〓 Kuribayashi (栗林写真工業) C.C. Petri Orrikor 50mm/f2《前期型》(M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、栗林写真工業製
標準レンズ・・・・、
 『C.C. Petri Orikkor 50mm/f2《前期型》(M42)』です。


このコロナ禍にあって、先月再び緊急入院してしまい体調が優れない日々が
続いています。皆様も同様大変な毎日を送っていらっしゃることとお察し
します

然しながら厳しさが募り悠長な事は言っておられず、今回に限り断腸の思い
でやむなくオーバーホール作業分の対価を省いた価格で出品します

是非とも皆様のお力添えでお助け下さいませ・・
(ちなみに作業対価分の金額がバラバラなのは微調整など難易度の違いです)

今回扱う個体が累計で33本目にあたりますが、光学系内の透明度が非常に高い状態を維持 した個体ながらも、残念ながら前後玉の表面側に経年相応のカビ除去痕が点キズとしてLED光照射で非常に薄く浮き上がります。写真には全く影響しないレベルですが、順光目視では視認できません

今回の個体は過去に一度もメンテナンスされておらず、おそらく製産時点の純正グリースが 塗られたままだったと推測します。もちろん塗布されていたのは「黄褐色系グリース」ですが、近年おそらく「潤滑油」が何回か注入されているように見えます。

従ってヘリコイド (オスメス) 特にアルミ合金材で作られているメス側のネジ山摩耗が進んでいなかったためにトルクムラに至らずラッキ〜でした。

光学系は特に後玉のみ経年並みな拭きキズやカビとしての点キズが少々多めですが、写真撮影には支障を来さないレベルです。最近は光学系の状態が悪い個体が流通する頻度が高くなっているので、そろそろ個体数にも限界があるのでしょうか。

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説はC.C. Petri Orikkor 50mm/f2《前期型》(M42)』のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑絞り環の設計が無段階式 (実絞り) なのと、マウント部直前に配置されている関係からマウントアダプタに装着して今ドキのデジカメ一眼/ミラーレス一眼で使うにも、少々使いにくい印象です。当初バラす前の状態では特にプリセット絞り環 (シルバーの環) はクリック感が硬く操作し辛い印象でしたから、オーバーホールで楽に回せるように改善できています。

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年リ劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。冒頭解説のとおり前後玉表面側に経年相応な拭きキズやヘアラインキズ、或いはカビ除去痕としての微細な点キズが残っており、特に後玉表面側が少々多めです。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側も透明度が高く極薄いクモリが皆無です。総じて光学系内の透明度は抜群ですね(笑)

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:13点、目立つ点キズ:9点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(後玉に極微細な薄いヘアラインキズ複数あり)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・光学系後群の貼り合わせレンズには外周部に黄色のバルサム剤が見えていますが改善できません。
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑10枚の絞り羽根もキレイになり、プリセット絞り環や絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正十角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡りほぼ均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります
・ヘリコイド(オスメス)の設計上どうしても距離環が固定されるメス側の肉厚が薄いことから急いで距離環を回したり強めに保持するとその圧を受けて僅かに重いトルク感に変わります。これは塗布したグリースの問題ではなくヘリコイドの肉厚がオスメスで異なる設計の影響です(改善不可能)。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。
・フィルター枠外周には一部に経年のサビが生じている箇所がありハゲています。

今回のオーバーホール済でのヤフオク! 出品に際しセットした附属品の一覧です。

《今回のヤフオク! 出品に際し附属するもの》
marumi製MCレンズガード (新品)
本体C.C. Petri Orikkor 50mm/f2《前期型》(M42)』
汎用樹脂製ネジ込み式M42後キャップ (新品)
汎用樹脂製スナップ式前キャップ (新品)

なお、このモデルのプリセット絞り環と絞り環操作の使い方についてはC.C. Petri Orikkor 50mm/f2《前期型》(M42)』のページ中腹より下部分で詳しく解説しているので、ご存知ない方はご参考下さいませ。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離50cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード未装着なので場合によってはハレーション気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮りました。

↑f値は「f5.6」に上がっています。

↑f値「f8」での撮影です。

↑f値「f11」になりました。

↑f値「f16」です。そろそろ僅かですが「回折現象」の影響が現れ始めています。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

↑最小絞り値「f22」での撮影です。