に入れましょう!」と簡単に入手できる話ではありません。ハッキリ言って流通数が最も多い国内でさえ「1年間に1本出るかどうか」なので、確信を得ない限りうかつに手を出せません。そうこうしているうちに年が明けてしまい ました。

・・アッ!と唸って見つけたのは・・何とUKのイギリスでした(笑) 今回の個体は遙々英国から (コロナ禍の影響で) 1カ月半の時間を掛けて届きました。冒頭解説のとおり「総金属製の つもり」で手に入れましたが残念ながら絞り環だけがエンジニアリング・プラスチック製だったのです。且つその製造番号が10年間で初めての扱いであり、さらにその根拠も内部パーツの設計上の相違から「ユニークな製造番号」と判定を下し「一部金属製」としました。

話が長くなり申し訳御座いませんが、そんな経緯を経て今回のこのブログのアップに至りました。「総金属製」を手元に置きながら解説したかったのですが仕方ありません (またいつ手に入るか全く不明)。

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↑上に掲載した一覧は今回のこのモデル「FUJINON 55mm/f2.2 (M42)」に限定した製造番号先頭2桁の一覧です (他のマウント規格は含まれません)。

当時のFUJICA (富士フイルム) では製造番号は決して純粋なシリアル値ではなく「先頭2桁が 暗号」だったと当方は認識しているので、必ずしも生産/出荷の変遷の中で個体はシリアル値を執りません。

ちなみに製造番号が繰り上がって桁数が1桁増えた同型モデルをまだ目にしていないので理論上「00番99番」までの100種類が存在すると想定できます。

本来このような製造番号の先頭2桁で判定できる一覧を調査して載せるのは「実は当方としては全く以て本意ではありません」それは必ずこの一覧を活用して一部の製造番号帯を集中的に手に入れようとするケチな発想の同業者『転売屋/転売ヤー』が現れるので、市場流通価格に変化を促してしまいます (当方の同業者はそういうヤツらばかりです)(泣)

しかしそうは言ってもまるで詐欺の如く「金属製」を謳われつつ出品され続けるのもどうかと思いますし、そもそも「総金属製の根拠」を総重量に採ってきた時点で「申し訳御座いませんがその出品者の大きな思い込み」としか言いようがありません。その某有名処のオークションでは特にこのモデルに絞って相当数流していらっしゃる有名な方なので、このタイミングで 解説を載せようと決意した次第です。

上の一覧は現在ネット上で探索できるサンプル凡そ240本の掲載写真から製造番号と状況 確認できる個体で調べた調査結果です。さすがに確認できた個体数だけで240本ですから 実際はおそらく300本を超えていたと思いますが、カウントしているうちにもうろうとしてきました(笑)

右側に順に色分けの解説を明記して御座います。❶ 初期型−I (赤文字の ピンク色) と❸ 初期型−III(?)  (白抜き文字の 黒色) だけは申し訳御座いませんがどの製造番号先頭2桁なのか、或いはどのくらいの種類で分布していたのか 全てを伏せています。理由は前述のとおり一発狙いされるからです(泣)

従ってもちろんちゃんと「総金属製の製造番号2桁が顕在する」ので本来なら上の一覧の何処かに隠れているのですが「00番99番」の間としか告知しません。さらに言うなら今までに当方から「総金属製」個体をご落札頂いた方々がいらっしゃるので (6人いらっしゃいます)、今も相変わらずご落札を感謝していますが、できれば「SNSなどで製造番号を流さない」で頂きたいとお願いするばかりです。何度も言いますが必ず『転売屋/転売ヤー』が目を付けて市場価格が高騰します (もちろん当方もその輩の一人ですができればちゃんとオーバーホールしてごまかさずに出品したい)。

また❷ 初期型−II  (緑文字で 緑色) は顕在する2つの番号で「指標値環だけがエンジニアリング・プラスチック製」です。逆に言うなら距離環/絞り環が金属製ですが、発見した個体全てが指標値の中心で破断していたのでイモネジの締め付けとは全く別の理由で割れています。指標値環の設計自体が別モノなので、おそらく製産したものの耐性が悪いと急きょ戻したのではないかとみています (だから2つしか存在しない)。もちろんこの2つの番号帯の個体は他の個体と「ニコイチ/サンコイチ」ができません! 何故なら距離環/指標値環/絞り環の裏側設計が別モノなので他から転用してきても固定が叶いません(笑)

そして❹ 前期型 (オレンジ文字の 黄色) と❻ 後期型 (ブル〜文字で 青色) の2種類が純然たる「エンジニアリング・プラスチック製」タイプで特異なユニークとしてちゃんと根拠付で顕在しています。この2つの中に混じって散見する❺ 前期型−II(?) (紫文字で 紫色) は実は過去 メンテナンス時に整備者の手により「ニコイチ/サンコイチ」されてしまった「前期型と後期型の要素が混在したパーツの使われ方をしている個体」であって、そのように転用したと当方が決めつけている根拠は「内部パーツの整合性が執れていない」からです。逆に言うと筐体外装を見ただけでは判定が難しいですが、本来は前期型の❹ 前期型 (オレンジ文字の 黄色) なのに後期型の鏡筒が使われている場合など数多く見かけます。ところが樹脂製の鏡筒なのにマウント部内部のパーツが適合していないのでムリに曲げたりしてごまかしています(笑)

要はそんなごまかしを製造メーカーならちゃんと正規の適合する各構成パーツが手元にある ので施す必要がありませんね(笑)

例を挙げるなら「58番」(紫色) のサンプルを調べていくと実は「58番」(黄色) の個体や「58番」(青色) の個体が発見できるので両方の個体が同一製造番号先頭2桁のまま存在している事になります。本来はいずれかの仕様で製産され出荷していたのでしょうが、過去メンテナンス時に整備者の手により「ニコイチ/サンコイチ」されたので混在してしまったとみてい ます。従って本来はどちらの番号の仕様だったのか「???」なのです。

そしてさらに不思議なのが❼ 最終型(?)  (グレー文字で グレー) でこの3つの番号に集中して「再び指標値環を金属製に戻した」ワケです。しかもその直前まで製産しまくっていた樹脂製鏡筒までやめてしまい再び金属製鏡筒に戻りました。然し距離環の仕様/設計が後期型の設計のままなので「ニコイチ/サンコイチ」ができませんし、そもそも最初のほうの造り方/製産にも適いません。そこで仕方なく「最終型?」と括った次第です (真偽は不明)。

これらのサンプル数240本から (具体的根拠と製造番号確認) 製造番号の先頭2桁は必ずしもシリアル値として付番されなかったと当方はみていますが、もちろん反論があるでしょう (あくまでも当方の考えの一つです)。それを以てしてウソを載せていると言われるなら直接メール 下さいませ。ちゃんと謝りますから誹謗中傷をSNS等に載せて憂さ晴らししている幼稚な行為はおやめ下さいませね(笑)

なおこれらのサンプル調査は現時点でネット上確認できた個体に限定して一覧化しています。従って今後新しい色塗りになる番号が発見されるでしょうし、色塗りがヒックリ返る事も十分想定できますから「あくまでも現時点での目安の話」とご認識下さいませ。この番号を符番 ルールと受け取って調達に活かしていくとバカを見ると思います(笑)

↑上の写真はレンズ銘板を並べましたが片方はエンジニアリング・プラスチック製でもう一方は金属製です。とどちらがどちらでしょぅか?(笑)

↑同じ並び順のままひっくり返して裏側を撮りました。こうなると一目瞭然ですね(笑)

がエンジニアリング・プラスチック製でが金属製です。実はこのレンズ銘板の相違を無視している人が居ますが、これは「前期型/後期型」の違いにも影響してきます。

↑レンズ銘板が接着される先であるフィルター枠です。

この部位は全ての製造番号に於いて「必ず金属製」でありエンジニアリング・プラスチック製の個体は存在しません。

↑そしてまさに「駆け込み寺メール」が着信した内容たる「距離環」です。3種類を並べて撮影しましたが全ての個体でラバー製ローレット (滑り止め) を敢えて外しています。その理由は後ほど解説します。

また一部のみ距離指標値が距離環に刻印されていますが「大方の個体でアルミテープに印刷 した距離指標値を巻き付けてネジ止めする仕様」です。

さて上の写真の3つの距離環のうちいったいどれが「モノホンの金属製」でしょうか?(笑)

↑まずはから説明していきますが、これはもう見ただけですぐに分かりますし(笑)、そもそも既にヒビ割れしまくり状態です。エンジニアリング・プラスチック製の設計ですが、実はここにはもう一つの事実が隠されています (それを指摘する人がそもそもいない)。

実際に組み上がった製品状態になると左写真の赤色矢印のように至る箇所にヒビ割れが入ってしまい見てくれが悪いばかりかどんなに接着補強してもまた別の箇所で破断が進行するのでどうにも防げません。

それこそ全周に渡り上下に渡り全てに樹脂材など塗りまくって補強しない限り近い将来的に「次から次へと割れていく/欠けていく/ボロ ボロになっていく」のはどうにも逃げようがありません。

↑そのカラクリが上の写真です。この当時の設計はアルミ材削り出しの金属ベースにエンジニアリング・プラスチック製の距離環をパチンと上から被せてハメ込み式に設計して造ったのです。

実はこれが仇となりエンジニアリング・プラスチック材の経年劣化に伴う収縮が金属材には起きないのでそのまま隙間が空いてしまい破断して割れていく始末です。つまり接着剤で補強接着してもまた別の箇所で収縮の応力が掛かりヒビ割れが進行していきますからどうにも防げま せん。残念ながら材と耐性に配慮していない設計なので「売り切り品」として諦めるしかありません(涙)

↑次に解説するのはの距離環で距離指標値が刻印されています。

実はこのタイプを指して「金属製」と謳っていたからぶつけたり落下した際に削れた箇所は「そのまま材であるエンジニアリング・プラスチックが露出するだけ」なので着信メールで指摘があった「削れても銀色ではないの???」と言う疑問に行き着きます。

はい、この距離環はエンジニアリング・プラスチック製ですから「金属製」を謳っていたらアウトです (詐欺罪に抵触)(怖)

エンジニアリング・プラスチック材による一体鋳造型成形に変更したのでパッと見でヒビ割れがありませんし、おそらく材質の成分配合までイジッて改善させてあると考えます。

逆に指摘するなら、前述のハメ込み式が既に製産時点で在庫品としてパーツを管理している中でヒビ割れが次々と発見されてこれは堪らんと急きょ用意したのではないでしょうか。

ちなみにどうしても「金属製だ!」と言いたいならテーブルの机上で数センチの高さから落としてみるとすぐに判明します。金属製距離環なら環/リング/輪っかなので「カランカラン!」と美しい響きで音が聞こえますが、上の写真のコイツは「コトン!コトコト」です(笑)

はたしてこれを以てしてもなお「オマエの言い分はウソだ!金属製だ!」と叫ぶ人はどれだけ居るのでしょうか(笑)

そもそもこのような仕業をして公然と出品を繰り返しているのは決して当方ではないのに (当方はヤフオク! 以外に出品していません)、どうしてここまで超長文で (皆さん読むのが大変なのに) 詳しく解説しなければならないのかとガックリ来ますが(涙)、自らの身から出たサビなので仕方ありません。ちゃんと以前掲載したブログでもっと詳しく正しく解説していれば良かったのです (反省)。そうすればもしかしたら「駆け込み寺メール」送信者にも迷惑を掛けずに済んだのかも知れません・・スミマセン(涙)

↑そしていよいよの「金属製」です(笑) 前述の実験をしたければやってみるといいでしょう
・・とても美しい音色で回ります (もちろん削れている箇所は金属材なので銀色です)。

そんな次第で要はヒビ割れが無いから「金属製」とはならないのですね(笑) 単なる思い込みだけの話です。ここでこれら距離環の重量は敢えて計測値を載せません。理由はまたどうしようもない輩の当方と同じ同業者たる『転売屋/転売ヤー』が計算して組み合わせ「ニコイチ/サンコイチ」するヒントになるからです(笑)

全く以て『転売屋/転売ヤー』と言うのは煮ても焼いても食えません (当方も同じです)。

ちなみにラバー製ローレット (滑り止め) を必ず取り外して貼り直している理由は、特にエンジニアリング・プラスチック製だった場合にその貼付箇所までヒビ割れしているからです。或いはラバー製ローレット (滑り止め) 自体が経年で伸びていたりする場合は微調整してちゃんと貼り直しています (伸びを相殺させています)。

↑こちらは指標値環を並べて撮影しました。がエンジニアリング・プラスチック製ですが、何とは「金属製」です。ちょっとの向きをミスッて上下逆さに置いて撮影してしまいました (スミマセン)(汗)

のエンジニアリング・プラスチック製指標値環は裏を見せられると確かに金属ではないのが すぐにバレバレです(笑)

↑上の写真はのエンジニアリング・プラスチック製指標値環を解説しています。

イモネジと言うネジ部にいきなりマイナスの切り込みが入ったネジ種を使って締め付け固定するのでネジ穴が備わりますが、残念ながらこのようにヒビ割れの無い状態のまま「正しく適切なチカラで締め付けをする整備者が少ない」から、イモネジ用の穴の箇所でたいていの 場合で縦方向に亀裂が入りヒビ割れします。

全部で3箇所なので2箇所割れると脱落します

さらにイモネジ用の穴の裏側 (つまり本体側) を見ると昔流行っていた「ゴム系ボンド」を流し込んで固着させていたのもバレますが製産時点ではこのような固着方法を採っていません(笑) 何故ならエンジニアリング・プラスチック材の経年収縮度合いや季切による変化に対応する必要があるので (ネジ穴が破断しないように) 固着剤など余計な話だからです。

何でもかんでもネジ類は固着すれば良いと浅はかに考えていた過去メンテナンス時の整備者の仕業ですね(笑)

↑さて、こちらが「仕上がり製品状態で一部金属製の場合の金属製指標値環」で前出の写真のですが、こちらも敢えてどれがどれなのか告知しません(笑)

赤色矢印で指し示していますが全部で3箇所あるイモネジ用の穴の位置のうち「赤色矢印で 指し示した箇所の穴だけが位置が違う」仕様であり、この位置のイモネジがズレている理由がちゃんとあるワケです(笑)

下手に告知するとエンジニアリング・プラスチック製指標値環を割ってしまった (ムリに締め 付けるから)『転売屋/転売ヤー』がまた集中的に調達するので告知しません (同業者を利する 情報はできるだけ告知したくない)(笑) このような情報を活用してちゃんと顧客に対し最大限のメリットとして提供する方針の整備会社は、本当に少ないですね(涙) 逆に言えばそれだけ信用ならんと言うのがこの先に解説していく内容をご理解頂くとよ〜く分かると思います(笑)

ちなみに他の2つのイモネジ用の穴はピタリと一致しています。

↑今回の個体でエンジニアリング・プラスチック製だったので残念な絞り環です。これが金属製ならオーバーホール済でヤフオク! 出品する「即決価格39,500円」にいつものとおり設定しますがガックシです(泣)

↑やはり金属製のマウント部です。冒頭フィルター枠同様全てのタイプ/個体でこのマウント部も「金属製」しか存在しません。しかしだからと食ってかかると痛い目に遭います(笑)

↑その前にそもそも前出のマウント部との関わりが非常に大きい部位と言えばまさに「鏡筒」なので、まずは鏡筒から解説します。

上の写真は金属製のアルミ材削り出し鏡筒です。最深部の底部分に「絞りユニットを底上げ する目的の環/リング/輪っかが入る」仕様ですが、実はこの底上げ環にも「ちゃんと使い方」があって本当に毎回毎回でイヤになりますが(笑)、過去メンテナンス時の整備者のミスが多いのです。

この底上げ環の使い方をミスるだけで「絞りユニットの制御が狂う」ので堪ったものではありません(泣)

そもそもだいたいこの底上げ環をミスッたと誰も気が付かないので、ムリヤリマウント部内部の各構成パーツを曲げて「らしく組み上げる」ごまかし整備がいまだに横行しているから堪りません(泣)

本当にアホな整備者ばかりです・・!(怒)

・・と指摘するとまたSNSで自信過剰で人の批判ばかりしているとコメントされまくるのですが(笑)、現実的に間違った使い方しているので自信過剰でも何でもありません(笑)

要は自らは整備などしないバカなヤツが誹謗中傷しているだけの話です・・。

↑こちらが本来「後期型」で使われるハズのエンジニアリング・プラスチック製鏡筒です。赤色矢印で指し示したとおり既に底上げ環が組み込まれている状態/仕様で鋳造鋳型一体成形されています。

↑するとこのエンジニアリング・プラスチック製「後期型樹脂製鏡筒」は光学系第1群 (前玉) の格納方法が上の解説のとおり「ただハメ込んで置くだけ」の設計なので「実はヘリコイドグリースからの揮発油成分がすぐに侵入する因果関係に至り絞り羽根の油染みが極端に多くなる」問題を抱えています (おそらく分かっていて設計している)。

この第1群 (前玉) はフィルター枠をセットする事で押さえ込まれるのでその為の「フィルター枠締付用のネジ穴」が鏡胴自体に3箇所備わりますが、これをギュッギュッと硬締めするバカな整備者が居るのでネジ山がバカになり2つしか締め付けが利かない個体があったりします。

本当にロクな事をしません・・。

相手はエンジニアリング・プラスチック材ですからね、金属材と同じレベルで硬締めしたらどうなるのか考えないのですョ(笑)

従ってハッキリここで明言しますが「後期型は光学系内の油染みが多い構造」と覚悟するべきであり、もっと言うならコーティング層経年劣化に弱いのはその影響もあると知るべきです。

↑そんなワケで上に並べた「前期型」で使われるハズの光学系で特に第1群 (前玉) が「金属材でネジ込み式」なのがどれだけ安心材料になるのかを説明する為に鏡筒の話をしました。

何だかんだ言ってもエンジニアリング・プラスチック製の樹脂製鏡筒よりは金属製鏡筒のほうがまだ経年の揮発油成分に対処し易い要素があるのだと受け入れるべきと当方は考えています。

従ってヒビ割れが無いからと某有名処オークションで有名な出品者がこのモデルの「後期型」を相応に割高な価格帯で捌きまくっていますが、はたしてどうなのでしょうか?(笑) 当方の 考え方は真逆でむしろ「前期型」のほうが光学系の耐性に想いを馳せるならよほど安心です。

・・と考えているのは当方だけですがね(笑)
皆さん筐体外装の見てくれに凄く反応されるので当方の言い分は通りません(笑)
その意味で「後期型を集中的に出品!」はなかなかユーザー心情を掴んだ賢いやり方です。

当方は頭悪いので敢えてその作戦を採りません・・(笑)

ひたすらにオールドレンズの寿命にばかり想いを巡らせて表に現れない隠れた箇所にこだわりを注ぎ込みます(笑)・・結果、誰にも認められない (効果が見えないから) ワケで「正直に真面目にこだわるとバカを見る」まさにその道理のままです(笑)

要はごまかしているほうが利幅が多く稼げているのです・・世の節理ですね!(笑)

◉◉産のアサリ・・みたいな話ではありませんが(笑)、きっと信じて食べているうちが誰も 彼も「幸せ」だったのでしょう!(笑) その時真面目で正直一辺倒だった現地の老舗の漁師は「はぁ〜」と少ない収益に溜息ばかりだったのでしょう(涙) その涙・・当方には本当に痛いほどによ〜く分かります!(涙)

それでもそれが現実であり真実なので・・当方には『渡る世間は鬼ばかり』です。

しかしそんな中でも100人の中に1人だけ「神様のように当方を信用してくれる方」がいらっしゃるので、そのお一人のためだけに誠心誠意自らができる総てを注ぎ込んで『逸本』を 仕上げています。それが当方のスタンスです。

なお「駆け込み寺メール」でご指摘があった某有名処オークションの該当出品者のページではこのモデルの光学系に於いて「バルサム切れなし」と謳っていますが、それっておかしくありませんか???(笑)

そもそも上の写真のとおり独立した4群4枚のフジノン型構成なので「貼り合わせレンズが 存在しない/介在しない」のでバルサム切れが起きる道理が無いのです(笑)

貼り合わせレンズ
2枚〜複数枚の光学硝子レンズを接着剤 (バルサム剤) を使って貼り合わせて一つにしたレンズ群を指す

バルサム切れ
貼り合わせレンズの接着剤/バルサムが経年劣化で剥離し始めて白濁化し薄いクモリ、或いは反射が生じている状態

しかもグリース交換済みを謳っていますが「決して完全解体していない」のに出品の価格帯はまるで当方と似た価格帯です(笑) ここまで嘲られるとさすがに凹みますね(笑) 当方がヤッているオーバーホールには「その作業対価に値しない!」とまるで笑われているような気がしてきましたね(笑) 結局真面目一辺倒に誠心誠意を込めて逐一微調整してオーバーホールしている当方よりも恐ろしく収益率が高く「2万円2万5千円」は下らない儲け幅ですから、とてもバカ正直なだけしか取り柄が無い当方などは全く以て敵いません(笑)

正直者がバカを見る世の中です・・(涙)

まさにこのような事例こそが良い例で、バカ正直にどんなにこだわって整備しようが、詰まるところ「オークションの世界では信用/信頼が総て」であって、実のところどんなにごまかして出品していようが関係なく「ユーザーの信頼を勝ち取ったほうが正義」が現実世界なのです。

それに敵わない適合しない当方は「単なる目の敵」になるのがオチで・・本当に笑うしかないですョ(笑) 100人の中のたった1人のためだけに尽くす現実とはそういう厳しい世界なのだとオーバーホールを始めて10年経ってもいまだに思い知らされ続けている日々で、プロになれなかったド素人崩れと揶揄される始末です・・情けない(涙)

今年に入ってからまだ僅かですが既にもう何度も引退を考えています。
そろそろ潮時ですかね・・(涙)
10年経ちましたしね・・。

そんな次第で今年を「引退の準備に入る年」と捉えいろいろ調べたり考えたりそちらのほうに重点を移していくことにしています。皆様には大変申し訳御座いませんが誹謗中傷メールがいまだに着信し、且つ当方の作業スタンスは極僅かな一部の方にしか認められず収益がどんどん落ちている状況からしても仕方ない現実と思っています。

このブログも引退後は完全閉鎖するしかないので、情報を残しておきたい方はどうぞご自由に処置下さいませ。またハッキリした時点でこのブログで告知 させて頂きます。

↑鏡筒内部にはご覧のような各構成パーツが組み込まれて絞りユニットが入りますが「絞り 羽根の制御方法微調整機能がある」のにそれをしない整備者が非常に多く、たいていの場合で製産時点の黒色の固着剤で固められたままそのままです(笑)

ところが例えば絞り羽根の油染みを掃除したなら既にバラしているので完全解体して「再び 微調整しなければ正しく制御できない」のに「製産時点の固着剤の位置がベスト」とバカの ひとつ覚えで頑なに公言しているアホな整備者です(笑)

当方は基本上の写真のとおり全て完全解体です!

何故ならどうせ後で光学系をセットした後に組み上げつつ各絞り値で絞り幅を検査具で調べるので当たり前の工程です(笑) 逆に言うならそんな検査せずに組み上げていると言えますね(笑)

↑こんな感じで絞りユニットが組み上がって完成します。ひっくり返して後玉側方向を上にして撮影しています。

絞りユニットからは「開閉アーム/制御アーム」と言う2本の金属棒/アームが飛び出てきます。この2本のアームを操作する事で設定絞り値まで絞り羽根が瞬時に閉じたり開放状態に戻ったりしているワケです (ちなみにもう既に絞り羽根は5枚が組み込まれています)。

さて、グリーンの矢印で指し示した箇所に黄銅製の棒状ピンが2本飛び出ていますが、これが適合しないとアウトです。また今回の個体はブルーの矢印で指し示した「絞りユニット固定用ネジ」が「非磁性ネジ」だったので、間違いなく「前期型の仕様」と判定できるので、このようなネジ種や各構成パーツを逐一チェックしていく事でも「大凡の製産時期」は推測が成り 立ちます。

↑こちらは距離環やマウント部が組み付けられる為の基台です。赤色矢印で解説しているとおり「距離環が回る駆動域を限定する制限キーのネジ穴が一つ備わる」のでこの基台はエンジニアリング・プラスチック製専用の基台と断言できます。

↑同じ基台を撮影しましたが、やはり赤色矢印で解説しているとおり制限キーが入るネジ穴が備わります。

ところがご覧のように2箇所あるので「これは金属製距離環専用の基台である」と断言できます。このように基台の設計が異なるので「金属製とエンジニアリング・プラスチック製の距離環は互いに転用が100%不可能」と言うのが設計上の「駆動域からくる相違点」なのです。

それゆえ当方は断言しまくりなワケです(笑)

まッ自信過剰でいいですが・・(笑)

こういうのが「観察と考察」ではありませんかねぇ〜(笑)

実際今現在もその某有名処のオークションでは該当出品者が相変わらず高額で「金属鏡胴」を謳い出品していますが、その掲載写真を見ると使われている距離環には確かにヒビ割れがありませんが「金属製の距離環たる一番重要な証拠が無い」点と、さらに合わせて「金属製距離環を対象にした専用の基台になっていない」2つの根拠が掲載写真を見ただけで判明します。 つまり金属製距離環なら「距離環の駆動方式が違う設計なのでそれに倣っていないパーツを使っている事を自ら掲載写真で告知している」ので金属製ではないと当方では推測しています。

しかしそうは言っても信用/信頼が高いその出品者とは異なり「信用/信頼が皆無な当方」が 一方的に述べている考えなので(笑)、信用されないのは重々承知で折り込み済みです。

願わくば今回の「駆け込み寺メール」を送信された方同様に不遇な思いをされぬ事を祈るばかりです。

ちなみに前出の指標値環も絞り環もエンジニアリング・プラスチック製のまま「距離環だけが 金属製でセットされていた製造番号は皆無」とここで明言しておきます。但しそれはあくまでも今回調査したサンプルの製造番号先頭2桁を視認できた240本に限った話です。逆に言うならその某有名処のオークションで出品している該当ページの製造番号先頭2桁をチェックすると、この構成のパーツの使い方で金属製の距離環を正しく駆動させるには (つまり設計者の意図通りに動かすには) 相応に高い技術スキルが必要になり「基台と距離環の改造が必須」なので、当方にはとても怖くてできません (当方にはそんな高い技術スキルも皆無)(泣)

↑外していた絞り連動ピンや捻りバネなどの類をセットして「操作アーム」を組み込んだところです。左側に位置する「絞り連動ピン」が押し込まれると (ブルーの矢印①) その押し込まれた量の分だけ操作アームが動いて先端部の「操作爪が移動する」仕組みです (ブルーの矢印②)。

ここがポイントで「絞り連動ピンが押し込まれた量の分しか動かさない」設計が成されている点にどれだけの整備者がちゃんと気づいているのかです(笑)

↑実際にドライバーでマウント部自体を下方向に押し下げて「絞り連動ピンを押し込んだ状態」にして撮影したのでご覧のように「操作爪が移動した」のがブルーの矢印②で分かりますね。

この「操作爪」が掴んで離さない先が実は鏡筒から飛び出ている2本のアームのうち「開閉 アーム」のほうです。従って絞り連動ピンが押し込まれたらちゃんと設定絞り値まで絞り羽根を閉じようとガンバル次第です(笑)

↑さてここからはこのマウント部内部で使う各構成パーツを「過去メンテナンス時の整備者が間違った使い方をしている証拠」を順に載せていきます。上の写真では今回のモデルと同型の「FUJINON 55mm/f2.2 (M42)」から取り外した「マウント部内部の操作アームだけ」を 7本千枚通しに差し込んでそのカタチの違いを一目瞭然にしています。

すると赤色矢印の操作アームだけは他よりも異常に長く飛び出ているので「操作爪の移動量を多くした」のが間違いありません。一方グリーンの矢印で指し示した操作アームは他よりも短いので「移動量を減らした」のが判明します。

逆に言うなら他の5本がまさに製産時点のままたるオリジナルの曲がり具合であり「過去メンテナンス時の整備者がごまかす為にムリヤリ曲げた」のがたったこれだけで証拠になり得ます(笑)

おそらくは絞り環を開放にセットしたのに完全開放しないから移動量を増やしたり、或いは最小絞り値が開きすぎていて閉じきらないから移動量を減らしたなど、凡そヤッている魂胆は 見え見えの内容です(笑)

決して当方が自信過剰なだけではありません・・何故ならこの通りちゃんと違うのですから(笑)

↑こちらは時々当方のブログでも解説しますがマウント部内部で使う「マウント面から飛び 出ている絞り連動ピンの押し込みに反応する捻りバネ」です。

この捻りバネのチカラが経年劣化などで弱ってくると絞り羽根が設定絞り値までちゃんと動いてくれませんから「アッと言う間に絞り羽根開閉異常」に至ります。

左側の2種類が正規の製産時点のままであってオリジナル状態ですが、右側の2本は過去メンテナンス時にやはり整備者の手により強制的に曲げられてしまいました (グリーンの矢印)(笑)

これら捻りバネにはそれぞれ役目があり、さらに左右に広がる腕部分にも「どのような目的/ 意味があるのか」理解している整備者の仕業なので、残念ながらこれを以て「シロウト整備」とはなかなか表現できません(笑)

要は相応に多数のオールドレンズを仕事として整備しまくっている「いわゆる整備会社に勤めている整備者の仕業」と断言できますね(笑)

こんな事をしてごまかしているワケです・・(笑)

↑こちらも絞り環にセットされるべき「制御爪」を並べていますが本来は全て同一のハズです。しかし右端のだけが製産時点でオリジナルの状態を維持しており、グリーンの矢印の箇所で平坦に曲がっているので、それぞれがグリーンのラインのように正しい向きと突出を維持できていません。

さらによ〜く見るとオレンジ色矢印の箇所にペンチで強く掴んで強制的に曲げた時の痕が残っているので、これは絞り環にセットした状態のまま絞り羽根の開閉が上手く行かないのでムリヤリペンチで曲げてごまかした仕業です(笑)

これもどちらの方向に曲げれば絞り羽根の開閉異常が改善すると分かっていて曲げているので「シロウト整備」は難しいでしょう(笑)

こんな事をしているんですョ・・(笑)

↑こんな感じで絞り環に特殊ネジを使って「制御爪」がセットされます (グリーンの矢印)。この「制御爪」がやはり掴んで離さない先が前述同様鏡筒から飛び出ている「制御アーム」なのでここで絞り環の設定絞り値がちゃんと伝達される仕組みなのですね。

つまりはこの向きを強制的にムリヤリ角度を変えることで「設定絞り値に見合う絞り羽根の開閉幅/開口部の大きさ/カタチ/入射光量」にしようとごまかしていたワケです(笑)

こういう仕業って当方にはとても許せませんね・・。

これがシロウトの整備者がワケも分からずやっているなら仕方ありませんが(泣)、少なくともボロボロと幾つもの個体で似たようなごまかしが出てくると、はたしてそんだけ数多くのシロウト整備者がみ〜んな同じ箇所で曲げているのかと言う話になりますが、それは見当違いだと当方は考えています。

つまり整備会社に勤める「プロの仕業」であって全部分かっていて処置しています。

↑さらに極めつけです(笑) 当方がよく「マウント部内部のパーツの使い方ミス」と過去メンテナンス時の整備者のミスを指摘していることがありますが、上の写真の解説です。前述の「制御爪」を締め付け固定する特殊ネジですが「大小の区別がある」のにそれを正しく使い分けていません!(笑)

もぉ〜ここまで来ると本当にバカらしくなってきます!!!(怒)

何故なら、ここまで説明してきた様々な事柄「過去メンテナンス時のごまかし」をぜ〜んぶ「本来の正しいカタチに戻して適合する動き方に戻しているバカな整備者」がまさに当方そのものなのですョ・・(笑)

こんなアホらしい話は無いと思いませんか???
何で過去メンテナンス時の整備者の尻拭いをしなければイケナイのか?!!!!

当方が「本来あるべき姿で組み上げる」と言い放つと「そんなのはサービスマニュアルが無いのにウソだ!」と公然とSNSで言いまくっているバカが居ますが、はたしてここまでの解説で「どれが正しいカタチ/位置なのか」違いがちゃんとあるのが分かると思います。

上の特殊ネジで言うなら「大小の別で制御爪の停止端が確定する仕様/設計」なので、開放f値「f2.2」と最小絞り値「f16」の時の絞り羽根の状態を確定させる目的で「大小の違いがある」ワケで、上の組み合わせの中のどれを個体別に使えば良いのかは「絞り連動ピンの微調整機能に偏に掛かる」のであって「だからどうして絞りユニットの微調整をしないのか?!」と散々指摘しているのです。

下手すれば今回「駆け込み寺メール」で指摘された某有名処オークションに出品されている 作業内容のように「絞りユニットはバラさず溶剤漬け」で済ませている次第で、そんな整備 方法を許したまま皆さんは落札を続けているワケで・・こう言うのを本末転倒と当方は認識 しているワケですョ(涙)

正直者はいつの時代もバカを見ます・・(涙)

そもそも製産時点の固着剤の位置がベストなどと公言しているからマウント部内部の各構成 パーツやネジなどをごまかしてムリヤリ制御を変更させているのがオチじゃないですか!

あ〜言えばこう言うで本当にバカな整備者です!

いったいどうして同じ径でこの特殊ネジを用意しなかったのか「そんなことはちゃんと真摯に考えたらすぐ分かる」のにそれすらしません!

こういう細かい点の全てが「今ドキの整備会社で執られている整備の現状!」とここで指摘しておきます。当方は上の特殊ネジで絞りユニットの微調整がどうなったら大小のパターンがどうなるのかもちろん熟知しています(笑) そんな事にサービスマニュアルなど全く必要ありません!

何故なら「具体的に絞り羽根の動き方が変わるから」であって、正しく動くよう微調整すればちゃんとその流れに従いそれぞれのパーツは「製産時点のオリジナルのカタチのまま使える
など・・当たり前の話じゃないですか!!!!!

どうしてペンチでカタチを曲げたり向きを変えたりするんですか???
どうしてそのような仕業が正しいのだと公言できるのですか???

世の中の整備会社の整備者は自らを「プロ」と名乗るならハッキリ答えてもらいたいです! 製産されてから何十年も経っているとか経年劣化の影響など如何にも当然の如く弁明する以前に「自分の足元を今一度見たらどうなんだ!」と言いたいです。

当方のようなプロでも何でもないクソがこれだけちゃんと説明しているのに無視し続けて平然とごまかし続けるのは「人としてどうなのか?!」と言いたいですね。

こんな処置を施されて代金を払っているなんて本当に信じられません。

↑最後に「前期型」と「後期型」の大まかな区別の仕方を解説して終わりにします。上の写真は「前期型」前述のとおり「金属製鏡筒」を使っているタイプで光学系の第1群 (前玉) はネジ込み式なので安心です。エンジニアリング・プラスチック製のレンズ銘板と金属製の第1群モールドなので解説のとおり材質も色も違います (但し極希に金属製レンズ銘板の場合があり材質が同じとしても色は違います)。

↑こちらは「後期型」ですが前述のとおり「エンジニアリング・プラスチック製鏡筒」つまり樹脂製鏡筒なので第1群 (前玉) がハメ込み式になり単に上の写真のフィルター枠だけで押さえ込んでいる仕様です。エンジニアリング・プラスチック製のレンズ銘板から続く遮光部なので切れ目がなく一体的に連結しています。

距離環にもエンジニアリング・プラスチック製の一体成形が使われるのでパッと見ヒビ割れが無く外装がキレイで「ユーザーウケが良い」ので人気がありますが、当方で扱う個体はそれはそれは神経を遣って組み上げてあるのでバッチリ仕上がりますが、はたしてどうなのでしょうかね(笑)

そもそもこの樹脂製鏡筒に「白色系グリース」を使ったらアウトで早ければ1年、長くても数年で揮発油成分が廻り始めます。当然ながら当方では「黄褐色系グリース」がメインです。

実際は冒頭の製造番号先頭2桁の一覧で解説したとおり「前期型/後期型」が混在している、おそらく「ニコイチ/サンコイチ」されてしまった個体が混ざっているので必ずしもこの2種類「前期型/後期型」だけら限定しません。

そして最後に一言だけ・・!(笑)

ここまでの解説のとおり内部の各構成パーツとの整合性が必ず顕在するので「総重量で見たところで金属製の根拠には全くならない!」と断言しておきます。

では何で当方ブログ掲載の「総金属製165.5g」なのかと言えば、それはその秘密にしている「製造番号先頭2桁の時代のタイミングだから」としか説明できません。逆に言うなら後の時代にもしも「総金属製」で出回っていたら総重量はまた変化します。使っているパーツが違うので当然な話です。

もっと言うなら少なくとも整備者なら (或いは整備者っぽく作業しているなら) 仕上がり総重量は決して使われている材の根拠には至りません。何度も言うように各構成パーツの相違も含むので、或いは時代やモデルの変遷に倣い仕様や設計自体まで変わるので「総重量だけを以てして使用の材を確定するのは論理に反する」と断言しておきます。当たり前の話です!(笑)

  ●               

ここまでの解説で本来ならこのように内情を明かしてしまうのは本意ではありませんが、あまりにも某有名処での謳い方に配慮が無いので事細かく解説しました。ヒビ割れが無いのが「樹脂鏡筒ならその代償として揮発油成分に留意が必要」なのにその点には一切触れられず、下手すれば金属製などと謳っていますが、もっと別のところに気を配るべきと当方は考えますね。

逆に言うならこれだけ「本来あるべき姿」に組み上げても当方の収益はたかが知れています(笑) ただただバカ高いだけと批判の嵐なのでその内情を今回のように解説するのは「まるで言い訳」と指摘されるだろうとすぐに予測できるので本意ではありません。

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説は「FUJINON 55mm/f2.2《前期型:総金属製》(M42)」のページをご参照下さいませ (但し今回出品個体は絞り環が樹脂製です)。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。絞り環を除いてフィルター枠/距離環/指標値環/マウント部が金属製の「前期型」モデルの一つです。絞り環は前述のとおりエンジニアリング・プラスチック製です。純粋に金属製鏡筒最深部にセットされている絞りユニット (実際は底上げ環でほぼ第1群前玉寄りですが) の微調整により絞り環にセットする「制御爪」の位置をちゃんと正しく特殊ネジで調整しているので絞り羽根開閉もピタリと正しい開閉幅で駆動します。

こう言う事柄を逐一調べていくと、例えば順に指摘していくなら・・。

(1) フィルター枠に変形が無いか → もちろん無し
(2) レンズ銘板に浮きは無いか → 本当に珍しい金属製なので浮き事態が発生しない
(3) 距離環にヒビ割れは無いか → 金属製なので将来的に渡りヒビ割れの要素無し
(4) 指標値環にヒビ割れが無いか → 同様金属製なので将来に渡りヒビ割れの心配なし
(5) 絞り環の操作は適切か → 絞り羽根の開閉含め適切な開閉駆動と共に小気味良いクリック感
(6) 絞り連動ピンの挙動はどうか → 正しく俊敏に絞り羽根が勢い良く反応し無駄が無い

・・とまぁ〜こんな感じで、もっと細かく言っても好きなだけ述べられますが(笑)、それは完全解体して逐一微調整を全て自分でやっているから100%明確にご案内できるワケで、製造されてから何十年も経っているとか経年劣化で動きが悪いとかそういう言い訳は「皆無」です。何故ならその為に「DOH」しているワケで、それを前提として最後まで組み上がっているからどんな質問にも確実に具体的に答えられる次第です。

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体ですが、残念ながら「前玉と後玉」にはカビ除去痕とそれに附随する非常に薄いクモリが一部に残っているので (決して全面ではないのでこのページ最後の実写でコントラストが起きていない) 光学系内にLED光照射してチェックすると視認できます。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側も透明度が高いですが後玉にカビ除去痕と附随する非常に薄いクモリが残っています。同様LED光照射で視認できます。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:17点、目立つ点キズ:13点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:18点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前群内僅か)
(後群内に極微細な薄い6mm長数本あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズなし)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
(後玉にカビ除去痕として大きめが1箇所あり)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(但し前後玉カビ除去痕附随の薄いクモリあり)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑上の写真解説のとおり「開放測光用の爪」がマウント面から飛び出ています (グリーンの矢印)。当時のFUJICA製フィルムカメラ「ST-801/901/AZ/1」などに装着すると開放測光機能がご使用頂けます。

もしもマウントアダプタ (ピン押し底面タイプ) 経由デジカメ一眼/ミラーレス一眼に装着される場合は、ご使用になられるマウントアダプタによってはマウント面の「開放測光用の爪」が当たって擦れるので/最後までネジ込めないので切削する必要があります

申し訳御座いませんが切削にはご落札者様自身で行って下さいませ (当方では切削しません)。

↑5枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に機能しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。また鏡胴は一部を着色しています (使用しているとそのうちに剥がれてきます)。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。
・マウント面から突出している「開放測光用の爪」を残してあります。恐れ入りますが切削が必要な場合はご落札者ご自身で作業お願い申し上げます。(当方では切削しません)

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
marumi製MC-Nフィルター (新品)
本体『FUJINON 55mm/f2.2《前期型:一部金属製》(M42)
汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)
汎用樹脂製ネジ込み式M42後キャップ (新品)

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当方所有のK&F CONCEPT製M42 → SONY Eマウントアダプタに装着した状態を撮影しました。マウントアダプタのオールドレンズ側マウント面に「1㍉弱」の突出があるので、ご覧のように隙間が空きますが、同時に「開放測光用の爪」が当たらないので最後までネジ込めます。

このK&F CONCEPT製マウントアダプタのマウント面の突出はこれら「FUJICA製M42マウントの開放測光用の爪を避ける目的」で突出しているのでありがたいです。同様mamiya製mamiya/sekorなど「SXシリーズ」もマウント面から飛び出ている金属製の棒状ピンを避けられるのでご使用頂けます。

この時の絞り羽根の閉じ具合を撮影しました。絞り環を回して最小絞り値「f16」まで回した時の、絞り羽根の閉じ具合です。

ちゃんと最小絞り値まで閉じて、もちろん正五角形を維持したまま閉じています。

↑同じように今度は日本製のRayqual製品に装着したところを撮りました。同様マウントアダプタのオールドレンズ側マウント面に「1㍉強」の突出があるのでご覧のような隙間が空きますが、前述のとおり「開放測光用の爪」を避けられるのでちゃんと最後までネジ込めます。

この時絞り環を回して最小絞り値まで絞り羽根を閉じた時の状態を撮影しました。やはりキッチリ最小絞り値「f16」まで正しく閉じています。

もちろん絞り羽根は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていくので安心です。

↑当レンズによる最短撮影距離60cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはフレア気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影していますが、絞り環上の刻印は単なる「●ドット」です。

↑さらに回してf値「f4」で撮りました。

↑f値は「f5.6」に変わっています。

↑f値「f8」になりました。

↑f値「f11」です。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。

極僅かですが「回折現象」の影響が現れ始めています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。