〓 Carl Zeiss (カールツァイス) 凹 Ultron 50mm/f1.8 Oberkochen (M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、旧西ドイツの
Carl Zeiss製標準レンズ・・・・、
 『凹 Ultron 50mm/f1.8 Oberkochen (M42)』です。


標準レンズの帝王』と俗に呼ばれ続けるオールドレンズが、当時の旧西ドイツCarl Zeiss製標準レンズ「Planar 50mm/f1.4 T* (C/Y)」なのだとすれば、まさに『標準レンズの后 (王妃)』と呼ぶに相応しいオールドレンズが、今回のCarl Zeiss製標準レンズ『凹 Ultron 50mm
/f1.8 Oberkochen (M42)
』なのかどうかは分かりませんが(笑)、当方では心の中でそッと そのように呟いています(笑)

この凹 Ultronをして「」とした事にはちゃんと理由があり、その吐き出す描写性には力強さよりもむしろ「シットリとした繊細さを漂わしながらも実は被写体の本性を写し撮ってしまうリアルさ (怖さ)」を感じるからこその表現でもあったりします (まるで何処かの家庭の事情に似ているような無いような/亭主は元気で留守がいい)(笑)

皇帝や帝王は元首として国の頂点に内外共に君臨する事を象徴するが如く存在するものですが「」は、実は裏で (コッソリと) 帝王を操っていたりするのではないかと言う部分に対しての「コワッ!」と言う想いを表した表現です(笑)

冗談はともかく(笑)、まさにその喩えの如く、このオールドレンズから吐き出される写真には写った被写体の素性を写し込んでしまうリアルさを常に感じられ、人肌なのか金属なのか、或いは空気なのか日射しなのか、そのような人の五感に訴える魅力をあからさまに表現しきってしまうところに、このオールドレンズの類い希ないまだに銘玉中の銘玉と揶揄され続ける要素があるのではないかと考えています。

当方にとっては同じCarl Zeiss製でも「帝王」はCONTAREX版Planarだったりしますが「」は間違いなく凹 Ultronしかありません。そのくらいこの凹 Ultronは大好きなオールドレンズの一つです。

当方がそこまでこのオールドレンズに魅入られてしまった理由にはもう一つあり、実はオーバーホールの為にバラしたところ、光学系の第1群 (前玉) はコーティングが蒸着されていないノンコーティングである事が分かったからでもあります (第2群以降はモノコーティング層蒸着)。

右図はそのオーバーホールのためにバラした際に各群の光学硝子レンズを逐一デジタルノギスで計測してトレースした構成図です。

すると 部分第1群 (前玉) だけがノンコーティングで無色透明であることを確認しています。また 部分の第2群以降第6群までは光学硝子表裏面についてモノコーティングが蒸着されて います (一部はシングルコーティング)。

つまりこのモデルは第2群〜第6群までが光学系として機能している設計であり、第1群の前玉だけが別の理由で「附加された設計概念」なのが分かります。

まさしくこのような「別の理由で前方配置させる概念」が、1950年に世界で初めてフランスの老舗光学メーカーP. ANGÈNIEUX PARIS社が開発した「レトロフォーカス型光学系」の設計概念でもあります。

その「別の理由」とは「バックフォーカスを稼ぐ (附加する) 目的」です。つまりは当時戦前〜戦後で主流だったレンジファインダーカメラでは光学系の直下にすぐフィルム印画紙が配される為、標準レンズ域の光学設計のままで広角レンズ域のモデルまで設計ができてしまいました。ところが戦後主流になったミラーボックスを内蔵する、クイックリターン式ミラー装備の一眼レフ (フィルム) カメラに対しては「バックフォーカスが必須になりそれまでの標準レンズ域の延伸設計が対応できない」状況となりました。

そこで光学系の基本成分 (3群3枚のトリプレット型や3群4枚のテッサー型、或いはビオメター型などなど) の光学系として機能するべく成分の前に「前方配置で1枚〜2枚追加することで バックフォーカスを稼ぐ手法/概念」こそが、まさに「レトロフォーカス型」の概念でもありますね。

凹 Ultronの光学設計もまさにそのままであり「バックフォーカスを稼ぐ目的の為だけに第1群 (前玉) を配置した光学設計」なのだと言えます。

するとですョ! 第2群〜第6群だけで既に光学系の設計が完結してしまっているからこその「無色透明なノンコーティングの前玉」なワケですが、逆に考えると1枚前玉を追加したが為にむしろ増大してしまった諸収差の改善も同時に必要になってしまったワケで、その諸収差の改善にこだわった結果が「凹んでいる」としても「いや、ぜ〜んぜん気にしないから!」なのかも知れません(笑)、要は既に完成していたレンジファインダーカメラ向け標準レンズの光学設計を転用して、バックフォーカスを稼いだだけの光学系だからこその「凹んじゃったョ!」だったのかも知れないと当方は勝手に推測して楽しんでいます(笑)

左写真はこの凹 Ultronの絞り羽根の写真ですが、ネット上のサイトで5枚だの12枚だの案内されている絞り羽根は、正しくは長短1枚ずつが1セットで全部で5セットの総枚数10枚絞り羽根が正しい仕様です。

特に左写真をご覧頂ければ分かりますが、この当時のオールドレンズで「開閉キー側が2本ある」絞り羽根と言うのも実は非常に珍しい設計だったりします。

↑この当時のICAREX版オールドレンズに共通的に使われている特異な構成パーツに「三角板」があります。一般的なオールドレンズは必ず「常に絞り羽根を閉じるチカラ」と「常時開く チカラ」という、相反するチカラの作用のバランスの中で絞り羽根の開閉制御を執り行う設計が主流ですが、その前提は「絞り羽根の格納位置は固定で決まっている (から絞り羽根の開閉動作の為だけに制御すれば良い)」と言うのが基本概念です。

これは「f値」と言う理論上の絞り値を基にした概念ですが、例えば実際に光学系を透過してきた入射光に於ける絞り値との関係はどうなるのか??? これが「t値」になり光学系の透過率から計算された設計値になります。すると例えば任意のオールドレンズに「f値とt値」の両方が設計されていた場合、絞り羽根は格納位置も含めて両方動くことになります (一方が固定にならない)。

何故なら、光学系を透過する入射光の絞り値制御に於いて2つの制御方法で絞り羽根の開閉が変化するからであり、その概念に於いては絞り羽根の開閉角度まで変化しますから必然的に「開閉に伴う基点が2つある」ワケで、つまりは両方動くと言うお話です (このようなオールドレンズはシネマレンズに多く存在します)。

ところがこれら当時のICAREX仕様では「絞り羽根の格納位置も開閉キーも両方共に動いてしまう」設計を採っています。それ故に絞り羽根には「長短長さの相違」が生じてしまい、且つ「動き方の違い」まで発生しました。それを「簡潔に合理的に共に制御してしまう手法」としてこの「三角板」が存在するワケで、このモデルをオーバーホールする整備者は「必ずこの三角板の意義を知る必要がある」と言えます。

どうして三角板なのか??? どうして三角板を介在させたのか???

この理由と動き方を知っていない限り、このモデルの適切な整備はできません。

実は先日ご落札頂いたICAREX版「SKOPAREX 35mm/f3.4 (M42)」で絞り環にトルクムラが発生していたのですが、その改善の際にまさにこの三角板の使い方が関わってくるワケで、クレームが来た時に「はいはい、分かりました!」とすぐに改善方法が思い付くかどうかが試される次第です (ちゃんと改善して均一なトルク感に再調整した)。

従ってスプリングや棒バネの類を使わずに「どうして三角板なの???」と言うのがこのモデルでの絞り羽根制御に於ける最大のポイントです。

↑上の写真はマウント部内部の各構成パーツの解説です。マウント面から飛び出ている「絞り連動ピン」が押し込まれると (ブルーの矢印①) その押し込まれた量の分だけ「カム」が動き (ブルーの矢印②) 弧を描いた「連動アーム」を操作します (ブルーの矢印③)。

普通一般的なマウント面に「絞り連動ピン」を有するオールドレンズでは「絞り連動ピンが 押し込まれたチカラの分だけしか伝達されない」のですが、このICAREX版モデルでは、非常に珍しい「押し込んだチカラを倍増させて伝達させる工夫」が成されています。

この当時のオールドレンズでチカラの伝達時に増幅させてチカラを伝達する工夫を施していたモデルと言うのは、実は非常少ない貴重な設計概念です。

連動アーム」が操作されるとそこに刺さっている「旗振り棒」が勢い良く動いてチカラが 伝達される仕組みです (ブルーの矢印④)。

↑マウント面から飛び出ている「絞り連動ピン」が押し込まれた状況をワザと用意して最終的な「旗振り棒の動き」を再現した写真です。

すると一つ前の写真と比較すれば一目瞭然ですが「絞り連動ピンが押し込まれた時の移動量 (ブルーの矢印①まで)」に比べて「振られている旗振り棒の傾倒する角度/移動距離 (ブルーの矢印④)」が増大しているのが分かります。

実はこのブルーの矢印④の長さ/移動距離こそが「まさに三角板の長さ」なワケです。これこそがこのモデルの絞り羽根の設計 (2枚で1セットが5セット分) との関わりで制御方法が決まってしまったワケで、この奇妙な「旗振り棒の存在意義」でもあります(笑)

従って、このモデルで「絞り羽根の開閉異常」或いは「絞り羽根の動きが緩慢」「絞り羽根が顔出ししている」「絞り羽根が最小絞り値まで閉じない」など、数多くの不具合はその改善方法を考える時「必ず三角板と旗振り棒の存在意義が関わる」話なのであり、単にバラして組み立てられるからと言うだけでは、なかなかこのモデルを素晴らしい操作性で仕上げることは 不可能ですね(笑)

もちろんこの「旗振り棒」の動き方がのろまでは「絞り羽根の動きが緩慢」と言う不具合に 繋がりますし、もっと言えば「シャコッシャコッ」と小気味良く絞り羽根が開閉してくれません。そのように「勢い良く絞り羽根が開閉動作する原理」が、このマウント部内部に隠されている設計概念なのです。

要は入射光制御で特異な絞り羽根の駆動方法で設計してきたために、長短それぞれの絞り羽根の開閉角度変化に対して一気に自動絞り方式で「シャコッ!」と開閉させる仕組みをマウント部内部に執った影響から「三角板」の登場にならざるを得なかったワケで、この設計概念は その後もず〜ッと継承されました。

この当時の設計者の気持ちになって物事を考える「観察と考察」により、結果的に素晴らしい操作性を実現した仕上がりに至るワケですね(笑)

↑そして、これらマウント部内部の各構成パーツの固定位置や微調整が適切で正しいからこそ、上の写真のように一発でマウント部を基台に被せて4本の固定ネジで締め付け固定できるワケです。

【マウント部をセットする際のチェック項目】
ヘリコイド (オスメス) のネジ込み位置
ヘリコイド (オス側) の停止位置=無限遠位置
鏡筒と絞り環との位置/連係の整合性
絞り環の駆動範囲の整合性
直進キーの固定位置=距離環を回すトルク感
カムと三角板との連係動作
マウント部のセット位置 (4本の固定ネジ)

・・とザッと挙げただけでもこれだけの位置や微調整が適切にセットされなければ、このマウント部を被せて固定することができません。

希にこのモデルで筐体にガタつきが生じている個体があったりしますが、その根本原因がこのの幾つかが不適切だたために、最後マウント部をセットして締め付けできなかったと言う原因だったりします(笑)

ブルーの矢印で示していますが「マチ幅約7mm」もありますから、はたしてまでの全てに対して7mmの微調整だけでキッチリセットできるかが試されるワケです。

↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程の解説などは「凹 Ultron 50mm/f1.8 Oberkochen (M42)」のページをご参照下さいませ。

 

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

 

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ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑今回の扱いが累計で14本目になりますが、実はオーバーホール済でヤフオク! に出品するのは今回が初めてだったりします(笑)

と言うのも非常に割高なオールドレンズなので、資金不足の当方にとってはなかなか手が出せないモデルだったりします。さらにプラスして光学系内の「クモリの状況」まで考慮すると、なかなかおいそれと手を出せないモデルの一つです。

つまりは今までオーバーホールした個体の全てがオーバーホール/修理ご依頼分だったと言う話であり、ヤフオク! に出品するのは大変珍しい機会と言えます。ちなみに今回の出品個体は製造番号から1976年の製産個体と推測できます。

↑もちろん今回の個体を調達した際に最優先だったのは「一にも二にも光学系の状態」です。このモデルの「うっすらとクモリ」は、たいていの場合でコーティング層の経年劣化が原因だったりするので、だとすると清掃では一切改善できません。

今回出品する個体は「マジッで?!」と言うくらいにスカッとクリアな透明度の高い状態を維持した個体です。もちろんLED光照射してもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

モノコーティングが施されている光学系後群側もスカッとクリアです(笑) 第5群に拭きキズのような7mm長の非常に薄い/微細なヘアラインキズが数本残っていますが、写真には一切影響しません。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:10点、目立つ点キズ:6点
後群内:17点、目立つ点キズ:14点
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(極微細で薄い7ミリ長が数本あります)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・光学系内は透明度が非常に高いレベルです。
(LED光照射でも極薄いクモリすら皆無です)
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑10枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧に正五角形を維持」したまま閉じていきます。

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡りほぼ均一」です。
距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。
・絞り環操作も確実で軽い操作性で回せます。
(設計仕様上トルク感はスカスカです)
距離環は最短撮影距離附近で極僅かにトルクが重くなります

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「超美品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。

↑おそらく長期間に渡り繰り出された状態のまま保管されていたようで、距離環を回した時に最短撮影距離附近 (0.5m辺り〜0.45m) で極僅かに重めにトルク感が変わりますがヘリコイドのネジ山の影響なのか改善できません (具体時にここと原因箇所のネジ山を特定する方法が無いから)。

また絞り環操作はこのモデルの設計上トルクを与える方法が無いのでスカスカの状態です (無段階の実絞り)。また距離環のクロームメッキローレット (滑り止め) はジャギー部分に経年相応に酸化/腐食/錆びが生じていますが、これも除去できません (既に洗浄済)。

↑専用の樹脂製純正前キャップが附属しますがバヨネット式なので「ムリに引き抜こうとすると割れる」のでご留意下さいませ (プラスティック材自体が軟らかめです)。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離45cm付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

各絞り値での「被写界深度の変化」をご確認頂く為に、ワザと故意にピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に電球部分に合わせています。決して「前ピン」で撮っているワケではありません。またフード未装着なので多少ハレーション気味だったりします。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮っています。

↑f値は「f5.6」に上がっています。

↑f値「f8」になりました。

↑f値「f11」です。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。もうだいぶ絞り羽根が閉じきっている状態なのですが「回折現象」の影響を感じ取れないと言う高いポテンシャルを秘めた光学系です。

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。

被写界深度
被写体にピントを合わせた部分の前後 (奥行き/手前方向) でギリギリ合焦しているように見える範囲 (ピントが鋭く感じる範囲) を指し、レンズの焦点距離と被写体との実距離、及び設定絞り値との関係で変化する。設定絞り値が小さい (少ない) ほど被写界深度は浅い (狭い) 範囲になり、大きくなるほど被写界深度は深く (広く) なる。