注意喚起:ロシアンレンズ JUPITER-9 85mm/f2《創作品》(M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません


【 注 意 喚 起 】
ヤフオク! にてCONTAXマウント版モデルのマウント部を切削加工して「M42マウント」のネジ部を用意した創作品 (改造品) を「M42マウント」と謳って
そのまま出品しているストアが居ます。

この商品は純正の「M42マウント」モデルではないのでご注意下さいませ。

なかなか悪質な出品者が後を絶たないのですが(笑)、既に今までに数本落札されており、
下手するとオールドレンズ沼初心者の方が分からずに (知らずに) 落札している懸念が
ある為、この場で「注意喚起」したいと思います。

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上の写真は一段目左端のシルバーモデルから順にロシアンレンズの中望遠レンズ「JUPITER-9 85mm/f2」についてマウント規格 (製品) の一例として「純正品」の写真を掲載しました。

上段左端から順に「L39マウント」のシルバーとブラック、さらに中期型にモデルチェンジして1960年代後半から登場した「M42マウント」のシルバーとブラックです。

また下段左側は後期型になり1970年代に入り再びモデルチェンジしたモデルの「M42マウント」ブラックです (シルバーが無い)。

ところが下段右側のシルバーモデルは「CONTAX (コンタックス) マウント」であり設計が異なります。

↑上の写真はその「CONTAXマウント」の製品を解説していますが、赤色ライン部分が「絞り環」になり ()、グリーンのライン部分が「距離環」です ()。ところがその「CONTAXマウント」のオレンジ色ライン部分で切削してしまい、ブルーラインのような「M42マウントの切削加工」を施した ()「創作品 (改造品)」がロシアンレンズの中に出回っています。

するとグリーンのライン部分の「距離環」がグルグルと回りながら繰り出していくと最短撮影距離の1.15mで停止した時上の写真のように「絞り環」まで一緒に回転しながら赤色ラインの状態です。

↑それぞれのマウント規格品で「絞り環/距離環/マウント部」の部位を解説してみました。

パッと見で何ら変わらないように見えてしまいますが、実は「距離環を回して回転して繰り出しても絞り環は回っていない」のが上の3つの (純正の) マウント規格品です。ところが「CONTAXマウント」の場合は「距離環を回して繰り出すと絞り環も一緒に回転する」駆動 方式なのが違うのです。

従って、この「創作品 (改造品)」はおそらく「距離環」を回して繰り出した時に一緒に「絞り環」側も回転しながら駆動していると推測します (実際に当方が落札して手に取って確認できていないので推測の域を出ない)。

↑左端から順にそれぞれマウント部を撮影した写真ですが「L39マウント/M42マウント (中期型)/M42マウント (後期型)」です。

ちなみに「CONTAXマウント」のマウント部は左写真のようにバヨ ネット型の「」があるタイプになっていますし、フックのような ツマミも備わっていますね。

ここまで説明すれば違いは一目瞭然ですが「マウント部をネジ止めしているのはCONTAX版だけ」であるのが分かると思います。いえ、正確に言うと「L39マウント/M42マウント (中期型)」もネジ止めして いるのですが「イモネジでの固定」なので言われなければ気がつかないくらい微小ネジです。

ヤフオク! のストア出品を見ると提携している整備会社によるオーバーホール済だったりしますが、はたしてマウント部の設計が異なる (大きなネジで締め付け固定している)「創作品
(改造品)」である旨告知しないまま出品をしていて良いのでしょうか・・。

ヤフオク! に出品中の個体写真を見るとマウント面が黒く塗られているものの、よ〜く見ると穴が1個見えます。この穴は「ヘリコイドの回転域を制限しているキーが入る穴」なのですがヘリコイド内部から刺さっているネジのハズです (マウント面から締め付ける設計ではない)。すると穴が見えている (露出している) と言う事は「キーが存在しない (故意に外されている)」懸念もあるので、どうやって距離環の回転域を決めているのかがよく分かりません。

逆に言えば、提携している整備会社があると自ら謳っていますが、その整備会社で「切削していることが分かるハズ (整備すればバレるハズ)」なのですがこのストアに知らせていないのか或いは解体して整備していないのか (つまりは光学系の清掃をしただけなのにオーバーホール済と謳っている) 分かりません。

と言うのも、このストアが別件でやはりヤフオク! にオーバーホール済で出品している「HELIOS 44-2 58mm/f2 (M42)」も凡そ数千円程度でオーバーホールが完了しているような値段なので、さすがプロともなると低コストでできてしまうのだな (作業対価になっている) と偉く感心してしまったのです(笑) 当方などは1本仕上げるのに一日がかりですから、とても数千円レベルではオーバーホールできません(笑)

・・要はプロの足元にも及ばず、さらにはアマチュアレベルにもなっていない「個人レベル 止まりの技術スキルなのが当方」なのだと明言できてしまうワケで、改めて自らの未熟さを 思い知らされたような話です(笑)

仮にもしも切削して「M42ネジ切りを用意した」或いは「別モデルのM42マウントをやはり切削して合体させた」のだとしたら「光軸ズレ/光路長ズレ」が気になるところです。ストアならその辺の告知もちゃんとしたほうが良いように思うのですが・・。

少なくともオールドレンズ沼初心者の方には分かりにくい (気が付きにくい) 話ではないかと 心配してしまいました。当方とは一切関係がない話なので、知らん顔して余計な事に首を突っ込まなければ良いものを、このように指摘してしまうから嫌がらせが耐えません(笑)

願わくば、既に落札して手に入れてしまった3人の方々には「改造品と知っていて落札している」事を祈るばかりです。相手がストアともなれば信用/信頼が高いのは周知のとおりなので、また当方がウソを載せているとSNSで批判のネタになってしまいますね(笑)

ならば、ちゃんと正しく解説して出品してくれれば何も問題が無いのですが、ネット上の解説などを見ていても自らの説明が足りないのを他所に当方の落ち度として (或いは揚げ足取りで) 指摘しているサイトが多かったりしますから、哀しい限りです。