〓 VOIGTLÄNDER (フォクトレンダー) COLOR-ULTRON 50mm/f1.8 SL《前期型》(M42)

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※解説とオーバーホール工程で使っている写真は現在ヤフオク! 出品中商品の写真ではありません

今回完璧なオーバーホールが終わって出品するモデルは、VOIGTLÄNDER製
標準レンズ・・・・、
 『COLOR-ULTRON 50mm/f1.8 SL《前期型》(G) (M42)』です。


特に人気があるワケでもないのについ調達し扱ってしまいます(笑) 今回の扱いが累計で34本目にあたり、且つ光学系が放つコーティング層光彩に「グリーン色」を含む「パープルアンバーグリーン」の個体は、僅か7本目と言う状況です。

このコーティング層が放つ光彩については実は製造番号との関わりが強いことが調査で分かっています。詳細は以前オーバーホールした個体をブログにアップした際に細かく解説しているのでCOLOR-ULTRON 50mm/f1.8 SL《前期型》(G) (M42)のページをご覧下さい。

しかし実際のところこのモデルで当時一番最初に登場した旧西ドイツはブラウンシュヴァイク工場で生産されたタイプから最後期のシンガポール製まで含め、或いは銘玉中の銘玉と揶揄され続ける「凹Ultron」や同じ筐体意匠のTessarなど、凡そ同じ独特で特異な設計の一連のモデルをこのように滑らかにシットリしたトルク感で (且つピント合わせ時の絶妙な感触まで含めた) 完璧なる微調整を施して仕上げられる整備者と言うのは、少ないのかも知れませんね(笑)

歯を食いしばって連綿と時代を経て師の下に仕え、正真正銘の技術を継承してきた「プロ」だからこそのハイレベルな技術スキルが宿る、まさに「匠の成せる技」と言えるような方々の手に成ればこそこの個体も本望なのでしょうが、如何せん当方はプロではないので「責めても 今暫く生き存えてくれ」との想いだけしかない・・何とも哀れ極まりない話です(涙)

どうか、どうか欲する人の手に渡らんことを・・(祈)

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↑今回出品の個体を完全解体した時のパーツ全景写真です。オーバーホール工程の解説などはCOLOR-ULTRON 50mm/f1.8 SL《前期型》(G) (M42)のページをご参照下さいませ。

 

ここまで掲載したオーバーホール工程の写真は「全て過去扱い品/個体からの転載」です。オーバーホール済でヤフオク! 出品する際の個体写真とは一部に一致しない場合があります。

 

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ここからはオーバーホールが完了した出品商品の写真になります。

↑完璧なオーバーホールが終わっています。取り敢えず証拠として製造番号の「先頭3桁
231xxxx」だけを残したまま写真を載せました。製造番号が「231」からスタート番号なのでコーティング層が放つ光彩の中で「グリーン色の光彩」は控え目になりますし、この後に製産
/出荷された個体になると「グリーン色の光彩」が消失してパープルアンバーだけに変化します (市場に流通する最も多いコーティング層のタイプ)。

当方は認識としてこのコーティング層が放つ「グリーン色の光彩」の有無により「より自然な色再現性の追求」として捉えている為、希少価値が少なからず高いと判定しています。従ってコーティング層が放つ光彩の色合いについて特に意味が無い/関心が無いとお考えの方には 何の希少価値にも価しない話なので、是非ともスル〜して頂くようお願い申し上げます(笑)

↑光学系内の透明度が非常に高い状態を維持した個体です。LED光照射でもコーティング層経年劣化に伴う極薄いクモリすら皆無です。

光学系内の透明度はスカッとクリアで高いのですが、残念ながら各群には経年並みの拭きキズやヘアラインキズ、或いはCO2溶解に伴う「パッと見で微細な塵/埃に見えてしまう極微細な点キズ」が多めで、特に後玉側に少々多めに残っています (何回清掃しても除去できません)

↑上の写真 (3枚) は、光学系前群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

↑光学系後群側もLED光照射でスカッとクリアな極薄いクモリが皆無の状態です。

↑上の写真 (3枚) は、光学系後群のキズの状態を拡大撮影しています。すべて極微細な点キズを撮っていますが微細すぎて全部写りませんでした。

【光学系の状態】(LED光照射で様々な角度から確認)
・コーティング劣化/カビ除去痕等極微細な点キズ
(経年のCO2溶解に拠るコーティング層点状腐食)
前群内:17点、目立つ点キズ:13点
後群内:20点以上、目立つ点キズ:20点以上
・コーティング層の経年劣化:前後群あり
・カビ除去痕:あり、カビ:なし
・ヘアラインキズ:あり(前後群内僅か)
(極微細で薄い2〜6ミリ長が数本あります)
・バルサム切れ:なし (貼り合わせレンズあり)
・深く目立つ当てキズ/擦りキズ:なし
・光源透過の汚れ/クモリ (カビ除去痕除く):なし
・その他:光学系内は微細な塵や埃が侵入しているように見えますが清掃しても除去できないCO2の溶解に拠る極微細な点キズやカビ除去痕、或いはコーティング層の経年劣化です。
・コーティング層の経年による拭きキズが相応にあり微細線状にヘアラインキズに見えますがLED光照射では視認できません(つまりコーティング層の微細線状の剥がれ/硝子面へのキズではない)。
・光学系内の透明度が非常に高いレベルです。
・いずれも全て実写確認で写真への影響ありません。

↑6枚の絞り羽根もキレイになり絞り環共々確実に駆動しています。絞り羽根が閉じる際は「完璧な正六角形を維持」したまま閉じていきます。


↑上の写真は、開放f値「f1.8」から順に絞り環操作して各絞り値で閉じていく絞り羽根の状況を撮影しています。当方の解説がウソだとSNSで評判らしいので証拠写真を載せないと信じてもらえません(笑)

ここからは鏡胴の写真になりますが、経年の使用感が僅かに感じられるものの当方にて筐体外装の「磨きいれ」を施したので大変落ち着いた美しい仕上がりになっています。「エイジング処理済」なのですぐに酸化/腐食/錆びが生じたりしません。

↑【操作系の状態】(所有マウントアダプタにて確認)
・ヘリコイドグリースは「粘性:中程度+軽め」を使い分けて塗布し距離環や絞り環の操作性は非常にシットリした滑らかな操作感でトルクは「普通」人により「重め」に感じ「全域に渡り完璧に均一」です。
・距離環を回すとヘリコイドのネジ山が擦れる感触が伝わる箇所があります。
・ピント合わせの際は極軽いチカラで微妙な操作ができるので操作性は非常に高いです。
・絞り環操作も確実で軽い操作性で回せます。

【外観の状態】(整備前後関わらず経年相応の中古)
・距離環や絞り環、鏡胴には経年使用に伴う擦れやキズ、剥がれ、凹みなどありますが、経年のワリにオールドレンズとしては「美 品」の当方判定になっています (一部当方で着色箇所がありますが使用しているうちに剥がれてきます)。
当方出品は附属品に対価を設定しておらず出品価格に計上していません(附属品を除外しても値引等対応できません)。
・附属の中古フィルターは清掃済ですが微かな拭きキズなどが残っています(実用レベルでキレイ)。

↑「凹Ultron」と同じでこのモデルのヘリコイド (オスメス) の設計仕様から塗布するヘリコイドグリースの粘性を「軽め」にするとスカスカになりすぎてピント合わせの際に使い辛くなるために、敢えてヘリコイドグリースを「粘性中程度」を塗布して「シッカリしたトルク感」になるよう微調整して仕上げています。

重め」と言うトルク感はそのような表現/意味合いと受け取って頂けると良いかも知れません (但し感じ方は人それぞれ千差万別なので必ずしも一致するとは限りませんが)。少なくとも「軽め」に仕上げた後に確認の意味で実写したりして操作した時に「多少なりとも違和感に近い感触」を感じた場合に、再びバラしてヘリコイドグリースを入れ替えています。

↑中古フィルターが附属品として附属します。「UV-HAZE」と刻印のあるフィルターですが、この当時は今で言うところの「UVフィルター (紫外線低減)」の意味として「UV-HAZEフィルター」とも呼んでいたようなので同じモノとお考え下さいませ (故意に入射光にクモリを与える目的ではありません)。

無限遠位置 (当初バラす前の位置に合致/僅かなオーバーインフ状態)、光軸 (偏心含む) 確認や絞り羽根の開閉幅 (開口部/入射光量) と絞り環絞り値との整合性を簡易検査具で確認済です。

もちろん光学系の光路長調整もキッチリ行ったので (簡易検査具によるチェックなので0.1mm単位や10倍の精度ではありません)、以下実写のとおり大変鋭いピント面を確保できました。電子検査機械を使ったチェックを期待される方は、是非ともプロのカメラ店様や修理専門会社様が手掛けたオールドレンズを手に入れて下さい当方の技術スキルは低いのでご期待には応えられません

↑当レンズによる最短撮影距離45cm付近での開放実写です。ピントはミニカーの手前側ヘッドライトの本当に「球部分」にしかピントが合っていません (このミニカーはラジコンカーなのでヘッドライトが点灯します)。カメラボディ側オート・ホワイト・バランス設定はOFFです。

この実写はミニスタジオで撮影していますが上方と右側方向からライティングしています。その関係でフードを装着していない為に絞り値の設定によりハレ切りが不完全なまま撮影しています。一応手を翳していますがハレの影響から一部にコントラスト低下が出てしまうことがあります (簡易検査具による光学系検査を実施済で偏心まで含め光軸確認は適正/正常)。

↑絞り環を回して設定絞り値「f2.8」で撮影しています。

↑さらに回してf値「f4」で撮りました。

↑f値は「f5.6」に変わっています。

↑f値「f8」になりました。

↑f値「f11」です。

↑最小絞り値「f16」での撮影です。ここまで絞り羽根を閉じきってもギリギリ「回折現象」の影響を耐え凌いでいるように見えますから相当な光学系のポテンシャルだと当方は評価しています。

もちろん今までの絞り値で「艶やかさ」がちゃんと写っていましたね(笑)
本当に素晴らしいモデルです・・!

 回折現象
入射光は波動 (波長) なので光が直進する時に障害物 (ここでは絞り羽根) に遮られるとその背後に回り込む現象を指します。例えば、音が塀の向こう側に届くのも回折現象の影響です。
入射光が絞りユニットを通過する際、絞り羽根の背後 (裏面) に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなる為に解像度やコントラスト低下が発生し、眠い画質に堕ちてしまいます。この現象は、絞り径を小さくする(絞り値を大きくする)ほど顕著に表れる特性があります。