〓 Carl Zeiss (カールツァイス) 凹 Ultron 50mm/f1.8《Oberkochen》(M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、旧西ドイツは
Carl Zeiss製標準レンズ・・・・、
 『凹 Ultron 50mm/f1.8《Oberkochen》(M42)』です。


このコロナ禍にあって、先月再び緊急入院してしまい体調が優れない日々が
続いています。皆様も同様大変な毎日を送っていらっしゃることとお察し
します

然しながら厳しさが募り悠長な事は言っておられず、今回に限り断腸の思い
でやむなくオーバーホール作業分の対価を省いた価格で出品します

是非とも皆様のお力添えでお助け下さいませ・・
(ちなみに作業対価分の金額がバラバラなのは微調整など難易度の違いです)

当方でのこのモデルの扱い本数は、今回オーバーホール済でヤフオク! 出品する個体が累計では21本目にあたり、その中で光学系内に酷いカビや薄いクモリなどが残っていない「スカッとクリア!」な個体となると、僅か4本目です。

そもそも高価なモデルですし、光学系の状態が良い個体となると市場流通本数自体が少なく、当然ながら割高な価格になり調達に苦労します。今回の個体は「絞り羽根に経年の赤サビが 多数発生」しており、然し光学系の状態が良いのでそれを優先して入手した次第です。

さっそくバラしてみたところ、つい最近数年内にメンテナンスが施されており、ヘリコイド (オスメス) や絞り環の内側には「白色系グリース」が塗布されていました。またマウント部内部にはグリースが塗られていないものの、マウント部の固定用「締付ネジ」が例によって「半締め状態」で、そもそもバラす前の段階から「僅かなガタつき」が生じていた個体です (オールドレンズ内部至る箇所に塗布された固着剤が緑色なのも近年の整備を示す一つの証/要素です)。

当初バラす前の時点で実写チェックすると「このモデルにしては少々甘い印象のピント面」であり、同時に距離環を回すトルク感は相当重めの印象でした。また絞り羽根には相当なレベルで油染みが起きている印象です。

これらの状況から既にバラす前の時点で「白色系グリースの揮発油成分が既に液化している」か、或いは下手すると「潤滑油の注入」が影響して距離環を回すトルク感が以上に重く感じるのかも知れないと判定していました。しかし一般的に「経年ながらスムーズで適切な動き」と評価されるような重さのトルク感でもありますが、当方では「実際にピント合わせで微動した時の印象」として距離環を回すトルク感を判定しているので、ピント合わせ時に違和感を感じるトルク感となるとなかなかスムーズという表現には至りません(笑)

仮に「潤滑油を注入」したのなら、その注入時点の1〜2年は大変軽いトルク感で操作できますが、既に「白色系グリース」が塗られていると化学反応しておそらく2〜5年ほどで潤滑油の揮発油成分が飛んでしまい、ヘリコイド (オスメス) のネジ山固着に至り、相当重いトルク感へと変質してしまいます。そのまま放置すると間違いなくヘリコイドのネジ山固着に至ってしまい「製品寿命」と言う結末を迎えると考えます。

ヤフオク! も同じですが、特に最近のオークション市場で「トルクの重い個体」が多くなってしまったのは「潤滑油の注入」に起因しており、もとを正せば「白色系グリース」を使った事がそもそも拙かったのだと因果関係を語ることができます。

当方と同類な「エセ整備者/整備屋モドキ」となると近年はまず間違いなく「白色系グリース」を使って組み上げているでしょうし (均質なトルク感を容易に得られるから/グリースに頼った整備)、或いはやはり当方と同類『転売屋/転売ヤー』ともなれば安易に「潤滑油」をプシュッとやって、とにかく落札者に届いた時だけスムーズに軽く動いていれば良いと言う酷い発想しか頭ン中にはありません(笑)

いずれも (当方と同様) 全く以て煮ても焼いても食えない輩ばかりです!(笑)

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程やこのモデルの当時の背景など詳しい解説はCarl Zeiss製凹 Ultron50mm/f1.8《Oberkochen》(M42)」のページをご参照下さいませ。

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

DOHヘッダー

ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わりました。前回オーバーホール済でヤフオク! 出品した時の個体は「カビ除去痕」が相応に光学系内に残っていた個体で、それを勘案した低価格で出品しましたが、今回は逆に「非常に状態の良いレベルを維持した光学系」であり、同時にLED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無な『スカッとクリア!』な個体なので(笑)、今までの最上位即決価格「89,500円」から絞り羽根に残ってしまった赤サビの分を差し引いて「即決価格79,500円」としています。

もちろんその分ピント合わせ時の微動も軽い操作性を実現していますし、絞り羽根の開閉駆動も適切になり鏡胴のガタつきも発生していません (但し絞り環の僅かなガタつきは設計/仕様上改善不可能)。

先日オーバーホール済で出品した同じOberkochenモデルたるCONTAREX Planar 50mm
/f2 silver《前期型》
(CRX)』』
同様、当方にとっては大のお気に入りモデル凹 Ultron 50mm/f1.8《Oberkochen》(M42)』です(笑)

当方は天の邪鬼なので(笑)、皆さんがその描写性能の良さで騒いでいるCarl Zeiss製「Planar 50mm/f1.4」よりも、こちらの少々暗めのPlanarのほうが好きですし、ボケ味の素晴らしさで今回の凹Ultronのほうが好きだったりします(笑)

↑光学系内はとても良い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に 伴う極薄いクモリすら皆無です。まさに『スカッとクリア!』と表現できる個体ではないで しょうか。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側も極薄いクモリが皆無で、パッと見で「微細な塵/」に見えかねない微細な点キズが多少多めです。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:12点、目立つ点キズ:9点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か
(後群内に極微細な薄い8mm長数本あり)
※但し実際はコーティング層の線状ハガレなので線キズではない為LED光照射で視認できません。
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
(後群内に僅かに目立ち気味の微細な点状キズ複数あります)
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑冒頭でお話したとおり「絞り羽根に経年の赤サビが生じた状態」です。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「軽め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります
当モデルの絞り環にはベアリングが組み込まれていない設計なので、仕様上絞り環操作は無段階式(実絞り)になりスカスカな操作感です(設計上の仕様なので改善不可)。クレーム対象としません
また絞り環は構造上どうしても多少前玉後玉の前後方向でガタつきが残ります。このガタつきを低減する処置は可能ですが絞り環が固着するので実施しません(改善処置の受付もしません)。
・ご落札後の取引ナビメッセージ欄を使い一番最初にご申告頂ければ以下附属品を別途有償(2,000円送料欄に加算)で附属して同梱します。
① ⌀ 52mm径ステップアップリング(新品/加工)
② marumi製MC-Nフィルター(新品)
③ 汎用樹脂製スナップ式前キャップ(新品)
これにより市販⌀ 52mm径アクセサリが使えます。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

↑ご覧のような ZEISS IKON (VOIGTLÄNDER) 製のラバー製フードが附属します。折りたたみ式なので収納状態にすると上の写真のように折りたたまれた状態になります。1箇所グリーンの矢印箇所に「4mm長の亀裂」があります。

↑収納していたラバー部分を引っ張り出すと上の写真のようなカタチにすぐ復元します。一応このラバー部分も経年並みに汚れていたのでちゃんと中性洗剤を使ってキレイに洗浄してあります (キモくないです)。

↑出品ページや冒頭で記載のとおり、別途ご落札後の一番最初の取引ナビメッセージ欄にてご申告頂くと、上の写真のオプション附属品をセットして同梱できます (別途2,000円の有償)。

《別途オプションで附属できるもの》
汎用樹脂製前キャップ (新品)
marumi製MC-Nフィルター (新品)
汎用⌀ 52mmステップアップリング (新品/加工)

↑附属の純正ラバー製フードは上の写真グリーンの矢印で解説したとおり、鏡胴の先端部「凹凸飾り」にネジ込まれる仕組みで装着できます。「ここ」と指し示している箇所は一見すると「飾り」のように見えがちですが、実はネジの要素も兼ねており、そこにこのラバー製フードをネジ込んで使います。

↑いつもどおり、今回のモデルも「M42マウント規格」なので、マウントアダプタとの相性問題が顕在する為、当方所有マウントアダプタでちゃんと正しく絞り羽根が開閉することを「証拠写真」として撮って掲載しています(笑)

上の写真ではK&F CONCEPT製「M42 → SONY Eマウントアダプタ」に最後までネジ込んでセットできていることを示しています。またマウントアダプタ側のオールドレンズマウント面側に「1㍉弱の突出」が備わっているので、その分オールドレンズを装着すると「隙間」が空きます (これは製品仕様なので改善不可能)。

またこの時に実際に絞り羽根を最小絞り値「f16」まで閉じていくと左写真のように正しく書く絞り羽根が閉じきっています。

絞り羽根が閉じる際は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていきます。

↑同様、今度は当方所有の日本製マウントアダプタ「Rayqual製」に装着してチェックしている写真です。やはりマウントアダプタのオールドレンズ側マウント面に「1㍉強」の突出が備わる為、ご覧のようにオールドレンズをネジ込むと「隙間」が空きますが、これも仕様なので改善できません。

同様にこの時に実際に絞り羽根を最小絞り値「f16」まで閉じていくと左写真のように正しく書く絞り羽根が閉じきっています。

絞り羽根が閉じる際は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていきます。

何しろ当方には信用/信頼が皆無なようでSNSでも批判されている始末ですから(笑)、ご落札者様お手持ちのマウントアダプタに装着した際「絞り羽根が正しく開閉しない」と言うトラブルに遭い、それを当方が「適切にオーバーホールで組み上げられなかった言いワケ」として
マウントアダプタとの相性問題」にしていると批判されるワケです(笑) 当方ではちゃんとご覧のようにオーバーホール完了後は必ずマウントアダプタに装着して「使用感や駆動のチェック」を行っているワケで、もちろんこの状態で無限遠位置の確認なども簡易検査具を使って調べているので、決してウソではないのですがクレームが来ると仕方ないので「全額当方負担」で返金キャンセル処理をしています(笑)

最終的に返金キャンセルする際は、ご落札者様に一切損害を与えないよう振込手数料まで含め当方が負担し、もちろん商品返送時は着払いですから現実的に1円たりともお金がムダになることはありません(笑)

本当は特にトラブルがないにもかかわらず実際に手にしてみたら気に入らなかった為に「敢えて嘘をついて不具合あり」と申告して「返金キャンセル」処理しても当方はすべて受け付けるのでお金がちゃんと戻ってきますョ!(笑)

そんな手もあるワケです・・(笑)

なにしろトラブルがイヤなので (小心者なので)(笑)、クレームを言ってきたらまず間違いなく 100%従っています。逆に言うとそこで足元を見て(笑)、好き放題要求してくる人も最近は 増えてきていますから、いくら日本と言えどももう既に思いやり大国ではなくなり全く以て「渡る世間は鬼ばかり」みたいな話ですね(笑)

実際、ご落札品をお届けした後に「純正フィルターが入っていない!」とクレーム付けてきた人さえ居るくらいで(驚)、さすがに手元に持ち合わせがないので (つまり元々附属していなかったから) 仕方なくヤフオク! で探して自ら落札後、後日郵送したくらいです (当然ながらそれらコスト分が当方負担なので大赤字)(笑)

当方がこのオーバーホールを始めた頃にはそのような人は一人も居ませんでしたが、さすが 10年も経てば世の中の人々も変わってくるのでしょう(泣)

まぁ〜、煮て食うなり焼いて食うなり好きにして下さいませ・・(涙)

↑出品ページなどに記載のとおり、ステップアップリングを装着すると市販品の⌀ 52mm径アクセサリ類が使えるようになります (本来は専用の純正品バヨネットタイプしか使えない)。

ハメ込むイメージでこのステップアップリングをセットしますが (故意にワザと) 相当クリティカルに加工してあるので、一度セットすると簡単には外れません (マイナスドライバーなどを 使ってこじ開けない限り外せない)。

エポキシ系接着剤などで接着などしませんが (とにかく可能な限りオリジナルの状態を残したいから) 相応にガシッとハマるので簡単にスッポ抜けたりせず安心です。但し今回派純正のラバー製フードを直下の「飾り凹凸部」にネジ込んで装着していますから、フードを外すこともできなくなります (ご留意下さいませ)。

これらの附属品は別途有償になり「2,000円」を頂きますから、必ずご決済前に送料欄に加算してお支払い下さいませ。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離45cm附近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありませんし、光学系光学硝子レンズの格納位置や向きを間違えたりしている結果の描写でもありません (そんな事は組み立て工程の中で当然ながら判明します/簡易検査具で確認もして います)。またフード装着しての撮影なのでハレーションを防げています。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しました。

↑さらに回してf値「f4」で撮っています。

↑f値は「f5.6」に上がりました。

↑f値「f8」です。

↑f値「f11」での撮影です。相当絞り羽根が閉じてきているのですがいまだに「回折現象」の影響を感じません。素晴らしい描写性能です!

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。